表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/77

33

「ん~気持ちいいなぁ…」


ここ最近落ち込んでいた光は郊外にある王族の静養地の一つに来ている。

もちろんフローラとマリナも一緒だ。


提案したのはアーサーでは無く意外にも王で、王としては迷惑料みたいなものなのだろう。


「郊外にあり緑溢れる場所で住む場所は少し小さいが不自由はないはずだ。」


そう言われてきた光の感想は「デカッ!」の一言だった。

執事と数人のメイドが常駐し、チリひとつない屋敷の中は豪華絢爛で城とはまた違った赴きがある。


「フローラ、森の中散策しに行きたいな!」


「分かりました。お供致します。」


光はフローラとマリナを引き連れて早速森に入って行く。

森の中は小鳥の鳴き声が聞こえ、木の上にはリスも見え隠れしており光好みの環境だった。


「やっぱり森の中っていいね~!空気が美味しい!!私、お城よりここに住みたいよ。」


「ヒラノ様は自然がお好きなのですね。」


「もちろん!私のいた世界はね、森を開拓しすぎてこういう場所を守ろうって活動がされる程だったんだよ。」


「そのような事が言われる程の発展された世界…一度みてみたいですね。」


「ヒラノ様、確かここには大きな滝つぼもありますよ!」


「滝つぼ!どこどこ!!」


マリナに先導されて森の中を進んでいくと、少しして水音が聞こえ始めた。

光が軽い足取りで期待しながら進んでいくと水音は大きくなっていく。


「着きましたよ~。ここです!」


「わぁ~!マイナスイオン!!」


滝つぼに着くと光は両腕をいっぱいに広げて大きく息を吸った。

まるで身体の中に元気の源が入ってくるかのような感覚に自然に頬が緩む。


「少し休憩致しましょう。」


光がとても気に入っている様子だったのでフローラはそう提案すると水がかからない場所を選びシートを広げた。


「椅子はご用意できませんのでこちらにおすわり下さい。」


「流石フローラ、準備が良すぎる。」


「恐れ入ります。」


普通の令嬢ならシートが広げられれば大人しくその上に座りお茶やお菓子をいただきながら景色を眺めるところだが、光はそんなお上品な事はできない。


「フローラ、せっかくシートを敷いてくれたならここでヨガがしたいな!!」


「ここででございますか?」


「うん!ここで!!この最高の場所で!!」


光のキラキラした瞳にフローラは困惑しながらも了承するしか無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ