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第八十二話 王都の様子



「大丈夫ですか!?」


王都に戻った僕達だが、特にいつもと変わった様子はない。だが、もしかしたら中央では何かあったかもしれない。そう思い、すぐに王城へと向かう。

その途中でパウロを見つけた。


「やあ、ケイン……」


「パウロ!?久しぶりだな。悪いが今は時間が無いんだ。」


「まあそう言うなよ。ちょっと付き合ってくれ……」


「パウロ、今は本当に時間が…」


「いいから来い!」


その様子に違和感を覚える。これは前にパウロが操られた時の様で……


「お前テクストに操られてるな?」


「せぇ〜か〜いっ!私はテクスト様に忠誠を誓ったんだよぉ〜。君もすぐ仲間にしてあげるよぉ〜」


パウロがテクストみたいな喋り方をし始めた。

厄介な!


「エルナ!騎士団を呼んできてくれ!」


パウロの無効化なら別に騎士団の助力は必要ないが、その後の対処に手伝ってもらわないといけない。

第六騎士団であるオルトさんやクウガさんはいないから、今いるのは第三騎士団。


「いや、その必要はないよ」


その声は僕の背後から聞こえた。

振り返ると、そこには騎士団の制服を着た人達が数人いた。


「良かった……すみません、友人が逃げ出したテクストに操られているみたいで、押さえつけて欲しいんですが……」

 

すると、騎士団の人々は顔を変えずに言う。


「そんなことよりも君達……テクスト様の傘下に入らないか?」


………………………………

………………

……


「貴方もテクスト様に降りませんか?」


「おい、お前まだテクスト様の傘下に入ってないな!?」


「捕まえろ!捕まえて洗脳させろ!」


僕達は今王都中の人間に追いかけられている。

王家の人間も含めて……


「ケインさん!どうしましょうかこの状況」


「とりあえず逃げるしかないだろ……ていうかアイツどんだけ洗脳してんだ!?」


「待ってください2人とも〜」


クリフが遅れているので、担ぎながら走る。


「あ、あのこれは流石に……女の子に担がれるのは……」


「緊急事態なんだから黙ってて!」


「は、はい…」


顔を赤くしてクリフが運ばれている。

ナニコレシュール。

しかし……僕はともかく、エルナは先程の戦いで体力を使ったせいか、動きが鈍い。

一般人に捕まる程ではないが、このままでは危ない……


「しまった!行き止まりだ」


「どうしましょうか?」


迷っている時間はない。一か八かあの集団に突っ込んで逃げるしか……


「こっちに来て!」


よく聞くと声は地下から聞こえてきた。こんな所に下水道への入り口があるではないか。


「誰だ!?」


「いいから!」


仕方なく、僕達は声の主がする下水道へと入っていった。






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