第四十五話 試験官
「おおお!!すげぇ!なんだよアイツ」
「今一撃で倒さなかったか?」
「おいおいおい、君達、まだまだだね。彼は4撃で落としたのさ」
「ま、まさか見えてたんスカ?テクニさん!」
「フッ、当たり前だろう?やはり彼も中々やるな。俺が目をつけただけはある……」
「カッケェっす!一生ついていきます!」
………12撃だったんだが……
まぁ、そんな事より試験官を倒したのだからこれでとりあえず問題無いはずだ。
「えっと……終わりで良いですか?」
「………いいえ、まだです」
えっ!試験官倒したのにまだやるの!?
「あなたが本日の試験官であるクトロ先生を気絶させてしまいました。よって、あなたが今日の試験官をしなさい」
「ちょっ!何でそうなるんですか!大体僕採点とか出来ませんよ!あなたがやれば良いじゃないですか!?」
「大丈夫です。採点は貴方とどれだけ戦えるかを私が見て判断します。それに私は魔法使いですので、剣士とは戦えませんから」
「じゃあ他の先生呼ぶとか……」
「どの先生も現在試験中です」
「このグループだけ延期にするとか……」
「出来なくはないですが、おそらく試験の為に王都に来たという人も多い。そうなったら滞在も延長してしまいます。宿泊費が余計にかかって帰りのお金が足りなくなるかも……」
何でこんな罪悪感が出てくんだよ!
仕方ないのか……
「はぁ……分かりました。引き受けますよ」
「ありがとうございます。それでは、剣士系の受験者の皆さん!これより試験官はこのケインさんになります」
「まじかよ!試験官倒したら試験官になれんの!?聞いてないんだけど……」
「という事はあのケインとかいう奴を倒せば今度は俺が……」
「なってやるぜ、アイツを倒して試験官にな!」
何でこいつらこんなに試験官になりたがってるんだよ!
そんな人気なの!?
こうして急遽試験官をやることになった。
「用意は良いですね?では始め!」
合図が出た。
その瞬間またも最高速で近寄って峰打ちを喰らわした。
「…………あのケインさん?出来れば受験者の実力を見たいので1分くらいは攻防を……」
「はい。わかりました………」
次の相手はちゃんと1分戦った。
「あの、ケインさん?相手が防戦一方になってしまうのは無しで……」
「は、はぁ……」
次の相手はちゃんと攻撃を受け続けた。
「あの、ケインさん?完璧に防御し続けて1分ちょうどにカウンター勝ちするのは無しで……」
「………」
めんどくさいなぁ
その後何度も文句を言われて、結局僕以外は再試験となった。
ちなみにテクニさんもボコした。
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