番外編(地球) 手掛かり
「ってわけでさ、友達が出来たんだ。新しくね」
「へー……色々と突っ込みたいことはあるけど今は我慢しておこうかな」
夕食のカレーを食べながら恭弥と田中さんに魔法少女達の話をする。
そのついでに一連の事件についても説明したのだ。
どちらかと言えばその件の方がメインな気がするが、ひとまず置いておく。
「結局解決してなく無いですか?ドン・ステラの記憶は消されるし、黒幕には逃げられるし」
田中さんが言うことはもっともである。
だが、今はどうしようも無いのだ。
「とはいえ、結局その黒幕らしき奴は対敵すら出来ずに逃げられたからなあ……」
「何か手掛かりの様なものは?」
「うーん……あっ」
ケインは何かを思い出した様である。
「何か思い出したんですか!?」
「いや……うん、そういえばあの後沖縄に行ったんだけどな」
「沖縄に?」
「ああ、ニュースで沖縄にネッシーの様な怪物が出てきたって話あったろ?」
「ありましたねえ」
「あの後すぐに討伐に向かったんだ。そこそこ強かったけど僕の敵じゃなかったね。それこそ自衛隊が出れば勝ててたんじゃ無いかな」
「それなのに倒したのですか?」
「まあ、早く倒すに越したことはないしな。で、話っていうのはここからだ。あのネッシー達の事だが、僕達の惑星にいたジムダにもいた魔物だ。テトラという名前だが見た目は完全に一緒だったよ。でも……強さが桁違いだった」
「偶々強い個体だったとか?」
「そんなレベルじゃ無いよ。テトラはステータス的には肉体硬度が5000くらいでHPが3000。他は大体1000くらいの魔物だ。でも、沖縄に現れた個体は明らかに全ステータス3万を超えていた」
「それって通常の10倍以上強かったって事?」
「ああ、明らかに常識外の強さだ。まず間違いなく何らかの手が加わっていた筈だ」
そんな風に言うケインを見て田中と恭弥はお前が言うかと言う目で見ていた。
だが、人間ならばオリジナルスキル次第で強さが大きく変動するが、魔物ではそれが無いのであまりにも極端に平均から逸脱した強さはあり得ないのだ。
「それは確かにドン・ステラの時と一緒だな……でも、ドン・ステラがやったって場合はないのか?」
「ネッシー騒ぎはドン・ステラが記憶を失った後に起こったからそれは無いと思うよ。でも、何者かがドン・ステラが作った魔物を悪用したって線はある」
「何の為に?」
「そんな事分かんねえよ。でもほぼ間違い無いのはまだ敵はいるって事だ」
「ケインさん、それではまた沖縄に行かれるのですか?」
ケインは少し考えた素振りを見せた後、首を横に振る。
「いや、どうせもう何も残ってないと思うよ。黒幕はどうやら慎重みたいだし、ドン・ステラの時も対処が随分早かった」
一応既にケインも沖縄で調査をした様だが、探偵では無いのだ。それらしい情報は何も出てこなかった。
「そうですか……では手詰まりですかね」
「いいや、ただ待つってよりは良い手段がある」
「「良い方法……?」」
田中と恭弥は同時に首を傾げた。




