表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/227

番外編(地球) ケインと魔法少女達⑤



ワイバーンとの戦いでケインはこう考えた。


街の住人を殺したのはワイバーンでは無く、他の何かであると。


少し考えればわかる事だが、ワイバーンは物理攻撃ばかりしかして来ないのだ。


街の人に使った筈の謎の攻撃をしてくる様子は無い。


何か条件があるのかもしれないし、格上には効かないのかもしれないが、使う機会はあった筈なのに使ってくる気配がまるで無いのだ。


つまり、それが意味するところは……


「まだ他にお前みたいなのがいるって事か……のんびりしてられないな」


ケインとしては、もう一体の方に集中したい。

だが、ワイバーンも野放しにはして置けないのだ。

未知の攻撃手段を使ってくるであろうもう一体に対して、再生してくるとはいえワイバーンはまだ攻撃手段が限られている。


故にケインはワイバーンを即座に倒すことにしたのだ。


その時、丁度良いタイミングでケインは魔法少女組3人を見つけた。


ケイン達がいるのは200メートルほど上空である為、こちらに気づいている様子では無い。


ケインは思いっきりワイバーンを蹴り、彼方まで飛ばす。


すぐにワイバーンは空中で体勢を立て直してこちらに向かって来るが、今なら多少の隙がある。


すぐに魔法少女組の下に縮地した。


「うわっ!ケイン!?何?いつの間にこんな所に!?」


「悪いが詳しく説明出来る時間が無い。単刀直入に言うが、あのワイバーンの足止めをしてくれ」


「あ、足止め?何の?」


「あれ」


ケインが指差した方角を見て魔法少女達もようやくワイバーンの存在に気付いた様だ。


「あれが……この街で騒ぎを起こしていた悪いモンスター」


「あれを倒せば良いんだね?」


「いや、倒す必要は無い。足止めして欲しいだけだ。アイツはいくら攻撃しても回復してくるから倒せないんだ」


「そんなのありですか!?そんなのどうすれば……」


「……単なる超回復とかなら兎も角、一度死んでも生き返るスキルなんて僕は聞いた事が無い。あるとしたらきっと魔力を使って回復している筈だ」


「根拠は?」


「無いよ。でも、アイツの実力自体はそう大したものでは無いしこのまま闇雲にやるよりかは可能性があると思う」


「まあ、やるしか無いのか」


「分かったわ!私達も手伝う」


「ありがとう、今は単純に手数が欲しいからな」


ケインは肌で感じていた。

明らかにワイバーンの魔力量が普通では無いと。

通常から10倍はあると考えれるほど大量の魔力のせいで魔力を枯渇させる事が時間がかかりそうなのだ。


何とかして魔力をなくしたいのだが、減らしきるまで30分程かかりそうなのだ。


そうなっては、生き残っているかもしれない街の住人にまで被害が出てしまう。


だが、魔法少女達3人がいれば随分そのリスクを減らせるであろう。


ケインは近くに落ちていた大きめの石を拾って握りつぶし、それを全てワイバーンに向けて投げつけた。


ワイバーンは石飛礫を喰らってひどく怒っているが、またしてもすぐに回復した。


鈴菜は光の矢を準備して放つ。

彼女のオリジナルスキル『光操作』は、光に実態を持たせて自由に操れるというものである。


このスキルを使って存在しない物すら生み出す事が出来るのだが、今は弓が最適である。


光の矢はワイバーンにモロに当たり、少しだが痛そうにしている。


日奈子は手を前に差し出してワイバーンのいる位置に向けて手を差し出した。


「『圧縮』」


その途端、ワイバーンのいた空間が歪み、ワイバーン自体もグチャグチャに押しつぶされた。


日奈子のオリジナルスキルは『時空間』である。

このスキルは、空間を圧縮、もしくは拡張する事の出来るというだいぶぶっ壊れのヤバいスキルなのだ。


一定の相手には効かないが、どうやら今回は有効だったようだ。


日向は遠距離攻撃手段を持っていないので、キュウと一緒に見守っている。


3人は着実にダメージを与えていった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ