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3.二日遅れのクリスマス会【前編】


「あ~、冬休みやることないなぁ~」


去年なら、付き合い始めたばかりだったのでデートとか行ったりしていたが、一昨日こっぴどくフラれてしまったので、冬休みの予定が一切なくなったのだ。


予定がないので、惰眠を謳歌しようとしたがここで生活リズムを変えてしまうと後々学校生活に支障がきたすのでやめておく。

となると、本当にやることが何もない。

そうだ、宿題やろう!


俺は、学校用の鞄の中から数1の宿題を取り出す。


「さて、取り掛かろうかな……」


_____一時間後______


あれ、一問も解けないんだけど……

ていうか、こんな問題数多いとか冬休み中に終わる気がしないんだけど!


「そうだ、いいこと思いついた」


俺は、LINEを開き救世主を招集することにした。


***


「ピーンポーン!」


家が近所なので、連絡してからすぐに来てくれたみたいだ。


「綾乃、来てくれてありがと!」


玄関を開けるとそこには、俺の昔からの幼馴染で未だに親交のある、一ノ瀬綾乃がいた。

綾乃は、真白と互角に張り合えるくらい学校内での人気は高く、週に一度は告白されているらしい。


そんな綾乃は学力面においてもずば抜けているので、こうしてお呼びしたわけだ。


「もう、緊急事態っていうから何かあったのかと思ったのに、すっごい元気じゃん!心配して損した…」


「ごめんごめん、ちょっと一緒に勉強でもしながら雑談しようかと思って、冬休みの宿題ってもう終わった?」


俺が質問すると、綾乃は頷いた。


「当然!しょうがないから秋人の宿題も私が手伝ってあげる!」


こんな茶番で毎回勉強会を開催している。

そして今回も実は雑談メインの勉強会が始まったわけなんだけど……


「そういえば、クリスマスプレゼントは真白さんに渡せた?」


「ギクッ……!」


勉強を始めてから数分しか経ってないんだけど!

ちょっと、どうやって乗り切ろう。


「え~っとねぇ!大成功だったよ!」


クリスマスイブの前日、学校終わってから急いでショッピングモールに行って俺のためにプレゼントの中身を一緒に考えてくれた綾乃に_____


『結局渡せず大失敗だったよ!しかも、フラれちゃいました!』


何て事言えるはずもなく。

嘘でもいいからここは大成功という事にしておかなければ!

まぁ、フラれたことは冬休みが終わる直後に適当に理由を考えて言えばいいだろうし……


「へぇ、本当に大成功だったの?」


「うん!真白がめちゃくちゃ喜んでくれてたよ!ありがとうな綾乃!」


話題をそらさないと……

これ以上追及されると困るし。

ていうか、何で成功したかどうかを疑ってくるんだ?


「じゃあさ、そこの本棚においてある物って何かな?」


「え?本棚には何も……あっ……」


本棚には、あの時購入し真白に渡す予定だったネックレスが置いてあった。

そういえば、捨てようかと思ったけどもったいなくて捨ててなかったんだ……

ヤバい、あれを見られたということは…


「ねぇ、あれさ、イブの前日に私、見た記憶があるんだよねぇ……」


「へ、へぇ………」


「秋人と真白さんの間に何があったの?」


確信を突くように聞く綾乃。

問い詰められてしまい、もう逃げることはできそうにもないので俺は正直に一昨日の出来事を説明する。

デートはしたこと。だけど、プレゼントは渡せなかったこと。そして、フラれたこと。


「へぇ~、でも真白さんは別れる理由を教えてくれなかったんだよね?」


「そうだよ、だから何でフラれたのか分からないんだよ」


あれから、いくら考えても何故フラれたのかはわからなかった。

その間していた事と言えば、唯華ちゃんの生配信の視聴と、今やっている宿題くらいだ。


もしかして、俺がVヲタなのがバレたとか?でも、真白がそんなことで偏見持つような人ではないし……

あぁ~、もう本当に分かんねぇ~。


「ていうことはさ、秋人は今フリーなの?」


「まぁ、そういうことになるけど……」


「それならさ、明日私の部屋で一緒に遊ばない?」


綾乃なりの気遣いなのだろう。

真白と付き合う前は、よくお互いの部屋で遊んでいたが真白と付き合い始めてから、交流は続いていたものの部屋で一緒に遊ぶという事はしなかった。


「遊ぶのはいいんだけどさ……何して遊ぶの?」


綾乃の部屋に行けば、漫画も読めるし他愛もない話をするだけでも十分楽しいのだが、何か言いたそうな様子だったので聞いてみることにした。


「二日遅れのクリスマス会なんてどうかな?人は少ないけど、久しぶりに二人で遊ぼ!」


気分転換にはいいかもしれないな……


というか、綾乃はてっきり友達とクリスマス会ならぬものをしていると思ってたんだけど……

クリスマスの日何してたんだろ…


「綾乃はクリスマスの日、何してたの?」


「えっとねぇ、今は秘密!明日話すよ!」


「あ、うん、分かった……」


「明日が楽しみだね!」


明日の予定が決まり、嬉しそうな顔で俺の話しかける綾乃。


でも、明日話すって何を話すんだろう……


明日も書きます。

朝か夜の8時に投稿すると思います。

よければ、ブクマとポイント評価をよろしくお願いします!


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