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爆縮と体温の機知(6)

圧砕

中心に至るまでに

濃い紫から淡い紫になる

植物の出すコントラストは

人の想像を超えていく

一枚の葉で

花弁で

その状況が作り出した

精一杯の自分を

体現している

否定できない物に

感嘆するのは

何処かに何かを

求めているからだろう


黒く斑点が付こうと

茶色にくたびれようと

言葉足らずではなく

言葉知らずであろうと

なんとなく

伝わる物がある

そこにある物は

見もしない形の幸福で

それを慟哭と呼んで

平たい丘みたいになり

奇抜な儀式を繰り返している


水音に馴染む鼓膜に

得体の知れない物が絡み付き

味のしない食事に

自分自身の味が混ざり込む

極限と言うには

笑ってしまうほど平坦で

行く末を想像できてしまい

それが一番面白くないから

悲劇というより

喜劇の何かと化している

エンジン音とマフラー

耐熱皿とオーブン

命と残骸で

商を求める世界だ


血の巡りに時間を感じ

己の何処かに至らなさを信じ

後が先か、今が先か

煙に聞きながら

水平線に沈む夕陽を

汚い明かりと罵る

あれの次は

明かりが届き

一番であっても

どうでも良くなり

その後は

古い明かりが届くのだ

表の顔しか見せない者を

熱心に観察しながら

裏の顔を見られた時

どうするのかを

想像している


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