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戦争に逝く不老不死者3

今回の戦争が終わり、王国に帰ってから国王様から召喚された。


「お主が今回の戦争で活躍したラスクか?」


「はい。ラスク=フォン=エンパテでございます。」


「今回の戦果はお主だけで30000人ほどを討ち取ったと聞いている。何か褒美が欲しければ言ってみろ。叶えられる限りで叶えてやろう。なんなら爵位をつけてやっても良いぞ?」


やはりそうきたか。国王の言葉により周りはざわつかなかった。これだけの戦果を挙げたものを国に縛り付けておくこともせずに放置しておいて王国との戦争に相手国側として参加されたらと考えたら気が気ではないだろう。


「では私は今回の戦果でシード子爵家の爵位の向上と先端に参加したシード子爵家の家臣団に褒美を取らせていただきたいです。」


「自分が貴族になる気はないのか?」


「私は貴族としての教育を受けてません。そのような人間が人の人生を左右する立場になるのはふさわしくないと思い貴族になる選択肢はありません。それならば自分の雇い主であり暮らしている土地の価値でも上げておこうと考えました。」


「なるほど。しかしこちらもお主が他国に出る可能性がある以上どこかに縛り付けて起きたいと考えているんだが。」


「国王様!それは言わない方が!」


「よい。こやつは私たちをいつでも殺せる立場にいるのだ。本音を話したところで変わりはしない」


なかなかわかる国王様だ。一瞬にして30000人ほどを殺す魔法使いなどがここにいる貴族どもを殺せないわけはないと考えているみたいだ。


「私はこの国を出る予定はありませんし、50歳くらいまではシード領内で魔法技師の職務を全うしようと思っています。」


「そしてそのあとはどうするのだ?」


「土地でも買って畑仕事をしたりしながら余生を過ごします。」


「そうか、しかしこちらとしても戦果を挙げた人間に何もしないわけにはいかない。一代限りの騎士爵ということにさせてもらう。」


その一言の後騎士爵にされ、シード子爵家は今回の戦果で伯爵家になることが決まった。


ほかのシード領の戦士や魔法使いたちは王国から金銭をいくらか渡された。


「やはりお前を強制的にでも家臣団に入れて正解だったか」


「お前のせいで戦争に参加させられたこっちの身にもなってくれ。」


「そこは仕方ないだろう。しかし今回の伯爵家に上がったことは感謝しているぞ」


「これからはあんまり面倒ごとは降らないでくれよ。それと縁談は回さないでくれると助かる。」


「わかった。お前は結婚に向かなさそうだもんな。」


「余計なお世話だ。」


こうして今回の戦争は終結したのである。



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