2話 『契約された双子』後編
---昼---
私たちは誰もいない屋上へと来ていた。
ティア「誠もきいているように私たちはレイチェル様に契約された【ホワイトモンドレッド】。私たちは2人で1つの者として契約しています。必ず主の指示に従うのが私たちの礼義です。なので速やかに私たちの注意を聞いてください。」
ノア「だから、そーね。まず2、3人くらいと交流しておくとその人たちは見方になるから作っておくんだよ?」
ティア「ここには多分、私たちの敵はいないはずだけど・・・人はちゃんと選んでおくといいわ。」
誠「わかった。まぁ、話やすい奴がいたらそーする。」
私たちは、重い話を切り上げ昼食をとる事にした。
ピーンポーンパーンポーン♪
アナウンス『生徒会の皆さん至急生徒会室まで来てください』
ティア「!?何かあったのかしら?」
ノア「誠は先に教室に行っといて?」
誠「わかった。」
ノアも生徒会に入っていたらしく呼ばれた2人は急いで行った。
2人はすごく忙しそうだ。
誠「!???」
感じる・・・この感じ・・・モアモアとした殺意。黒谷桜学院のものかっ?
恐る恐る後ろを向いた。
金髪の---
誠「貴方はさっきの・・」
?「アーサー・・・」
誠「お前はだれだ!?」
千歳「・・黒沼千歳」
曇った目がなにも感じさせない。千歳はさっき私に足をかけた、男だ。しかし、怪しい。
誠「アーサーって何?」
千歳は目を細めた。
千歳「そういう魂胆か。まぁいい。時期が来るまでまってやるか・・
しかし、ははっ。こんなとこまで来て友達がほしいなら、この俺がなってやるよ。」
誠「!ほんとか!」
千歳「!?
はっ・・・馬鹿馬鹿しい・・・・・じゃ」
千歳はその後何も言わず、去って言った。
おかしな奴だ。しかし、支持には従ったから、あと一人作ればいいか・・・
青い空が続いていた。おかしな色だ。
いつも暗くで空なんか見えなかった。
普通の空だろうが私にとって・・・おかしく見えたのだ。
明るく・・・染まらない色だった。
---放課後---
静かな教室に響き渡る2人のため息。
テェア「あれほど・・・」
ノア「・・・・・言ったのに。」
誠「何がだ。」
そして、もう一度深々とため息が響き渡った。
ティア「まともな人を友達にするように言ったはずなんですが・・・あの方となんて」
【黒沼千歳】
この男は人を近づけない雰囲気で冷血をだという。
だが、それもそのはずだと思った。あのチャラチャラの金髪、鋭く濁った緑の目。それは私でさえも少し引くほどで・・・
ノア「でも、その性格と【顔立ち】がまたモテるのよねぇ~」
そう、でもどこか悲しい眼差しに見えてしょうがない。女、いや母親の立場なら守ってあげたくなるそんな存在でもある。
誠「まぁ、友達の課題は成している。それのことに関しては問題はないであろう。」
ノア「それは、そうだけど・・・」
ティア「まぁ、出来たのなればいいです。その人の好いところを見つけていくべきですね。」
ノア「はぁ~。誠は変人だと思ったけど・・・ここまでとは・・・」
肩を落としたノアのため息をティアは苦笑いで宥めた。
誠「・・・しかし、あの黒沼千歳が妙なことを口にしていたな。なんだ・・・その、【アーサー】と。」
ティア「・・・・」
【アーサー】という言葉を聴いた瞬間2人は目を合わせ視点を曇らせた。何かを思い出しているような感じで・・・。
突然口を閉ざした2人に向かって私は口を開いたが・・・その時、視点となにも笑っていない顔が正気を取り戻す。
ノア「まだ、貴女に不必要なモノです。」
ティア「時期が来たらお話いたします・・・。どうか、そのことは忘れて。」
誠「っっあ、あぁ」
【恐怖】ただこれだけの感情が膨れ上がる。彼女たちはまるで【魂のない人形】のようだったからだ。
精魂の欠片もない、感情もない、彼女たちはこの場にいないように感じられた。
【アーサー】
この言葉が【キー】なのである。
彼女たちを【契約された双子】を【魂のない人形】にするその魔法の言葉が【キー】なのである。
私たちはその後、いつもいや朝方のように話して家へと戻った。