5話 『その王、同業者を狙う』中編
千歳「お前・・・やはり、そういう関係の者ってことだよな・・。」
千歳がきつく睨めつけるのはハンサムボーイ【白島吏一】
何をたくらんでいるのか濁った目からは伺えない。
しかし、コイツが只者でないことは確かだった。
なにせ、千歳と同じ金髪で濁った目をしている。
千歳を疑うわけではないが、事情のあるものは金髪とかにしているに決まってる。
そう、私の中で理論を考えた。
吏一「私はこんな髪をしていますがそんな不埒な物言いはしませんよ・・。」
誠「!」
心を読んだ!?
いや偶然か・・このお坊ちゃんになんも力なんてないか・・
そう思っているとではと言って立ち去ろうとする。
千歳「追い待て!お前がもし【アルフレート】ならぶっ殺すからな・・。」
吏一「はぁ、下品な言葉だね。僕がいなきゃいけないってことなんか後でわかるさ。じゃ」
彼はそれを言い残しかえって言った。
千歳は、今度は私を見つめた。
千歳「・・・スタートしたと言うなら俺は、必ずお前を守ってやる・・。」
誠「えっ?千歳??」
千歳「お前のこと好きだから」
誠「!!」
この言葉は私を苦しめる。
胸がギュってなる。
「お前に言おうと思っていたんだが・・。っまぁいい、授業に遅れる行こう。」
何もなく一日は過ぎていった。
もう少しだけ、学園の物語は続こうとしている。
---夜---
私は、家に帰宅をした。
「こんばんわ・・」
<ビクッ>
「お前・・」
窓から入ってきたのは【白島吏一】
なぜコイツがここにいるのか。なぜ、コイツがここを知っているのか。
それはまぎれもなく不可解で不気味な状況を作り出している。
真っ暗な空に溶け込むような黒い髪と暗闇でも濁っていることがわかる目。
「すみません。ここしか開いていなくて。」
彼は申し訳なさそうに言う。
ただ、その顔はどこか不気味な風雨にも感じた。
彼は了解も得ず、堂々とあたりまえのように中に入ってきた。
ご丁寧にも靴は脱いでいるようだ。
少しばかりあたりを見渡すと最後に私を見る。
なんだ?そんな質問に首を傾けながらこうも言った。
「どうして、誠は安全でいられている?」
鋭く細めた目で疑問を口にする。
「どういう意味か知らんが、ここは誰にも知られてはいない特別な場所だ。」
またもや首をかしげた吏一はふ~んとただ返事をした。
しかし、コイツは何者だろうか?
ここを知っているってことは・・
「アルフレート?」
「はい。・・あ」
彼は爆弾を踏んだ。
窓の向こうから降ってくるのは紛れもなく【黒龍】、千歳である。
「やはり、アルフレートだったか!?てめぇ、誠にちかずいてんじゃねぇ!」
「終わりし者にそんなこと言われる筋合いはない。お前こそ近づくな!たやすく駒にされやがって!」
はっと時間が止まったように黒い殺気が一瞬おさまった。
彼は【駒】に反応した。
そして、白く輝きだした。
目の前にいたのは長髪で白くて白くて白くて・・・
白色をした同業者だった。
・・・
『やっと、3種が揃ったな。」
「はい。」
「やっとですね。」
このときを待っていたかのように影で私たちを見ていたものが存在した。
学園のムードはさて、続くのか?
他のシリーズも連載中なのでぜひ、みてけろんさい!
一時停止!しかし、すぐに開催!!