嵐は嫌い?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
教会が苦手な理由もこれな気が。
風の音が聞こえる。雨の音が聞こえる。乱暴に、全てを薙ぎ払う様に、嵐の音が聞こえる。それに隠れる用にして、部屋の隅っこで丸くなっていた。
「こんな所にいた」
顔を上げると風呂上がりで、パジャマ姿の彼が居た。彼は私の横に寄り添う様にして座り込むと、何でもない様な声で問い掛ける。
「嵐は嫌い?」
「外で音を聞くのは好き」
この中に飛び込む様な真似は御免したいけれど、嵐の音を聞くのは好きだった。全てを無にしてくれる様で、何となく安心する。
テレビから流れる人の声は耳障りで、すぐ消したくなるけれど、感情の伴わない今の音は、どれだけ激しくても、聞いていたくなる。
彼は私を庇う様にそっと腕のなかに閉じ込める。それから黙って髪を撫でる。
「そう……。私はあんまり得意じゃない」
その声が何処か辛そうで、苦しそうで、私も抱き締め返したくなった。けれども腕ごと私を包み込むから、彼を抱き締めてあげる事は出来ない。精々、腕にしがみつくくらいである。
過去に何かあったのかも知れない。けれども問い掛ける行為も、傷を広げる様な気がしてあえて黙る事にした。
「幼少期に見たホラー映画でね、嵐を凌ぐ為に教会に避難した人達がいて、それで、ちょっとトラウマなんだ」
「可愛いね。君。とっても可愛い」
何時も底が見えず、飄々とした彼がそんな事を言うなんて、思わず笑ってしまう。でもまぁ、そのお詫びと言ってはなんだけど。
「一緒に寝てあげるよ。そしたら怖くないよ」
「有難う」
願わくば、見る夢が安からでありますように。
恋人に何を求める? という問に、
愛欲、性欲以外ない。
寄り添うだけで満足とか、そんなの友だちだって出来る。
という言葉に地味に衝撃を受けた今朝でした。
私にとっては、また違うんですよ。
友人と寄り添うのと、恋人と寄り添うの。
友達だって言えない、寄り添えない事でも、恋人だったら言える。なんて事もあると思うので。
だから生々しい話も書きますが、こうやって温い話も書くんです。
スランプでなんも思い浮かばないので、短い、主張がない、というご意見はお許し下さい
私が教会が苦手な理由って、幼い頃のホラー映画が理由な気がして来ました。
嵐と教会の組み合わせが、エクソシスト連想するんです。
教会は明るい晴れの日に訪れたいですね。
全く関係ないですが、
『その続き、来世で聞いていい?』
なんて言っちゃう子が好きです。
是非だるだる〜な感じで。