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王都炎上②

 炎上する王都の中を僕とアーシャは魔族を蹴散らしながら駆けてゆく。


「邪魔だ!」


 手に生み出した雷剣を振るって僕は人を襲おうとしていた魔族を斬る。数が多いだけで強さはそれほどではなかったため、簡単に蹴散らせた。

 僕と一緒に来ていたアーシャも人々を襲っている魔族を次々と蹴散らしていく。助けた人々に逃げるように指示を出した後、アーシャは僕のほうへとやって来た。


「ラナ、そちらはどうなりましたか?」


「問題なく終わったよ。それにしても……」


「ええ、強さはそれほどでもありませんが数が多すぎます……!」


 こちらが倒しても次から次へと湧いてくるため、対処していてもきりがない。


「この魔族達はどこから湧いて来るのでしょうか……それを突き止めないと対応が後手に回ってしまいます」


「そうだね、けれどそれをやるにしても魔族が多すぎる。ある程度この魔族達を倒さないと王都の人達への被害が広がってしまう」


「ではこちらも戦力を揃えましょう。まずはリアナを探してある程度魔族を蹴散らすんです。その後、魔族が湧いて来ている場所を探しましょう」


 アーシャの言葉に僕は頷く。出来れば原因となっている場所をすぐにでも探しに行きたい、けれどこの魔族の多さを一人で相手にするのは厳しかった。

 僕とアーシャはリアナを探すことを目的にして行動を始める。相変わらず道中では魔族が襲ってくる。


「ちっ……」


 思わず舌打ちが出てしまった。一刻も早くリアナの元に辿り着きたいけど魔族が次々に襲ってくる。

 それでも僕とアーシャは魔族を蹴散らして進む。リアナを探して王都を駆け回っているとアーシャがなにかに気がついたようで僕に呼びかけてきた。


「ラナ! あそこ!」


 アーシャが指さす先には人がいた。一人は国王様だ、もう一人は誰かが倒れている。倒れている人物は僕達がよく知っている人間だった。


「えっ……リアナ……」


 目の前の光景を信じることが出来なかった。あのリアナが血まみれで倒れていたのだ。彼女の実力はこの王国でも頂点に位置しているというのに。

 

「そんな……リアナがあんなふうになるなんて……」


 アーシャも目の前が信じられない様子で狼狽している。一体ここでなにがあったんだろう?

 側にいる国王様も負傷していて状況がかなりまずいことになっているようだった。


「国王様!」


 僕は国王様の元へと駆け寄る、やはり負傷しており、左腕は動かないようだった。倒れているリアナの元にはアーシャが駆け寄る。


「ラナ……」


「一体なにがあったのです! あなたの負傷もそうですがラナがあんな状態になるなんて……」


「逃げよ……いくらお前でもあの怪物には勝てぬ……」


 国王様はなにかに怯えるように僕に逃げるように促す。国王様を負傷させたのはそれほどまでの相手なのか。


「あなたやリアナを置いて逃げることは出来ません! 僕があなた達を見捨てるとでも?」


「頼む! リアナはまだ生きているのだ……あの子だけでも……!」


「あら?」


 国王様と僕が言い争っている中に響く弾むような声、それは炎上する王都には似つかわしくないものだった。

 僕はその声に聞き覚えがあった、恐る恐る声のしたほうを振り向く。

「まあラナ様じゃないですか、こんなところでお会いするなんて」


「ロゼちゃん……?」


 金髪に赤い瞳を持った美しい少女が楽しそうに笑みを浮かべてそこに立っていた。

 ここまで読んで頂きありがとうございます! 


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