建国祭⑦
建国祭二日目。
僕とアーシャは二日目も建国祭を楽しんでいた。今日はリアナも一緒に建国祭を見て回る予定だった。
「途中から勝手に合流するからあなた達は勝手に楽しんでいていいわよ」
と祭りの前の彼女は言っていたけどどうやって僕達を見つけるつもりだろうか。
「リアナ遅いですね」
アーシャがもぐもぐと買った食べ物を噛みながら呟く。
「勝手に探すから心配しないでと言っていたけど……本当に見つけられるのかな?」
少し心配になってきた僕とアーシャ。
「二人で心配してくれているところ悪いけどもう私は傍にいるわよ」
聞き慣れた快活な声が響く。
「きゃっ……!!」
「うわあ!? びっ、びっくりしたあ!?」
いきなり声をかけられたため、二人で驚いてしまう。
「ってどうしたの? その恰好?」
「ああ、正体がばれないように変装してるの? どう? 似合ってる?」
リアナはそう言ってその場でくるりと回ってみせた。今日の彼女は帽子を被り、髪型もいつもと別のものに変えている。服装に関しても普通の庶民が来ているような服を着ていた。
「よ、用意がいいんだね、そんな服まで準備しているなんて」
「当然。私だってこの得を楽しみにしていたんだから。でもやっぱりこういうふうに変装しないと普通にお祭りも楽しめないのは面倒ね」
リアナはちょっと疲れた様子だった。やっぱり王族となると気楽に出歩けないのは窮屈なのだろうと思う。リアナはアルバイン王国の国民からも人気が高い存在だ。彼女がこんな街中をい歩いていると知られたら大きな騒ぎになるだろう。
「ねえ、アーシャそれはなにを食べてるの?」
リアナがアーシャが食べているお菓子に興味を持ったのかそれをじっと見つめる。
「お祭りのお店で買ったものですよ」
「いい匂いがするわね。私も一つもらっていいかしら?」
「いいですよ。はい、どうぞ」
アーシャは持っていたお菓子の一つをリアナに手渡す。
「ありがとう、じゃあいただくわ」
リアナはそう言ってアーシャが渡したお菓子を口に運ぶ。
「……美味しい!?」
リアナはもらったお菓子を気に入ったのか黙々と食べていた。どうやら気にいったらしい。
「ふふ、わざわざ変装してまで建国祭に参加した甲斐があったわ」
「また今日も抜け出してきたの?」
「ええ、だって皆過保護で私をいまだに一人で行動させてくれないんだもの。本当に嫌になるわ」
リアナの回答を聞いて僕は苦笑いをしてしまう。王族が動き回ってなにかあった時が怖いので皆が彼女のような性格の人間に対して過保護になるのも無理はないと思った。王宮の人間の苦労を想像するととても頭が下がる。
「さあ、堅苦しい話はなしにしましょう。今日はめいいっぱいお祭りを楽しむんだから」
リアナはそういって楽しそうに歩きだした。僕とアーシャは呆れながらも彼女の後に続いていった。
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