表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/137

48話 固有魔法ってかこれはもう…


すいません…

次に繋がる部分を掲載し忘れてました…

一番下の✴︎から↓がそこです。



転移の実験の後色んな魔法書を読みながら過ごしていると、休息に入るということで皆が進軍を止め野営の準備を始めた。



という事で暇になったので俺は、ここにきてついに新たに手に入った固有魔法を試してみることにした。

まずは全知全能…なにそれ?神なん?



馬車の中で1人だったので気兼ねはない。

さぁ…いくぞ!!


「全知全能」





は?なんだこれ…






例えるなら前世でいうゲーム画面だ。

マップが右上に出ていて、他もまるっきりゲーム画面のようなものが目の前にあらわれている。




どういう…





マップには周辺の地図と現在地であろう場所に黄色い小さな星マークが表示されていて他にも青の小さい丸が周囲に溢れていた。


俺はもしや?と思い馬車を出ると、明らかにその青い点は兵達の場所に表示されている。

どこにいるかがわかるのか?すげぇな。


マップに意識を集中させると大陸全部を見渡せるほどの大画面が表示される。

現在地の近くには青い点が溢れ、近くの街などには白い点が、そして向かってる先には赤い点がある。

予測を立てるとしたら白は中立。

青は味方、となると赤は敵か。

すげぇよこれまじで全知全能…



とりあえずマップの把握が終わり、マップを右上に戻すと…次に兵達を見て驚愕した。

兵達の頭の上に名前、レベル、HP、MPが表示されていたのだ。

ゲームでは当たり前だけどこれって現実だととてつもなく凄いんじゃ?


他にもアイテム欄では、アイテムポーチ内に収納されている物品が表として確認できる。





すげぇー…





さらに、いつもならステータスを確認しなきゃいけないような周りの草木などの詳細も少し意識すれば確認できる。


万能過ぎる。


一番驚いたのは使用した事がある魔法が右下にコマンドの様な形で出ているという点だ。

試しに目の前をイメージしながら転移をクリックする感じで意識し押すと…ブワッと身体が浮きあがり数メートル先に転移した。


魔法をコマンド化できるのか…便利過ぎる。



ただ、ひとつだけ試す事が躊躇われるものがあった。

内容は名称で理解できる。

[オート戦闘]


おいおい。意識外で自動で戦闘するって事か?

どんだけ危険なコマンドだよ。


これは、放置しよう。




左下に通常ゲームならチャットがある場所だが同じような枠が表示されている。

え?誰かと話せるのか?


とりあえず…『こんにちは』とイメージしてみた。


すると、枠内に『はじめまして。質問があれば回答致します。』


と、返答があった。

え?Si○i的な?


『無属性魔法の中で有用なモノ…』

いや、流石にそれは…無理か?


『転移、時間停止、重力の魔法は有用です。詳しい詳細を知りたいですか?』


え?まじ?


『転移以外の情報だけ…』

『時間停止魔法は、1秒につき10,000MPを消費し発動できます。文字通りその間は自分以外の全ての時間は停止されています。ただし、その際に生物への攻撃はできませんので悪しからず。


重力魔法は、1Gあたり1,000MPを毎秒消費し指定したモノ[生物、無機物]に重力負荷を与える魔法です。指定したモノ、ではなく周囲一帯などの範囲にすると1㎡あたり1,000MPがさらに消費されます。』



なんて明確な回答。

いや、これだけでも凄いぞ全知全能。

バラエティが過ぎるぞ。

色んな良いモノ詰め合わせました!ってやつか?さすがは創造神…すげぇっす。初めて尊敬しました。











とりあえず、そんなこんなで全知全能の詳細は理解した。

すご過ぎる!という結果が分かった。

まじで便利だ…だが使っている時に常にMP消費が為されているのでずっと使いっぱなしというわけにはいかない。

これは使い所だろうな。


あと、重力と時間停止…覚えよう。

もうそれ使えたらチート過ぎん?


転移に重力に時間停止ってラスボスじゃん。






さてさて、次は無血城塞か…

ん?待てよ…これも聞けるんじゃ?


俺はもう一度全知全能を使い、質問してみた。


『無血城塞について』

『無血城塞はその場に巨大な城を出現する魔法です。出現させる時にMPを消費しますが城が存在する事に対しての消費はありません。また、魔法を解除した場合には城はその場から消えます。解除した際、城に残っていた生物は強制的に外に放出されますが、無機物に関しては城内で保存が可能です。解除された状態の城内は時間経過がありませんので、アイテムポーチとしての使い方も可能です。

無血の意味ですが、この城の中では一切の戦闘行為が禁止されています。もし、それを無視して戦闘行為を行おうとした場合は強制的に城外に弾き出されます。』


おいおい…これもすげぇ魔法だぞ。

移動してもいつでも城が出せるってすごくね?

敵の陣地の前に出したらまさしく一夜城だぞ。


しかも戦闘行為禁止。

これがあれば安心して寝れる。

よし、これはすぐ使おう。

野営の手間が省けるぞ!





そうときたら!と、俺は近くにいた兵を捕まえ、軍長補佐のエミリオとローナを呼ぶように伝えた。


それから少しして…


「殿下…どうなさいましたか?」

「またなにかの実験でどこかに行かれるんですか?」


エミリオはなぜか少し怯え、ローナはまたですか?という顔で俺を見る。


「使徒になり新たな固有魔法を得たのだが、それがあれば野営の心配がない。だから野営の準備をやめさせて、広めの場所をあけてくれ。」

「新たな固有魔法…それはどういった?」

「大きいテントでも出すんですか?」


困惑した2人に先ほど知った無血城塞の概要を説明する。


「なっ!?凄いです!なんですかその規格外の魔法は…」

「殿下…もう…人の域を超えてる・・・」


2人はそれから手分けして兵達にその事を伝えに行った。

そして、一万の兵達が見守る中…俺は魔法を発動する。


「無血城塞」



圧巻だった。

いきなり現れた城は城というより明らかに城塞。

それも敵国に接した辺境を守れるくらいには強固な城塞だった。



「……!!」

「殿下…もう…驚くのに疲れました」



エミリオとローナが後ろで目を見開いている。

兵達も同じだ。



とりあえず…と俺は拡声魔法を使って兵達をみる。

「さぁ、我が兵達よ。聞いたと思うが、この中で戦闘行為は行えない。つまり確実に安全だ!であるなら、今後の為ゆっくり休め!わかったか?」



「「「「「おおおおお!!!!」」」」」

「殿下万歳!!!」

「皇太子殿下様!!!!!」

「使徒様!!!」

「ま、まさに神の御業。」



驚愕しながらも士気の上がる兵。

それを見て俺は少しだけほっとした。

士気が高いのは良い事だ。









✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎



皇太子殿下が魔法で出現させた城塞の中を歩きながらエミリオは震え立っていた。


「あのお方はなんて凄い人なんだ。陛下が言っていた一人で4000人を壊滅させられるというのを改めて実感した。あんな大きな城塞を魔法だけで一瞬で築くなんて、もはや伝説ではないか…。あの人について行って負ける事はないのだろう。そして…」

「怒らせたら……街が消える可能性すらありますね…」

「あ、ああ。さらに注意しておこう。」





そんな事を側から言われてるとはつゆ知らず、アルスはというと、城内でローナとお茶をしていた…




✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎



「やぁ…久方ぶりだねお二人さん。」



とある地下の密室で、3人の人物が向かい合っていた。

二人は黒の鬼の面と白の鬼の面を付け、それに向かい合う今喋った者はマントのフードを目深に被っている。



「ちゃんとあれは持ってきたのか?」

「持ってきてなかったら殺す」

「あぁちゃんと持ってきたさ!ほら!これだろ?」



殺気が放たれる部屋の中で全く気にした風もなくフードの人物が黒い鍵を取り出し、それを投げて黒の仮面の者に渡す。



「ちゃんと本物だろうな?」

「当たり前だよ。これは我々の共同作戦じゃないか!」

「はっ!よく言う…」

「ま、とりあえずはこれを渡しにきたんだけど。それより、あの皇太子、結構危険だと思う。チラッと見たけど、あれはまさしく…怪物だった。なるべく悟られないように動きなよ?」

「分かっている。それに、もし相対したら…確実にこの手で殺す。」

「ほぉ〜怖いねー。楽しみにしておくよ」




フードの人物はそう言うと、その場からふわりと消え去った。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ