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34話 天空都市



「あっ!!殿下…こんな所で何してるんですか?」



魔王城の周りを覆う見張りが巡回する城壁の上の道を兵達に許可を取り散歩していた俺に前から歩いてきたローナが話しかけてきた。


「ん?あー散歩だよ散歩」



あれから道で会うたび話しかけてくるローナとは何度か話をしている。

ちょっとおバカっぽいけど、一応隊長であるローナは城の事など聞けば色々教えてくれていた。

実は多分、良い子だ。

まぁ周りの兵士の話とか、戦場での姿を見れば明らかにイカれてるけど…



「え?散歩…。うん、じゃあ私も散歩する!」

年齢は19歳なんだけど長命な魔族だからなのかローナはかなり子供っぽい。


「仕事は?しなくて良いの?」


「んーなんか、部下達が書類とか色々難しいから、遊んでて良いって言われました!」


ニコニコするローナ。

しかしローナよ多分それは邪魔だからどっか行ってくれって事じゃ?


「まぁそれなら…一緒に行く?」

「はい!!」






そうしてローナを連れて歩き出す。

にしても、山の上にあるからめちゃめちゃ景色がいい。

見渡す限りの青空に、王都の街並み、その先には森林や湖も見える。


「綺麗だなー」

「…良い景色。でも、ワイバーンに乗って上から見るともっと綺麗です!」

「そっか…奇襲突撃部隊はワイバーンに乗るんだよね」

「本当はドラゴンに乗りたいんだけど、ドラゴンはあんまり人乗せてくれないから…。あ、ワイバーン今度一緒に乗ってみますか?」

「え?いいの?」

「はい…陛下が許可してくれるなら」


ワイバーンでの空の旅。

めっちゃ異世界っぽい。

めっちゃ楽しそうだなー…

よーし父上から許可とろう。



「魔国ってどんな場所があるの?なんか観光とか」

「観光?…んー有名なのは死の迷宮とか、毒の泉とかですかね」


死の迷宮に、毒の泉!?

なんて物騒な…

完全に聞く人間違えた。


「いや、もっとなんか景色が綺麗とか、芸術…とか」

「えー死の迷宮行ってみたいじゃん!!芸術?景色?んー、あっ!!天空都市の入口…とかは有名ですよ!」

「天空都市の入口?」

「はい…古代の魔族が作ったって言われてる天空都市が未だに世界のどこかに浮かんでるらしいんですけど。でも、その都市は古代魔法で隠されていて目視もできないし、気配探知でもわからないらしくて。で、その天空都市の入口って言われてる遺跡があります!古代の魔法陣があって古代語で天空都市について書いてあるらしいんですけど、でもその魔法陣を起動して入れた人はいないです!」


天空都市か…すげぇな

浮いてる街ってこと?

でも、入れないのか…行ってみたいなー


「そこって遠いの?」

「えっと、魔族でも数日はかかりますね。」

「そこまで遠いと、行くの大変だな…」

「あ、でも陛下なら転移魔法で、びゅって行けるんじゃないですか?」

「あっ!!そうか、確かに父上となら一瞬で行ける…」


いや、でも父上とはいえ魔王だぞ。

一緒に行ってくれるのか?













そして散歩後に父上に会いに行って話すと、

「んー、今日は無理だが。予定開けさせるから今度行ってみるか?」

「え!?いいんですか?」

「当たり前だろ。息子の頼みだぞ?」


なんか俺の親達って凄い子供に甘いんだよなー。

まぁでも、父上達と観光に行けるのは嬉しい。

天空都市かぁー魔法陣起動してくれないかなー。


「お、それより今後アルスはどうしていくつもりだ?」

「え?今後っていうと…?」

「魔国の学園に入るか、それとも国内を色々旅してみるか、または他大陸に行って学んだりしてみるか、なんかやりたい事はあるか?」


魔国の学園…学園かぁー途中でうやむやになっちゃったからなー。

国内を旅する…それも楽しそうだけど。

他大陸に行くのもありなのか。


「学園っていうのはどんな所なんですか?」

「我が国の学園は世界最高峰だ。魔法技術を学ぶ為の学園だが、古代魔法や古代言語の研究も盛んな上に、魔王の側近を目指す者も多くいるから、色々なことを学べるとは思うぞ?それに、人族や亜人族などの他大陸からの留学生も多いな」


この国の学園なんか凄そうだな…


「ちょっと楽しそう…」

「まぁまだ9歳だ。魔王を継ぐ為に各所に出向いたりするのはまだそこまで考えなくてもいいぞ?好きにしたら良い」

「ちょっと考えてみます。」

「あぁ、考えたら言いにこい!」




学園、国内の情勢把握、海外への旅。

んー子供っぽいのは学園だよな。



どーしようかなー。

まぁゆっくり考えてみるか…







※ローナの喋り方が敬語とタメ口が混同してるのはミスではなく、本人の性格です。



やっぱ学園書きたい欲が出てるなーw




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