14.収集完了
初めて感想をいただきました。とてもうれしいです。
初の自作小説です。構想とかは結構考えましたがガバ文章だお思うのでこここうしたほうがいいんじゃないとかあれば教えてもらえると嬉しいです。
13:55になった。リアル時間で5分前といえどもゲーム内では30分あるため、首都クロウからベルに向かうにしてもだいぶ余裕があった。
ログインするとメッセージが1通来ていた。
送り手はゴーさんだった。
[よぉ、ゲーム内で3時間後に取引の時間になるが、場所言ってなかったから、送っておく:首都クロウ中央噴水前]
「え、俺が今いる場所じゃん。こんなとこに露店取れてたのか」
中央噴水前と言っても、中央噴水が大きくかなり広い。マップで確認すると、俺のいる場所の反対側に露店があるようだった。
「んー、ちょっと早いけど行っていいか聞いてみるか」
[今インしたんだけどすぐ近くにいるんだよね。もう行っても平気か?]
よし、ん帰ってくるの早いな。
[ok]
じゃあ行くか。
「おっす、ゴーさん」
「よぉ、噴水前でログアウトしてたのか。露店か?それとも属性適性スキルでもとりに行ったのか?」
「んー、両方かな」
「なるほどちなみにどれを取ったんだ?」
「えーっと、氷と雷だね」
「雷なんて3エリアまで行かないと手に入らないだろ、どうやって入手したんだ?」
「いや、1エリアの西の洞窟でだよ。こないだ会ったあと3人で向かった」
「……は?あの鬼畜洞窟クリアしたのか、ちなみに素材とかって」
「あぁ、持ってるよ。それも売っていいって言われてるから、ついでに売ろうかなと」
「はぁ、まじか。蠍の素材は割と貴重で高値なんだよな。どれくらいあるんだ?」
「8時間回った分ある」
「カニを4時間狩った後は蠍8時間か。ハードゲーマーだな」
「とりあえずカニの利益と鉄棒、鉄ネジのほうすまそうぜ」
「まぁ、それもそうだな。立ち話もなんだし店の方来ていいぞ」
「お邪魔します」
「さて、何から話そうか。とりあえずカニについてだな。事前に話したように強力な効果でな、初めは2.5Sで売り始めたんだ」
「2.5S?少し高いような気がするが」
「俺らもそう思ってたんだよな、少し高いくらいじゃないと行列ができると思って。だがな、利用客はそうは思わなかったらしい。2.5Sでも安いって言われてな。しかも最初の客にだ。ってもんで3.5Sに値上げしたんだよ」
「後ろの客には文句言われなかったのか?」
「何人か列から外れた人もいたが、文句言わずに皆買って行ったよ。でだ、思った以上に利益が出たんだ」
「なるほどね」
「本来渡すのは400Sだったが、上乗せする。750S渡そう」
「おいおい、本当かよ。2倍近い値段だぞ」
「それだけの価値がある。露天の外見てみろ。俺がログインしたとわかって、来てる客がそこそこいるだろ?」
「なら、それで大丈夫だが」
「あぁ、受け取ってくれ」
「次にだ、お前がRaijinに依頼した鉄棒と鉄ネジだ。幾つ用意したらいいかわからなかったから各100個用意しておいた。それとそれを作ってる最中に鉄歯車が作れるようになったらしくてな。歯車も100個用意しておいた」
「まじか、助かるぜ。いくら払えばいい?」
「Raijinがいいレベ上げになったから、100Sで全部持っていっていいって」
「何から何まで助かるぜ」
「いや、俺らもベータからそこそこ有名だったが、今回の件でさらに有名になったから、売り上げもかなり出てる。気にしなくていい」
「よし、じゃあ100Sね。これで全部素材が揃ったぜ。Raijinさんにありがとうって伝えてくれ」
「うむ、それで蠍の件だが」
オッケーと言ってアイテムを出していく。
スパークスパイダーの羽×384 ☆2
スパークスパイダーの長耳×133 ☆3
雷を帯びた羽×2 ☆5
粗悪なゴーレムの核×147 ☆2
石材×73 ☆2
ゴーレムメイル×3 ☆4
ゴーレムナックル×1 ☆5
闇蠍の甲殻×72 ☆2
闇蠍の毒尾×29 ☆3
ダークポイズン×34 ☆3
光銀魚の切身×135 ☆5
光銀魚の鱗×298 ☆5
「これで全部だ」
「相変わらずの量だな。装備とかってどうやってる?」
「うーん、俺も含めて防具は誰も変わってないな。ロウセンさんは自分で作るって言ってたが」
「そういえばそうだな。実は蠍装備はプレードなんだが素材がなくてな、これだけの量あれば一式作れるはずだがどうする?」
「うーん、ちょっと分からないからユウキに聞いてみる」
「あ、そういえばユウキ本人がいないがどうしたんだ?」
「あいつなら急に仕事が入って。多分リアル2,3時間拘束されてるかな」
「なるほど、じゃあそれは後日に回そう。ダークポイズンはスロット素材だな。データがあるが、これ結構強いぞ」
「へー、どんな効果だ?」
「麻痺付与極小、毒付与中」
「強くね?」
「直接ステータスやダメージが上がるわけではないが、発生したら強い効果だな。心配なのは耐性がある敵が一定数いるところだが、序盤はボス程度だから有用だろう」
「俺たちも使うかもしれないから10個くらい取っておくとして、残りの24個は売ろうか」
「うむ、目玉商品になるし助かる。ボスアイテムだし1個3Sで買い取ろう」
「よし、支払いは後にしてゴーレムとスパークスパイダーはどんな感じだ?」
「そうだな、ゴーレムナックルはそこそこの値で売れるだろう。拳装備が少ないからな。
メイルは正直微妙だ。ガーディアンが2次クラスなら使える装備だが、ガーディアンは3次クラスだからな。ただ高防御力の防具が欲しい人もいるだろうから、売ってみるか」
「オッケー、素材は?」
「雷を帯びた羽はスロット素材ってだけで売れるだろう。他は軒並み普通って感じだな。スパークスパイダーの素材でレザー装備を作れるみたいだがどうする?」
「んー、なら作ってもらおうかな」
「この、光銀魚ってアイテムは初めてみるな。情報がないから情報入ったら連絡するから、それまで買取はやめておこう。切身は欲しいが適正価格が分からないからな。でだ、じゃあ諸々計算して250Sで買い取ろう」
「あ、すまん、あとさっき軽く話した属性魔石の氷と雷以外があるなら。それとあとアポの実ってあるか?」
「属性魔石は火なら大量に仕入れたぞ。アポの実は首都クロウに来てからは仕入れてないから、残り10個くらいしかないな」
「じゃあ火の魔石10個とアポの実5個でよろしく」
「アポの実はおまけしておくから100S引いて150Sね、ほい」
ホクホク顔で店から出ると、そこには結構な行列ができていた。
「うわぁ、これが蟹鍋を求めてる人だと思うとゾッとするな」
まだだ、まだ加速力が足りない。
(書き溜めが減ってきて焦りつつある今日この頃)




