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プロローグ3
真っ黒な刀身に金色の字がびっしりと書いてあった。
もともと、小ちゃな時から武道(弓道 柔道 空手道 居合道 剣道 合気道)を習いたかったから、大体4歳ぐらいから習わしてもらっていた。
ま、結果としてナイフで刺されて今ここにいるんだけどね。
案外、持ってみたら手に馴染む。
刀を振ってみた。
ピキンンンンンン
絶対にありえないような音とが出て鞘にカチッと剣をしまうと
ポテン
狐と鬼の首が簡単に切れた。
血が出るのかと思ったら1滴も出なかった。
ぷしゅぅぅぅぅぅぅぅ
狐の体と首が薄く消えていった。
鬼の体の中から黄色い丸い塊みたいのが出てきた。
「兄さん何が起きたんですか?」
妹が何故か敬語だ。
「こんなの見せられたら唖然として敬語にもなってしまうわよ」
わーお。心の中を覗かれた。
「顔に出てる。」
わーお。顔に出てるらしい。
刀を鞘から出して黄色い丸い塊に振ってみたら、
グシャ
さっきと違った音が出てきてた。鞘にしまう。
グラ。
黄色い丸い塊が半分に分かれて消えていった。
今いる空間が切れてしまった。
「ねぇ。何してるの?」ジトーとした目を向けられた。