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 ことは全て終わった。だから、後日談を話すとしようか。


 ドールと俺たちは、回収されたのちすぐさま叱られることとなった。まあ、当然と言えば当然だ。


 独断で動いたうえに、エリート様のドールを勝手に使った。その上、大破……とまではいかないものの、中破くらいはさせてしまったのだ。


 まあ、どれも俺が主に勝手にやったことなので、主に俺が凄い怒られた。他の皆は、あまり怒られていない様子ではあったが、それでもそれ相応のことをしてしまったので、やっぱり怒られていた。


 安形は歩行人形の改造やら、備品をふんだんに使いまくって。


 一位さん三位さんはドールの無断使用で。


 そして、天童は管制室の無断使用で。


 最後に、二位さんは真面目と言う前評判からは考えられない行動をした。なんと、一位さんと三位さんがドールに乗ろうとするのを止めようとした先生を絞め落としたのだ。


 それを聞いた時はさすがの俺でも驚いた。真面目そうに見えたから、てっきり二人を止めに入ったのだと思っていたが、どうやら逆に加勢していたようだ。


 その話を聞いて、怒られている最中なのに笑ってしまい、またしても怒られた。


 ともあれ、俺たち六人はこっぴどく叱られた。それはもう正座をしていた足がしびれるくらいに。因みに俺は正座に慣れていたからすぐに良くなったが、他の五人はそう言うわけにもいかなかったようで、しびれる足に刺激を与えないようにしていた。


 その姿が面白くて五人の足を突きまわって遊んでいたらうるさいと怒られた。その後五人にも怒られた。なんだか俺ばかり怒られている気がする。


 そうして、怒られまくって帰るころには空は真っ暗。


 俺は家に帰ると、親への報告もそこそこに、部屋に行って眠ってしまった。


 お風呂入ってないとか、ご飯食べてないとかは最早二の次であった。ご飯もお風呂も明日起きたら済ませればいい。


 寝てばかりだなと思いながら、俺は眠りについた。


 色々考えなくちゃいけないことはあるが、それも明日考えればいいだろう。


 今日はとにかく疲れたのだ。



○○ ○



「ああ、お前たち転校することになったから」


 俺たち問題児六人は学校に来て早々、職員室に呼ばれたと思ったら、担任にあさっりとそんなことを言われた。


 俺も合わせ、皆で困惑顔と呆けた顔をする。


 因みに俺だけ困惑顔。皆は呆けた顔。


 俺は少しだけ嫌な予感を覚えながら、担任に訊く。


「退学、ではなく?」


「そう、転校」


 本当になんとも思ってないようなその口ぶりだな。そういやあ、この先生だけは叱られている俺たちをのほほんと見てたっけなぁ。


 若干、何考えてるか分からない先生だが、悪い人と言った感じはしない人だ。


「本当は、やっぱり退学って意見も出てたんだけどなぁ、それに反対する先生たちもいてなぁ」


「ちなみに先生は?」


「俺、波風は立てない主義なんだ」


 そう言ってそっぽを向く担任。


 つまりは黙って見ていたと。


 先生の言葉に、少しだけ視線がきつくなる他の面々。まあ、俺たちが全面的に悪いから、何も言わないようだけど。


「まあ、結局担任としてどう思ってるんだ、ってこっちに飛び火してきたわけなんだが……」


「で、担任としてどう思ってるんですか?」


「……ここでそう訊いてくるお前は肝が据わり過ぎてるとは思う。……まあ、別に悪いことしたわけじゃないんだし、退学にしなくてもいいんじゃないですかとは言ったんだ。実際、お前らがいなかったら被害拡大してたわけだしな」


 そう言いながら、担任は懐から煙草(たばこ)を取り出す。


 物の先進競争によって、昔よりも大分便利になったこの時代にも、煙草とお酒はあり続ける。両方とも、今も嗜好品として人気だ。それに、量産が安易にできるようになった今の時代では、両方とも安く手に入るため、昔よりも売れているかもしれない。


 電子煙草も発展を遂げてはいるが、やはり生の煙草の方が良いと言う人の方が多い。中毒性の違いか、はたまた昔から煙草はこうだと言うイメージのためか。まあ、どちらにせよ、今の市場は前時代的な普通の煙草の方に軍配が上がっている。


 ともあれ、だ。


 昔より安価に手に入り、多く出回っているとはいえ、やはり守るべきルールはきちんと残っている。


 俺は担任が口にくわえた煙草の先を掴み、くにゃりと上に曲げる。


「未成年の前で堂々と喫煙するのはどうかと」


「……俺はお前が本当は俺と同い年なんじゃないかと疑う時がある」


「老けてると?」


「物怖じしなさすぎるし、落ち着きすぎてる。老成したおじいちゃんみたいだ」


 先生の例えに他の面々が「ぶふっ」と噴き出す。


 俺はチラリとそちらを見ると、皆が皆顔を反らす。


 ……まあ、追及は後でいいだろう。


 煙草を吸うのを諦めたのか、曲がった煙草を丁寧に戻している先生に訊ねる。


「それで、転校っていつですか? その口ぶりからするに、俺たちを受け入れてくれる学校が見つかったようですが」


「お前はもうちょっと若者らしく慌てるとかした方が良いと思う」


「それは後で考えます。それで、どうなんです?」


 先生は、くしゃくしゃになった煙草を箱に戻すと、今度は電子煙草を取り出す。


 電子煙草なら、まあ、無害だからいいか。ここでまた話の腰を折っても時間の無駄だ。


 先生は蒸気を俺たちにかからないように吐き出しながら、タブレットを見る。


「ああ。夕凪の言う通り、お前らの転校先は決まってる。転校日は……あ、今日だなこれ」


「「「「「今日!?」」」」」


「おお、お前らいい反応だなぁ。夕凪、お前もこれくらいの反応したらどうだ?」


「リアクション芸は安形たちに一任しているので」


「「「「「されてないけど!?」」」」」


「おぉ、統制されたリアクション。飼いならされてるねぇー」


 息ぴったりの五人組に、先生が嬉しそうな顔をする。


「飼いならされてるって何ですか!」


「芸を仕込まれてる、みたいなさ」


「わたしたちはペットか何かですかっ」


「はははっ、夕凪、これが今どきの子だぞー? 見ろ、初々しくていいじゃないか」


 はははっと笑う先生。


 これ以上はまた話が脱線しそうだな。まあ、脱線させたのも俺なんだけどさ。


「それで、肝心の場所は?」


「お前はマイペースだなぁー。場所は……秘匿事項ってあるな。つまり、着いてからのお楽しみってことだ」


「そうですか。まあ、大体予想は付きますが……」


 俺は先生の答えをあまり期待はしていなかった。転校、と言うからには、向かう場所は学校であるはずだ。そして、俺たちみたいなドールを使って戦った問題児を受け入れてくれるところなんてそうそうない。


 俺以外の者はあまり思い浮かばないのか、小首を傾げて頭に疑問符を浮かべている。


「因みにここでビックニュースだ」


「なんです?」


「お前らと一緒に俺も飛ばされることとなった。責任問題を問われちまってなぁ」


 にへらっとだらしない笑顔で何でもないふうに言う先生。


「「「「「「ごめんなさい」」」」」」


 流石の俺もこれには速攻で謝った。


 先生が終始笑顔だったのが、逆に怖かった。



○○ ○



「そんなこんなで、転校することになった六人だ。これが最後の挨拶になるなぁ」


 ところ変わって教室。俺たちは教室の前にならばされて、朝のホームルームの時間を使って最後の挨拶をしていた。


 と言うか、させられていた。


「因みに俺も転勤だ。責任問題を問われた」


 へらへらと笑いながらだから冗談か本当か分からない。判断に困るといった顔をする級友諸君。


「本当だ。書類も見せてもらった」


 電子化が進んだ今でも、こういう重要なことは紙を使う。伝統と習慣なのだろう。まあ、メールで済ませるところもあるけれど。


 俺が答えれば、クラスメイトはそうなんだぁと少しがっかりしたような顔をする。


 まあ、この人こんなんでも優しいし気さくだしで人気だったからな。


「因みに、転校日は今日だから。さ、挨拶済ませちゃって」


 若干マイペースなのが玉に瑕であるが……。


 先生の言葉に、クラスメイトは驚いたような声を上げる。


「さあ、挨拶挨拶。じゃあ、まずは端っこの紫雲寺から」


 先生がマイペースに進行する。


 三位さんが慌てながら最後の挨拶をする。


 と言っても、会いたくなれば会えるだろう。一生会えないわけではない。


 けれど、三位さんは丁寧に自分の思っていることを告げていた。さすがお嬢様である。


 そうして、皆が最後の挨拶をしていった。


 女性陣は惜しまれつつも頑張れよと声をかけられ、天童も女性陣にかなり惜しまれていた。天童は女子人気が高かったようだ。


 安形は男子が茶々を入れながら、いつものような安形らしいノリで挨拶をしていた。


 その後なぜか俺を飛ばされ、先生が挨拶をする。


 おい、俺を大トリに持ってくな。


 少しだけ睨んでみるも、いつものへらへら笑顔で流される。


 先生も、皆に惜しまれながらも挨拶をしていた。


 皆、方向性は違えど、親しまれている。このクラスの輪に入っている。この挨拶だけでそれが分かる。


 だからこそ、なんで俺を大トリにしたのかが分からない。


「んじゃ、最後に一番大馬鹿をやった夕凪の挨拶だ。皆、ブーイングで迎えてやってくれ」


「「「「ぶー!!」」」」


 先生が言った通りに、皆でブーイングをする。泣くぞ、登校拒否するぞ。まあ、今日から転校するわけだが……。


 さて、しかし、何を言ったものか……。


 俺としては、何か特別言うことも無い。皆と関わりは少ないので、特別最後に伝えなくちゃいけないということも無い……あ、一つだけあった。


「最後の挨拶にしては不適切かもしれないけど、皆に謝りたいことがある」


 俺がそう切り出せば、皆は頭に疑問符を浮かべる。


 俺はそんな皆に誠心誠意の謝罪の意を込めて言う。


「巨乳ランキング、もとい、美少女ランキングのトップスリーを転校させる羽目になって、すまない」


「てめぇまだそれ引っ張るのかよ!!」


 俺の謝罪に安形がすかさず噛みついてくる。


「安形独断のランキングだが、彼女たちが美人なのは確かだ。皆の目の保養を奪ってしまってすまない」


「やめろ! 話すことが思い浮かばないからって俺を巻き込むんじゃねぇ! って、ああほら! 女子の皆さんが俺のことめっちゃ冷ややかな目で見てるから!」


「ほら安形、お前も謝れ。俺たちの馬鹿で皆を巻き込んだんだ」


「待て! 現在進行形で俺を巻き込むな!」


「ほら、頭を下げろ、大丈夫だ、俺も下げてやるから」


「ねえ俺が悪いみたいな空気作らないでくれない!? 俺だけが悪いみたいになってるんだけど!?」


 喚き散らす安形の肩を掴み、少し真面目に言う。


「安形、人をランク付けするのは、良くない」


「あ、はい……」


「じゃあ、謝ろうか。実際の胸囲を知らないのにランキング付けしてしまいすいませんでしたって」


「だから胸囲で選んでねぇから! 顔と性格とかその他もろもろの総合点で選んだから!」


「因みに胸は何割占めてる?」


「五割!」


「半分もか……」


「あっ」


 俺の質問に素直に答えてしまった安形は、しまったと言う顔をする。女子たちの冷たい視線が安形に突き刺さる。


「さて、場も盛り上がったことだし、最後に言いたいことを言おうと思う」


「盛り上がってねぇから! 静まり返ってるから!」


 確かに、男子諸君が不用意な発言をしないように口を堅く噤んでいる。女子たちの視線は冷たい。


 ちょっと失敗したか?


「可笑しいな、俺の小粋なジョークに安形がツッコミを入れて場がどっと盛り上がるはずなのに……」


「可笑しいのはお前だよ!! 俺だけ追い込んで何がしたかったんだ!?」


「いや、謝る前に皆の気分を盛り上げておけばすんなり許してくれるかなと……」


「思ってた以上に姑息な理由なんだが!? ……って、謝る?」


「ああ、謝る」


 安形の言葉に簡単に答えると、俺は真面目な顔で、ちゃんと頭を下げる。


「すまなかった。皆から、クラスメイトを奪うことになってしまって。俺の軽率な行動が招いた結果だ。本当にすまない」


 俺が軽率な行動……自分の我が儘を通した結果、五人を転校させてしまう羽目になってしまったのだ。これで何も思わないような、そんな見下げた人間になり下がったつもりはない。


 それで悲しい思いをするのは、転校する五人だけではない。一か月半とは言え、一緒の時間を過ごしたクラスメイト達もだ。


 だからこそ、誠心誠意謝る。俺は、皆から仲間を奪ったのだから。


 静寂が教室を支配する。


「お前馬鹿か?」


 その静寂を破ったのは安形だった。


 俺は思わず顔を上げて安形を見る。


 許すか、許さないか。どちらかの答えしか、帰ってこないと思っていたから。


「俺は、自分の意思で動いたんだ。確かにお前が戦うって言わなかったら、俺はあの場で整備も何もやってなかった。けど、あの場で一緒に戦うって決めたのは俺だ。お前が決めたことじゃねぇんだよ」


「僕も同じだよ。僕がオペレーターをしようと思ったのは、僕がそうしたかったからだよ。転校するのはちょっと寂しいけど、夕凪が一緒なら、問題無いよ!」


「え、ねぇ天童、俺は? 俺はいなくていいの?」


「安形は……ふふっ」


「ねぇにこって微笑んで誤魔化すのやめてくれます!? 超不安なんだけど!」


 真面目な空気は一分と続かずに、二人の手によってまた陽気なものとなった。


「あの、わたしも自分で決めたことだから、気にしなくても大丈夫だよ!」


「そうそう。きっかけを作ったのはあなたかもしれないけど、選んだのは私たち」


「夕凪くんが気にすることはなにもありませんよ?」


 ランキング娘たちも俺の責任ではないと言ってくる。なんか、ランキング娘ってアイドルのグループ名っぽい。


 ちょっと余計なことを考えたが、皆の考えは良く分かった。


「ありがとう」


 だから、俺は素直にお礼を言った。


 仏頂面では申し訳ないから、なるべく笑顔で。多分、不格好な笑顔だけれど。


「ん? あ、もう迎えが来たみたいだ。それじゃあ行こうか」


「え、迎えが来るんですか?」


「あれ、言ってなかったっけ? 向こうから迎えが来るよ。てか、もう来てるよ」


「いや、聞いてませんけど……」


「まあ、こちらから出向くよりはいいでしょ? じゃあ行くよー」


「ちょ! 先生マイペース過ぎ!」


 一人でさっさか教室を出て行ってしまう先生に、皆で慌てて追いすがる。


 クラスメイトからは「頑張れよー」や「元気でなー」など応援の言葉をかけられる。皆でその言葉に返しながら、俺たちは先生の後を追った。



○○ ○



 そうして、時間は過ぎ、俺たちはとある学校の正門前に立っていた。


 ああ、やっぱり、こうなるんじゃないかなって思ってた……。


「ま、マジか……」


 隣の安形たちは驚きすぎて引きつった笑顔を浮かべている。いや、迎えの車が装甲車の時点で気づこうよ。


 そう、俺たちは何の因果か、機操者育成高等学校――通称、『マスター育成校』の正門前にいた。


「ははっ、まさかこことはねぇ……」


 先生は常の笑顔でびっくりしている様子。びっくり、してるのか……? ちょっと良く分からない。


 大きな校舎に、ドール専用ガレージ。整備するためのラボラトリに、武器を補完する武器庫、更にはクリスタリウムの力で空に浮かせることが可能となった飛行戦艦を収容するドッグまである。


 もう、本当に規格外な学校である。


「良く来たな貴様ら。歓迎するぞ」


 学校を見て呆然としていたからか、目の前に人がいるのに気づかなかった。


 目の前には、美しい紫紺色の髪をした綺麗な女性が二人立っていた。


 む、どっかで聞いたことのある声。


「特に、貴様には期待をしている、夕凪創」


 彼女は俺を見ながらそう言ってくる。


 あ、思い出した。確か、教官って呼ばれてた人だ。


「イエスマム。期待に添えられるよう、頑張ります」


 俺がそう言えば、教官はふっとかっこいい大人の女性特有の余裕のある笑みを浮かべた。


「私も、あなたのことを歓迎します。夕凪さん」


 もう片方の綺麗な女性――綺麗な金色の髪をした女性は左腕を布で吊っていた。顔などにもシップやらなにやらを貼っていて、とても痛々しい。けれど、彼女はその顔に笑みを浮かべており、恰好など気にならないくらいには綺麗であった。


「昨日ぶり、エリート様」


「な!? お前馬鹿!」


 安形が慌てたように声をかけてくる。


 確かに、エリート様などと嫌味な呼称はしない方が良かったかもしれない。


 俺は訂正しようと口を開こうとしたが、彼女が可笑しそうに笑っているのに気づいた。


「ふふっ、今日からあなたもそのエリートなんですよ?」


「む」


 確かに、俺たちもここに入るとなればそう言うことになるな。


「これからよろしくお願いしますね。私の名前は、セロスフィリア・ルーン・アメーシャです」


「俺は、夕凪創だ。よろしく、アメーシャ」


「よろしければ、フィリアとお呼びください。私も創と呼びますので」


「……ああ、わかったよ、フィリア」


「はい!」


 俺が名前で呼ぶと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。


 なんだろう、ちょっと距離が近い気がする。物理的な距離では無く、精神的な距離が……。


 って、教官訳知り顔でにやけないでください。なんでこの子俺にこんなに積極的なんだ? 


「うわ、大胆……」


「はわぁ~! 凄いよひかりちゃん! 積極的だよ~!」


「清楚な見た目で、肉食系ですねぇ」


「わ、わわっ!」


「ちくしょう! なんで夕凪ばかり!」


 なんで、なんで皆そんな反応なんだ。


 あれだろ? 一緒に視線を潜り抜けた仲だから、仲良くなりたいとか、そんなんだろ? それに、俺の操縦を見て凄いとか言ってたから、きっと切磋琢磨したいんだよ。


 皆邪推しすぎだ。


「ふっ、退屈し無さそうな連中だな」


「俺は、退屈な日常くらいが丁度いいですけどね……」


 教官の言葉に、俺はため息交じりに応える。


 ああ、ごめんよ母さん(・・・)。俺、約束破っちゃうかもしれない。


 俺は目の前の少女――フィリアを見る。彼女はにこにことなぜか嬉しそう。教官も教官で、にやりと人の悪い笑みを浮かべて楽しそう。


 はあ、俺、魔窟(まくつ)に来ちまったかも……。


 日本の機操者(マスター)を育成する最高機関。うん、危険な香りしかしない。


 まあ、来ちまったものはしょうがない。なんとか生き抜いてみせるさ。


 俺は騒動の予感を感じながら、前向きに考えるのであった。


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