僕の歌
<僕から君へ>
返事なんかいらなかったけど空のメールボックスは哀しいね
届いたのかさえ分からない僕の気持ち
風任せの紙飛行機のようで
落下地点を見失う
いつか一人じゃないと分かるように
ここから僕は声をあげる
誰かきっと僕を見つけてくれるように・・・
<僕の街>
坂の多いこの街で僕は暮らす
ローカル線の電車は湾岸を走り
漁船が浮かぶ海がある
いつかこの街を出る時に無人駅のホームで歌うんだ
勿論誰もいない時間帯
さあ 出発の準備はいいかい?
邪な彼女への気持ちを捨てて心を軽くしよう
そうやって走り出せばきっと加速がつくはずだから
旅立つ朝に汽笛が聞こえる街なんだ
いつか故郷と呼んで帰れる日まで
僕は色んな音を集めていく
誰も知らなくたってこの街の匂いは素敵なんだ
君にも教えてあげるから
まずは目を閉じてみてご覧
僕の集めた音を聞かせてあげれば街にいける
そこで何か思い出してみて欲しいんだ
捨ててきた多くの者達を偶には思い出してみて
僕の街はそういう所なんだ
<帰ろう>
黄昏る街に長い影を伸ばして
君とつないだ手が僕の心にまで伸びる
そっと包み込んでしまうような
君の優しい温もりに溢してしまう笑顔
はぐれないように帰ろう
灯りがともりだした建物の中で僕達みたいに
仲良く笑いあう家族がいる筈なんだ
君と住む街は優しい風が吹き
帰り道はいつも一本道
君に向かって真っ直ぐに伸びた僕の心なんだ
だから迷わず帰ってこれる
君の元にいつでも僕は帰ってこれるから
君も帰っておいで
はぐれて迷ってしまっても
帰ってこれるようにいつでも灯りを灯しておくから