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僕シリーズをまとめました。

僕の歌

作者: 如月 拓斗

<僕から君へ>


返事なんかいらなかったけど空のメールボックスは哀しいね

届いたのかさえ分からない僕の気持ち


風任せの紙飛行機のようで

落下地点を見失う


いつか一人じゃないと分かるように

ここから僕は声をあげる


誰かきっと僕を見つけてくれるように・・・



<僕の街>


坂の多いこの街で僕は暮らす

ローカル線の電車は湾岸を走り

漁船が浮かぶ海がある


いつかこの街を出る時に無人駅のホームで歌うんだ

勿論誰もいない時間帯

さあ 出発の準備はいいかい?

邪な彼女への気持ちを捨てて心を軽くしよう

そうやって走り出せばきっと加速がつくはずだから


旅立つ朝に汽笛が聞こえる街なんだ

いつか故郷と呼んで帰れる日まで

僕は色んな音を集めていく


誰も知らなくたってこの街の匂いは素敵なんだ

君にも教えてあげるから

まずは目を閉じてみてご覧


僕の集めた音を聞かせてあげれば街にいける

そこで何か思い出してみて欲しいんだ


捨ててきた多くの者達を偶には思い出してみて

僕の街はそういう所なんだ



<帰ろう>


黄昏る街に長い影を伸ばして

君とつないだ手が僕の心にまで伸びる


そっと包み込んでしまうような

君の優しい温もりに溢してしまう笑顔


はぐれないように帰ろう


灯りがともりだした建物の中で僕達みたいに

仲良く笑いあう家族がいる筈なんだ


君と住む街は優しい風が吹き

帰り道はいつも一本道

君に向かって真っ直ぐに伸びた僕の心なんだ


だから迷わず帰ってこれる

君の元にいつでも僕は帰ってこれるから


君も帰っておいで

はぐれて迷ってしまっても

帰ってこれるようにいつでも灯りを灯しておくから


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― 新着の感想 ―
[一言] ゆきろうと申します。私の拙い詩を読破していただきありがとうございます。 私も如月さんの作品を全部拝見いたしました。 表現力が豊かですね。それぞれ心に響いてきます。 一番好きなのは「僕の街」。…
[一言]  はじめまして。  前作も読ませて頂きましたが、素敵な詩が沢山詰まっていますね。  今回の<僕から君へ>は読んでいて、胸が痛くなり、切なくなりました。思わず何度も読み返してしまいました。  …
2015/09/01 21:34 退会済み
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