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満員電車

作者: 伏神とほる

雪崩のように 時速何キロメートルのスピードで


押し進む群衆の海


そこにリーダーはいない


隊列を生むホイッスルもない


目は精気が抜け みな木偶のように操られている


暗黙の了解に支配された世界が 当然のようにそこに存在する


息が詰まる車内を 眉間にしわを寄せながら


耐えることに開放感を望みながら週末を待つ


吐き出された人々の足は速く


飲み込んだ人々の数でこの先が左右される


欲に負ける人がよく現れるここは


カルマに満ちた世界をうまく表している



ここは満員電車という名の現象であり 次元であり 宇宙である


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