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2人の出会い

とある海がよく見渡せる港町デロワでは父親と十五歳の女の子が二人で切り盛りしているぬいぐるみのお店があった。不思議なことにそこで売っているぬいぐるみは純粋な心の持ち主にはぬいぐるみの声が聞こえ、持ち主に幸運を運んでくれるそうだ。そして、今日もお店にぬいぐるみを求める人や親子に会いに来た人で活気づいている。

 「レイア!今日は一人か?親父さんはどうしたんだ?」

 一人のガタイのいい男がお店の桃色の短い髪をふんわりさせた愛らしい顔立ちの少女に話かける。

 「ガイおじさんこんにちは!お父さんなら今日は大物が釣れる気がするって朝から海に行ったよ。」

 見知った顔が来て嬉しそうな顔をしながらレイアが言う。

 「アーバンの奴こんな可愛い一人娘を置いて釣りに行くなんてあいつの突発な行動にも驚くぜ。あとこれ今日狩りに出たからおすそわけな。」

 ガイが首を左右に振りながら呆れながらレイアに手渡す。すると、レイアの隣にいるくまのクーが「お前も一人娘置いて狩りにででんじゃねぇか!」と言うがレイアにしか聞こえなくお店の中でレイアだけが思わず吹き出すとガイが不思議そうな顔をする。

 「レイア本当にまだぬいぐるみの声が聞こえてまだこのぬいぐるみたちを作ることができるんだな。」

 ガイが言う。この店で扱っているぬいぐるみは、レイアの母方のカタルシスの一族で代々引き継がれる力でレイアがつくったものだ。カタルシスの一族が作るぬいぐるみは純粋な人間には声が聞こえお話ができるそして、ぬいぐるみたちは持つ主とお話をするのが大好きで少しでも純粋なままいてほしいて欲しいので夜な夜な持ち主のもつ負の感情を取り除いている。だが、どんなに取り除いても人間は大なり小なりいい意味でも悪い意味でも純粋ではいられなくなる。やがてぬいぐるみの声が聞こえなくなっても持ち主に可愛がってもらった分幸せでいて欲しいぬいぐるみたちは話ができなくても負の感情取り除く、やがて沢山の負の感情で穢れたぬいぐるみたちは持ち主が知らないまま空に帰ったようにそっと消えていく。あとかたもなく。そして、ぬいぐるみを作る側にも期限があり、純粋な心を持たないとこのぬいぐるみは作れない。早い人だと八才の頃には作れなくなっていて、遅くても思春期が終わる頃にはもうつくれなくなっている。ただ一人レイアの母を除いて。そして、レイアがまだ力を使えるのもなかなか稀な逸材だ。

 「おじさん、お肉ありがとう!でも、私はお魚さん食べれると思うと頑張ってお店番できるから大丈夫だよ!それに、お肉ももらったから今日のご飯は凄く豪華だしね!今度はハナちゃんも連れてきてね!クーたちもハナちゃんに遊んでもらえると嬉しいみたいだから。」

 天使のような純粋な笑顔でレイアが言う。

 「そんなに喜んでもらえるなら肉も幸せだな。今度はハナも連れてくるよ。そういえば今度ハナの五才の誕生会やるからレイアもきてくれよ!アーバンにもよろしくな。」

 そういうとガイは手を振りながらお店を出る。

 夕方になり手持ち無沙汰になりはじめると。次はお店のぬいぐるみたちが話し始めてお店が賑わう。そんなお店の光景がレイアは平和を感じて好きだった。そんなか暇を持て余したうさぎのぬいぐるみミミィーは言う。

 「レイアちゃん、あたちお外行きたいの!お外!」

 「何言ってんだよ。レイアは仕事中だろ!隣で応援しろ。」

 クーが言う。

 「やだ。やだ。ミミィーお外行きたいもん。」

 ミミィーが泣き出しそうな声で言うとレイアが立ち上がる。

 「今日はお客さんもういないしおやつ持って丘に遅めのピクニックに行こ!」

 レイアがお店を閉めながら言うとミミィーが「わーい」と喜ぶ。クーが「レイアは本当に甘いな」と言いつつ嬉しそうにする。そして、犬のぬいぐるみのベンも先程まで静かにしていたのに電源がついたように「僕も行く!」と言う。

 レイアはバスケットに詰めてきた先日お客さんからもらったココア生地やナッツの入ったものなど色とりどりのクッキーを頬張る。

 「やっぱ、仕事終わりの紅茶は最高だね!」

 酒場でビールを一口飲んだような顔でレイアが言うとすかさずクーが「いや、おっさんか!」と言う。

 「クー、ひどいよ。おっさんじゃなくてせめておばあさんにしてよ……。」

 レイアが頬膨らませながら目を細めて言うと「指摘するのそこじゃねぇよ!」とクーが呆れながら言う。

 「レイアはオッサン臭くてもクッキー食べこぼしてても可愛いからいいの!」とミミィーが言うとレイアは輝いた瞳と満面の笑みで「ミミィー、ありがとう!ミミィーも可愛いよ!もちろん、ベンもクーも可愛いよ!」レイアがそう言うと「えっ!ボクも可愛い?やだ、照れちゃうな……。」ベンがデレた声で言い、ミミィーが「あたちが可愛いのは当り前よ!」と誇らしげに言い、「ワイルドベアーをこの俺が可愛いなんて……。そんなこと言うのはレイアくらいだぞ。まあ、あれだ、レイアもそこらの女の中では愛らしいぞ…、

つまり、その可愛い顔が台無しだからその食べかすだらけの顔を拭け!」照れながらクーが言うと「クー、ありがとう!優しいね!」と純粋そのものな笑顔で顔拭いた。クーの腕で……。

 丘の上でクーの叫び声がとどろいたのは言うまでもないがそれを聞いたのは一人の少女と二体のぬいぐるみだけだった。

 一人と三体で優雅に丘の風を感じながら海を見ておやつを食べる。小さい贅沢な時間がレイアにとって何より大事な時間だ。数年前まではそこにはレイアの母レアもいた。だが、レアはレイアが十二歳の時に突然姿を消した。まるでぬいぐるみのように。レイアはずっと母の帰りをお店をあけながらたまにピクニックをして待ち、アーバンは時折レアの行方を探りながらこの数年を過ごしてきた。そして、間もなく日が沈みそうな頃一人と四体は帰路につくのであった。帰ると既に家には明かりが灯り、アーバンが帰っていた。

 「レイアお帰り!今日は上々だぞ。」

 アーバンが誇らしげに言う。

 「わぁ、お魚さんたくさん!お父さん、ありがとう。そういえば今日、ガイおじさんが来てくれてお肉くれたの!」

 レイアが嬉しそうにほころびながら言った。

 「あぁ、さっき魚渡しに行ったときに聞いたよ。可愛い娘を置いてうんぬんかんぬん言ってたからさお前も可愛い娘を置いて狩りにででんじゃねぇか!って言ってやったよ。」

 アーバンがそう言うとどこかで同じフレーズを聞いてレイアがほほ笑むと「それクーも言ってた」とレイアが言うとアーバンも微笑ましい気持ちになる。

 「そう言えばハナちゃんの誕生日に招待されたんだって?よかったな!こないだまでレイアがよちよち歩きだったのにレイアがこんなに大きくなってついにレイアの妹みたいなハナちゃんがもう五才なんて……。時の流れは早いな。」

 アーバンがしみじみと言うと。クーが「そんなこと言うと早く年取るぞ。もうじじいだけどな!」と言う。それを聞いたレイアがクーを抱き上げて言った。

 「クー?お父さんはまだしわしわじゃないからおじいちゃんじゃないよ?」

 笑いながらレイアが言うと「俺、クーにそんな風に思われてたのか?」と少しショックそうな顔をする。

 「お父さん、まだ髪の毛ふわふわで顔もしわがないから若いよ。大丈夫だよ!安心して!」

 レイアが言うとアーバンが涙を浮かべる。アーバンが「レイア……。」と言いかけると「でも、最近白髪出てきたよね!」と言うレイアの一言で肩を落としながら落胆をするも、目の前でぬいぐるみと笑いながら幸せそうな顔で会話をするレイアを見て、アーバンは微笑ましい顔をし、一呼吸をする。

「レイア、お前は本当に優しい子だよ。それでなんだかな……。」

 歯切れ悪くアーバンが言う。

 「どうしたのお父さん?」

 レイアが首をかしげながらきょとんとした顔で聞く。

 「お父さんな、ちょっとお母さんの目撃情報があった街に少し行こうと思うんだが、距離がそこそこあってしばらく家を開けなければならなくてな……。何度も寂しい思いをさせて申し訳ないんだが……。」

 アーバンが机とレイアの顔を交互に見ながら言う。

 「私も行きたい!」

 レイアが立ち上がりながら言うと、アーバンが「それはだめだ!」と大きな声で言い、レイアが飛び上がる。

 「大きな声を出してすまない。でもな長い間お店を閉めたらぬいぐるみを待ってる子達や新しい家族に迎えられるぬいぐるみが寂しい思いをするだろう?だからレイアにはいつも任せっぱなしだがこのお店でぬいぐるみ達と新しい家族の架け橋になって欲しいんだ。頼む。」

 アーバンがそう言うと座りながら深々と頭を下げる。それを聞くとレイアは「仕方ないな!私に任せて!」と胸を張りながら得意げな顔をした。それを聞いてアーバンは「お土産沢山買ってくるからな!」と言う。

 アーバンが旅立ってから日々が過ぎ、お店には連日、お客さんとぬいぐるみの声で賑わっていた。そして、目まぐるしく日々が過ぎ半年が経つ……。

 晴天の日の昼下がりいつものように一人と三体のぬいぐるみで丘で父が帰ってくるのを待ちわびながらピクニックをしていた。

 「今日のおやつも美味しいね!」

 レイアはそう言いながらクロテッドクリームとイチゴのジャムをたっぷり挟んだスコーンを見てる人がお腹空きそうな程幸せな顔で頬張る。その姿を見たベンが言う。「僕もそう思う!」それを聞いてクーは「美味しいねと言われてもぬいぐるみは食べれないから味はわかんないけどな!」と笑いながら言うと、「美味しそうな顔で食べるレイアの顔を見るとお腹いっぱいな気持ちになるよね!」とほのぼのとした陽だまりのようにベンが言う。

 「あたちもこの可愛いいちごが挟まったの見てるとお腹いっぱいになっちやう!」レイアの食べているスコーンを見ながらうっとりしているミミィーが言った。

 太陽の光に照らされている街の景色を見ていると陽の光のように眩しいアーバンのことをレイアは考え始めた。

 「お父さん今頃どうしているのかな?こんなに長い間手紙も出さずに帰ってこないのなんて初めてじゃない?私心配でなの……。」

 レイアは寂し気な表情で言うと「大丈夫だろ!遠くに行くって言ってたし、旅をしながらだとなかなか手紙を送るのも大変だしな。」とクーが言うと、「そうよ!アーバンなんてそもそも手紙とかマメに連絡する性格じゃないもの!」とミミィーが言い、「うん、うん、アーバンは基本レイアはお土産におやつ買えば許してもらえると思っているもんね!」とべんが言い、各々がれいあのことを励ますとれい笑いながら言う。

 「そうだよね!お父さんはきっと元気でいるよね。でもね、私だって毎回連絡しないこと怒っているんだけどねお父さんが持って帰ってくるお土産が美味しくて気がついたら怒ってた気持ちがどっか行っちゃうんだよね。」

 恥ずかし気に照れながらレイアが言うと「そこはお父さんが無事に帰ってきてだろうよ!アーバンは食い意地に負けるのか!」とすかさず突っ込んだ。

 「皆、ありがとうね。私がドシッとしないとお父さんに笑われちゃう。なんだか心がポカポカしたら眠くなってきちゃった」

 そう言いながらレイアは眠りにつく。そして、夕刻前三体に起こされてレイアは目を覚ます。

 「噓!もうこんな時間時間!少し寝るだけのはずだったのに……。」

 レイアが驚いた表情で飛び起きた。

 「もう!レイアが寝ちゃってミミィーがつまんなかったの!」

 ミミィーがむくれた声で言う。

 「こいつレイアが寝た後、延々としりとりせがむんだぞ。もうしばらくしりとりなんてやりたくないね。」とクーが呆れながら言うと「でも、いつも負けるのはミミィーだったけどね。」とベンが呟く。

 話を聞いたときに想像しながら微笑ましい気持ちになったレイアは小さな笑い声を出しながら笑う。

 「じゃあ皆暗くなる前に帰ろうか!」

 帰り支度を始めながらレイアが言うと一同に「うん!」とぬいぐるみたちが頷きそうな声で返事をした。

 少し遠くからお店兼自宅が見えると入り口に一人の来客が見え、レイアは小走りをする。

 「メア叔母さんどうしたの!?」

レイアは来客の前に立ちながら言った。

 「レイア、久しぶりね。突然訪ねてしまってごめんなさいね。少しお話があって……。」

 俯きながら言うメアにレイアは自宅に入るように促す。そして、用意していた。パンとホワイトシチューを温めなおし、二人分用意をする。

 「突然、押しかけて上にご飯までありがとうね。」

 申し訳なさそうにメアが言う。

 「ううん、私こそこんな時間まで待たせてごめんなさい。メア叔母さんお話ってなあに?あっ!もしかしてお父さんがなかなか帰って来ないから私一人でちゃんとやってるか心配で来てくれたの?私はこの通りちやんとやってるし、お父さんがお家をすぐに開けるのなんて今に始まったことじゃないしね!」

 レイアが明るく言うと、少し言いよどみながらメアが話し出す。

 「やっぱり、アーバン義兄さんは姉さんを探しに行ってたんだね。じつはカタルシスの村出回ってるらしくてね。怖がらせるつもりはないのだけど念の為に話しておこうと思って訪ねたんだ……。」

 メアがそう言うと、レイアは不安そうな顔で首を傾げた。

 「ここ数週間でカタルシスの村を出ている職人たちが襲われている人形師狩り事件が数件浮上していてね。犯人たちが口々にこういうらしいの「カルタシスの血は根絶やしだ。」と言うらしいの。いきなりこんなこと言われて驚くかもしれないんだけどしばらくお店をお休みして、家に来ない?義兄さんがいないなら余計に心配よ。」

メアが不安げな顔で諭すように問う。

 「叔母さん、心配してくれてありがとう。でも、私ぬいぐるみを待ってる子と新しい家族を持ってる子たちの架け橋にならないと!だからここで頑張る!」

 レイアはガッツポーズをしながら言う。

 「そう……。レイアが決めたなら応援するけどいつでも来ていいからね。あと、心配だから定期的に連絡するし、ここにも立ち寄るからね。」

 心配そうな顔でメアが言う。メアが「帰るわ。」と言うもののレイアが「遅いから。」と寝床を用意し朝一でメアが帰路につく。そして、レイアの一日がはじまる。

 その日の夜、お店を閉め、夜ご飯を食べて寝支度をしようとしていたら何やらお店の入り口がドアを強く叩く音で騒がしかった。2階のリビングにいたレイアは三体のぬいぐるみを抱き寄せた。

 「レイアちゃん、怖いよ。」

 ミミィーが怯えた声で言うと「黙ってろ。怖いならベンを見習って寝ろ!」とクーが言う。レイアは明かりをそっと消し、身を潜める。そして、ドアが破られる音がし、ほうきを持って恐る恐るお店にむかおうとするとクーに止められる。

 「おい、レイアここで隠れてろ!」クーがそう言うも「少しだけ。」と口パクで言いクーの静止を振り払う。

 「血は根絶やしだ……。根絶やしだ……。」猫背の目の焦点があってない少年らしい人がぼそぼそと小さな声でつぶやく。それを見たレイアがそっと上に向かおうとしたときに手の震えで思わず持ってたほうきを床に倒してしまった。その音で侵入者と目が合う。侵入者は一歩、一歩とレイアに近づく。レイアは頭では動かないとと思っていても足が震えて上手く動けなくなりながらも頭を働かせようと目を瞑る。一歩、一歩と足音が近づいてくるが途端に鈍い音がして、レイアは目を開けると色白い肌に瑠璃色のくりっと瞳が印象的な少年が銀色の髪を揺らしながら立っていた。そして、レイアの前には侵入してきた少年が横たわっていた。

 「こ、これは……?」

 状況が飲み込めなくて戸惑いながらレイアが言う。

 「これは人形師狩り。」

 瑠璃色の瞳の少年がつぶやく。レイアが立ち上がり震えた手で少年の手を握る。

 「あなたが助けてくれたの?ありがとう!あなたはどこも怪我してない?あなたはどこから来たの?お名前は?あ、私はレイア!よろしくね。」

 レイアの質問攻めに少年は目をぱちくりさせ恥ずかしさと気まずさで複雑になった顔を俯ける。

 「僕はノア……。その、手を……。」

 ノアと名乗った少年がそう言うとレイアが「だめ?」と聞きながら寂しそうな顔をする。ノアが顔を左右に振るとレイアが嬉しそうな顔をする。するとお店の入り口から人影が見え、ノアが直ぐ様駆け寄ろうとする。レイアが咄嗟に「待って!」と言うと。ノアがぴたりと止まって、人影が出てくる。

 「その声、レイアちゃん無事なのか!」

 入り口から騎士団員の風貌の男性が入ってくると、ノアを見た瞬間顔を強張らせ「お前が人形師狩りの正体か!」と叫ぶ。ノアが慌てて首を振り、レイアも立ち上がる。

 「トーマスさん違うよ!ノアは私を助けてくれたの。人形師狩りはあっち!」

 レイアが慌てて説明しながら倒れている少年を指差す。

 「なるほどな。レイアちゃんが無事で良かった。少年協力感謝する。あの少年は騎士団で預からせてもらう。」

 トーマスがそう言うと少年を抱きかかえる。 

 「扉はあとで資材を持って応急処置しに誰か向かわせるからレイアちゃんはもう寝なよ。君もはやくお家に帰りなさい。」

 そう言いながらトーマスがお店を出ていき、レイアは「ありがとうございます!」とお礼を言う。レイアがノアの方を振り向く。

 「ノアお家は近いの?」

 レイアが首を傾げなから聞く。ノアが複雑そうな顔をする。

 「家には帰れないんだ。」

 ノアが声を振り絞りながら言う。

 「どうして、お父さんとお母さん心配してるよ?」

 レイアがきょとんとしながら言うとノアが「お父さんとお母さんはいない……。」とつぶやく。それを聞くとレイアが申し訳なさそうな顔をする。お店から出ていきながらノアが「僕は……。」とつぶやきかけるとレイアがノアの手をつかむ。

 「お家に帰れないなら帰れるまでここにいなよ!」

 レイアがノアの目を見ながら言うとノアが目を見開きながら「いいの?」と聞くとレイアが力強く頷く。

 こうして2人の生活がはじまる──。


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