灰被り
シンデレラが怖い性格だったら……。
灰被り
むかしむかしエラという美しい令嬢がいました。
エラは継母とその連れ子の姉たちに毎日のようにいじめられていたのでした。
「エラ。おまえは今日もトイレ掃除をしなさい」
「エラ。屋根裏部屋を与えてやるからそこに住みなさい」
とエラはいじめられて灰で汚れた姿から「灰まみれのエラ/シンダーエラ」と馬鹿にされていたことからいつの間にかシンデレラと呼ばれるようになりました。
実はエラは執念深い性格だったのでした。
いじめられながらも継母や姉たちのパーティードレスに細工したり
近くの魔女から呪いの方法を教えてもらい、毎日のようにわら人形で継母たちに呪いをかけていたのでした。
継母たちが呪いにかかり動けなくなってから、代わりにパーティーに出るようになり、家の不祥事を継母たちに押しつけて、地下牢送りにすることに成功したのでした。
そして王子の弱みを握り脅迫して王妃になったのでした。
しばらくしてから継母たちに報復のため、地下牢からぼろ屋に継母たちを送り放火したのでした。
継母たちが焼き殺される様を高笑いしながら灰まみれになり、笑顔で報復を遂げたから
『灰被り』と呼ばれるようになったと異説もあったのでした。