第二話 決闘と、青い少女
やっと2話!
今回はバトル会です。
上手く書けたかは、分かりませんが…
まぁ頑張ってみました!
ーーーーーLet's go a battleーーーーー
この合図によって決闘が開始した。
まず仕掛けたのは桐島だ。 魂装は〘 剛羅 〙という大剣のもので、彼自身は大剣専門の流派である極節流の使い手だ。その極節流の技〈烈速〉を用いてソラとの距離を詰める。この技は、一瞬でしゃがみ相手の死角に入り、しゃがんだまま魔力での保護を用いて全速力で走るというもの。初見でこの技を使用されると学生騎士レベルだと反応は必ず遅れダメージを負ってしまう。
そう、初見ならだ。
(勝った…!)
桐島は勝ちを確信していた。
それもそのはず今自分の持つ大剣はソラの首ギリギリまで来ている。そしてソラは全く動いていない。
「もらった!!」
桐島は剣を大きく振るう。それは、ソラの首を薙ぎ払った。そして首を薙ぎ払われたソラは…
ーまるで霧が晴れたように消えたー
〈ー乱技 霧隠れー〉
「な……に…」
桐島はすごく動揺していた。
「たしかに僕は君の首を薙ぎ払ったはず…」
「桐島くんが今切ったのは僕ではない。
僕の残像だ」
「残像だと…」
この技は足捌き、体捌き、タイミング、相手に対するプレッシャーによってできる技。
残像を作るというよりは、元いた場所に残像を残すというかんじだ。
この交錯によって少し混乱している桐島の隙をついて次はソラから仕掛ける。
〈ー乱技 烈速ー〉
先程桐島が使った技と似ているものを使い気乗りを詰める。そして首めがけて剣を振るう。この攻撃は腕を犠牲にして守られてしまったが、彼に与えた影響は大きい。
「どうしておまえが、烈速を使えるんだ…。」
ソラは別に極節流の使い手ではない。なのになぜ使えるのか。その答えは…
「これは烈速であって、烈速では無い。」
「???」『???』
これに対し桐島以外にも観客全ての頭に?マークがあった。まぁ、立花先生にはないが。
「これは僕が改良を加えた烈速です。
前に、極節流の道場へ行って戦った時に覚え、この技を日本刀に合わせて改良したものです。
そして、僕の剣術には他にも数千、数百の流派の技の改良、進化された技があります。
これが僕の剣技 〈 ー千技繚乱ー 〉だ。」
そして勝負を決めるため打ち合いを挑む。
大剣に対し日本刀は、力で劣るが速さでは勝る
そして力の面は〈ー迎技 相撃ー〉
という技で迎え撃つ。
この技は、剣と剣が交わる瞬間に力を抜き相手の剣を自分側にひきよせる。その時に剣を力強く持ち剣をおこす。そうすることで受けた時の力の約50%を跳ね返すことが出来るというものだ。
しかしそれでも打ち負けたのはソラだった。
それは桐島の異能によるものだった。
あくまでも武持者同士の戦いは剣技ではなく異能で戦う。ここからが本当の戦いだ。
桐島異能は【 斬撃加算 】。剣を振れば振るほど斬撃重量が増加するというもの。
そして重量が上限に達した際に相手に振るう、受けることの出来ない斬撃を速いスピードで連撃する、
武魂絶技《地砕き》。
今の彼の斬撃の重さは今までの比ではない。
しかしソラはその斬撃を全てかわし切った。
当てる気のない剣を振りながら
1度お互いに距離をとったあと次に攻めたのはソラであった。そして、打ち合いがはじまる。
ソラの剣が受けたら腕が砕かれるほどの力を持つ剣と。どうしてソラが桐島と打ち合えるのか。
その理由は稲城 穹。彼自身の異能だ。
「なんで僕の剣と打ち合えるんだ!」
「それは……僕の異能 【 模倣】の力です。この異能は、相手の異能を自分の魂装に合わせてコピーするというものです。でも、コピーするだけじゃ今のように互角になってしまう。
だから僕はその上を行く。コピーするだけじゃなく進化した上で自分が使う。そして進化させたことによって、威力は本物と同等もしくは、それ以上。
進化の仕方次第では消費魔力量も減らせる。」
さっきの当てる気のない剣は今までの遅れを取り戻すため。これにより斬撃重量はほぼ互角となった。
「な……に…」
「これが僕の武魂絶技《超過模倣》」
『な、なんだよそれ!』『強すぎるだろ』
『それなのに何故Eランクなの!?』
「まぁ、それは私が説明しておこう。」
口を開いたのは立花だった。
「この武魂絶技はただ見るだけじゃ模倣出来ない。
魔力の流れや出力、予備動作や自分にかかる負担
この全てを完全に把握しなければならない。
評価はあくまでも使いやすさと強さの両立だ。
確かに強さはAランクという判定だが、使いやすさはFランク以下だ。」
『じゃあ、あれはなんで使えるんですか?』
このような疑問が沢山飛んでくる。
「あいつは5歳の頃に両親をなくし、親戚の家に行ったんだがな…。仕打ちは最悪で、中学生になる前に家出をした。親戚には隠していたが、8歳の頃に異能を発現しててな。だから路上で生活しながら、毎日特訓した。それでも誰も何も教えてくれなかったから、道場を見学し全てを真似し、進化させるというあの剣技、千技繚乱を完成させた。
まぁ、こんなことがあったせいか剣技や異能を数分見れば大体のことが分かるようになったってわけだ。
お前達にはぜったいまねできないからなー。」
『できるわけねえ….』『かわいそう…』
するとソラが
「まぁ、このおかげで強くなれたんで感謝とまではいきませんが、恨んではないですよ。」
ニコッと優しい笑顔を客席に向けた。
「隙ありッ!!」
桐島が、烈速を使い突っ込んできた。それにソラは彼の異能を進化させたもので迎え撃つ
「〈合技ー相撃地砕〉!」
これは彼の《地砕き》とソラの〈迎技 相撃〉
の合わせ技。
互角であった2つの剣の力の半分を跳ね返す。
こうなれば力の差は歴然とあらわれ…
桐島の魂装は砕け、展開解除した。
これにより
『バトル終了。勝者 稲城 穹!』
『うぉーーー!!』『すげぇー!』
後で知った話だが、桐島は入試5位という結構強い生徒だった。
この試合のあとソラはすぐ寮の部屋へと戻った。
(はぁ……。あの武魂絶技結構疲れるんだよなー
まぁ、なれてない能力を使うから当たり前だけど)
あの技は決して万能ではない。
相手の能力全てを把握するのが難しい。これも理由の一つたが、もっと大事な理由がある。
相手の異能を模倣する。ということは自分が使ったことの無い異能を使っているということ。
なので体は追いつけるわけがなく、試合後はすごい疲労感が襲ってくる。
疲労感だけですんでいるというのもすごい事だ。
能力しだいでは、筋がきれ、骨までおれて最悪死だってある。でもソラはそんなことはありえない。
理由は空の体の強さにある。
幼い頃からの過酷な環境、修行により普通の高校生とは思えないほどの体の強さをしている。
また、今まで能力を使い、数十回死にかけている。
それにより学生のとは思えないほどの強靭な肉体となったのだ。
「ガチャッ」
自分の寮の部屋に入ると
そこにはバスタオル1枚でいる
綺麗な瞳をした青髪の少女がいた。
「きゃぁぁぁああぁぁあーー!のぞきぃぃぃ!」
「いや、こここ、ここはぼ、僕の部屋だだだよ?」
「そんな言い訳通用するものですかぁー」
そう言って彼女は
咲き誇れ 〘 フォールスカイ 〙!!
そう言って、彼女は自身の魂装を展開した。
青い炎と海の装飾が施された大剣。
(桐島くんのとは比べ物にならないけんだ…)
(あ、ごめん桐島くん)
なんてソラが思っていると、
「しぃねぇぇぇぇ!」
大剣を首めがけて振ってきた。それも実装で。
(もらった!こんな変態死んでしまえー)
彼女が振った大剣はソラの残像を斬り裂いた。
「え……え?」
「びっくりしたぁー。急に剣で切りかかってくるなんてひどいですよ。タイミング悪く入ってしまったことは謝りますけど。すみません。」
「許すわけないでしょ!人の部屋に勝手に忍び込むなんて!」
「人の部屋…? え、僕の部屋ですよ。ほら。」
そう言って、この部屋の番号502と書かれた鍵を彼女に見した。
「え…私だって持ってるわよ!」
そう言って502と書かれた鍵を見してきた。
「あれ…この学園の寮って2人部屋だったような…」
「さっき部屋にベットがふたつあった気が…」
「「 もしかして僕(私)達……… 」」
「「 ルームメイトぉぉぉぉ! 」」
「あぁ、その通りだ」
「「 わっ!! 」」
後ろから声がした。僕達同時に振り向くとそこには立花せんせがいた。
「君達2人はルームメイトだ。あと、ソラ彼女は入試2位のB+ランクだ。仲良くやれよ。」
「先生。この学校の部屋って同じ力同士の人がなるんですよね?なら、なんでB+の彼女とEの僕が?
僕からしたらこんなに綺麗な人と同じ部屋で嬉しいかって言われれば嬉しいですけど。」
「きれい…私が……。『 ボンッ 』」
すごい顔が赤い。なんでだう……?
「いや!そんなことはどうでもいいのよ。それよりも
あなたEランクだったの!今年はEランクが一人いるとは聞いていたけど。ただの変態だったとは。」
「だからあれは誤解だってばー。」
「それでどうして私と彼が同じ部屋なんですか?」
「あ、無視か。先生も誤解をとくの手伝ってくださいよー」
「実力が近いからだが、何かあるか」
「また、無視…。あのー。」
すると彼女に視線で「うるさい」と言われた。
その視線に篭もっている殺気は凄いもので。
(もう、口だしするのは辞めよう。うん、まだ死にたくないしね…。)
「Eランクの彼と私が!ふざけないでください!」
「ふざけてなんかないぞ。入試1位と2位の生徒が同じ部屋ってのはふざけてることなのか?」
「え……一位……」
「なんで言っちゃうんですか先生。それは内緒って。」
「今はしょうが無いだろ。まぁ、許せ。理事長命令だ。」
「まぁ、いいですけど。他の生徒にそんな理事長命令しないでくださいね。」
立花先生は、小さい声で
「他の生徒……ね」
とニヤニヤしながら言っていた。
(聞かなかったことにしよう。)
「先生。ほんとに彼なんですか。1位というのは。」
「あぁ、そうだぞ。折原先生にも圧倒的な差で勝ってたしな。あと制技なしだと私にも勝った。」
ちなみに制技とは、使用制限武魂絶技というものだ。
あまりにも強すぎて、許可無しには使ってはいけないいわゆる禁技みたいなものだ。
簡単に言うと、国ひとつ余裕で潰せる技だったり、自分の体を壊すレベルの技のようなもの。
時空ゆがめたり、地球の時点スピードを変えたりと、この世界の理を破りかけているものもある。
「先生まで負けるなんて。あなたは何者?」
「うーん。今まで何も教えて貰えなかったEランクってところだと思うけど…。」
「何も教えて貰えなかったのにそんなに強いっていうの!?どうしてよ?」
「まぁ、それは私から説明しよう…………」
「ってことだ。」
先生は僕の技、能力、成り立ち全てを話した。
「彼にそんなことが…。」
「まぁ、仲良くやれよ。
お前だってソラに学ぶことは沢山あるだろうし。」
「分かりました。
まぁ、変態って言って斬りかかったことはあやまってあげるわ。よろしくねソラ。」
「うん。よろしくね。……えっと……と」
「リーナ・フレイストよ。」
「よろしく。リーナさん。」
「リーナでいいわよ。」
「よろしく。リーナ」
ニコッと笑うとリーナの顔がちょっと赤かった。
まだ怒っているのかな…?
先生は「ほほぅ…」とか言ってるし。
ま、いっか。
今回はどうでしたか?
次回はまったり回ですかね。
あと、モテモテのソラくんです。
ある意味男女どちらからも。