15話目百知
「・・・何が目的?」
そう言い時の神が杖を構える
「俺がやった訳じゃない・・・それにしても面倒なことを・・・まぁ良い・・・百知」
「はい」
「この本に取り込まれた人間が出れるようこの世界に入り知識を提供してやれ。簡単だろう?」
「仰せのままに」
そう言うと百知は空気に溶けるように消えていった
「・・・さて後は百知に任せるとしよう・・・にしても神すら見通せない魔術隠蔽術とはな・・・」
「何をしたの?」
「・・・部下にあの馬鹿を助けにいかせた。心配はいらん」
あの馬鹿?大根ポン酢のこと?
「・・・どう言うこと?」
「・・・俺は・・・あいつの記憶から生まれた存在だ・・・あいつの事は良く知っている」
「え?」
記憶から生まれた?
「まさか・・・魂の黙辞録から大根ポン酢さんの記録が消去されていたのって・・・」
「俺みたいなのが存在するからだな」
「・・・」
時の神が驚いた顔をしている
「・・・どう言うこと?」
「一人の記憶から感情が具現化して1つの魂になる何て・・・聞いたこともない・・・」
時の神には驚きのあまり声が聞こえていないようだった
「さて・・・出てきたらどうなんだい?魔術師さん?」
ジンは笑いながらそう言う
「・・・ばれてのね~・・・」
「何が目的だベル」
「ッ!?」
「あれ?例のあの子も居たんだ?・・・ふぅ~ん」
「・・・」
「まぁ今回はその本に取り込まれた間抜けを始末しに来たわけだけど・・・渡してくれないよね?」
「素直に渡すと思うか?」
「そうよねぇー・・・じゃぁ死んで貰うわ」
そう言い魔方陣を展開しだす
「無駄だ」
飛んでくる魔法弾を切り刻みベルに近づいていくそして
「龍切」
「ガッ!」
攻撃を受けベルが吹っ飛ぶ
「伝送」
ベルの姿が消える
「・・・逃げたか」
・・・
「さて問題はこいつだが・・・」
そう言い本を見る
「大丈夫なの?大根ポン酢は」
「百知が知識を提供するが・・・問題は妨害による世界の変化だな・・・かなり変わってるどころか・・・何か1つの物語となっている」
「・・・」
「問題はあいつが生還できるか・・・」
百知
種族魔族?
性別女性
説明
ジンの使い魔。知識を求め続け未来すら予測できるようになった魔族。