幸せだと思う定義
ご訪問ありがとうございます。
こちらは『人生は人それぞれ。』のシリーズです。
こちらは、2話完結になっております。
2人目の彼との出会いは、私が20歳の時だったよね。
前の彼に「頭が空っぽ」と馬鹿にされた事が、頭から離れなくて悔しくなって、娘を出産後、暫くしてから時々中学校時の教科書をもう一度開いて勉強を始めたんだよね。
それを見たママが、高等専門学校又は、定時制高校か、通信制の高校に行けば?って言ってくれたんだよね。それで、ママと相談しながら家からほど近い都立の昼間定時制高校の普通科に行くことを決めて、願書を出して2月の一般入試で受験しました。
選考試験は、学力検査(国語、数学、英語)の3教科と面接だけだったんだよね。
応募人数よりも受験者が少なくて、倍率も低くて助かったんだよね。
だから、19歳にして高校1年生になって昼間の学校に通い始めたんだ。
高校2年生の時に、編入生が2人クラスに入って来て、その何となく仲良くなった1人の男性と何となく付き合うようになったんだよね。彼は私立高校に通っていたけど、人間関係がうまくいかなくて悩んで苦しんで高2の新学期そうそうから不登校になったから、高校2年の夏に編入してきたと言ってたんだ。
彼の年齢は、17歳で7月に誕生日を迎えたばかりだって言ってたんだ。
私は高2で20歳、同じ学年でも年齢的には彼は私より3歳年下だったんだ。
でも、そんなに会話に困ることも無かったんだよね。
私も人間関係に疲れて中学校を不登校した経験があったから、彼の気持ちが分かったしね。
学校の校舎で何回か密会デートして何となくHする雰囲気になっちゃって・・・人が来ない男子トイレの個室や、体育館の用具室の陰とか・・・でHしちゃったのね。
私も嫌いじゃないから断る理由も無かったし、1度OKしちゃったら、彼は若いから会う度に求めて来るようになっちゃってね。それで、授業をエスケープして人が来ない場所を2人で探してさぁ、Hしちゃったんだよね。
別にどちらかが誘ったって訳じゃないけど、勢いに乗っちゃった感じかな・・・。
その事を、その彼が得意気に男友達に言いふらしたか知らないけど、校舎内でHした事が噂になちゃって、先生の耳にも入って、私が先生に呼び出されて相談室で真相を追及されたんだよね。
ずっと黙ってやり過ごそうとしていたんだけど、別室で彼も別の先生に呼び出されて追及されたらしく白状しちゃったみたいで、私を悪者に仕立て上げて彼はお咎め無しだったんだよね。
その結果、私が退学になっちゃたんだよね。
さすがに、その時は「ママ達が離婚なんかしちゃったから、あなたがこんな風になっちゃったのかしら・・・ごめんね。」ってママが涙ぐみながら私に呟いてた。
表面上は退学扱いだったけど、学校側の計らいで私を通信制に切り替え手続きをするように配慮してくれて、近隣の公立高校・通信制課程で勉強は続けられたんだよね。
通信制に切り替えてから、数か月後に自宅でご飯が炊ける匂いにムカムカし始めて、可笑しいなって思ってね、市販の妊娠検査薬を買って検査したら、陽性反応が出て産婦人科に行ったのね。
そしたら、妊娠4か月に入ったところだって言われたんだ。
どうしようか一人で悩んだ結果、産むことにしたんだ。
ママにも相談したんだけど、仕方ないって諦めてた。
それで、21歳で2人目を出産したんだよね。
通信制の高校は普通の人なら3年間で卒業できるらしいのだけど、私の場合は昼間の定時制高校から編入して、更に妊娠・出産で通信制の高校を一時休学しちゃったから、高校を卒業するまで6年もかかちゃった。
24歳にしてようやく高校の卒業証書を貰えたんだよね。
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3人目の彼と出会ったのは、昨年で私が25歳の冬だったんだよね。
高校の卒業証書を貰ってから、夜のスナックは私がメインでお客さんの相手をするようになって、ママが2階の住居で子供達の面倒を看てくれたんだよね。
最近、駅前ロータリーの目に前に大手コンビニが進出してきたお陰で、お客さんが滅多に来なくなって、昼の喫茶店の営業を一時休止中にしてるんだよね。
光熱費とか食材費のことを考えると、ママが損するからやらないって言い始めたんだ。
スナックも今では廃れ気味で、本当に経営困難で生活に困っている状態なんだよね。
新規のお客さんを呼び込むのに、店頭に『新規のお客様限定3000円で90分間飲み放題』って看板を出したんだよね。それが目立ったみたいで、会社帰りの男性客が数名のグループで何組か立ち寄ってくれるようになってね、この宣伝文句は成功かなぁ?って喜んだんだけど・・・。
週末の金曜日の夜に、数名の男性が来店してくれて、飲むピッチが速かったお客さんの一人が、酔いつぶれて寝ちゃって閉店時間になってもビクともしなかったんだよね。連れのお客さん達はいつものことだとか言ってお店に置いて帰っちゃったんだよね。
お店を閉めてから、困った私は眠っているママを起こして相談したんだけど、大事なお客さんだから介抱するように言われたんだよね。仕方なくお店の奥に置いてある広めのソファーに寝かせようとお客さんの左腕を自分の肩に回して、自分の右手をお客さんのズボンのベルト部分をしっかり掴んでお客さんを抱えて移動したんだよね。
そしたら、その人が急に泣き始めちゃって・・・失恋した痛手を語り出したんだよね。
私は酔いを醒まして貰おうと、水が入ったグラスを彼に手渡すのに、彼の右手をしっかりと支えながらグラスを渡したんだ。
その時に、その男性が「君は女神だ。俺は半年前に彼女に捨てられて落ち込んでいたんだ。もう生きてるのが辛いから、死んでやろうと思っていたんだ・・・・・でも、君がそばに居てくれたら俺は生まれ変われる気がする。」とか言っちゃってさぁ。泥酔状態のお客さんの相手をするのは初めてだったから、どうして良いのか分からなくって・・・・。結局、その場でその男性の勢いに押されてHしちゃったんだよね。
その日の昼前まで、そのお客さんが一人でそのソファーに眠っていたんだけど、目を覚ます頃を見計らって隣で座って待っていたんだ。お客さんが「俺・・・君に何か迷惑を掛けたかな?全然覚えていないんだ。」って頭を抱えながら呟いたんだよね。だから、「大丈夫ですよ、お互いに昨夜の事は忘れましょう。」と伝えて、お店を出て行って貰ったんだよね。
それから数か月後、今度はいつも何か食べていないと胃がムカムカして気持ち悪くなって、可笑しいなって思ってね、病院の内科に受診したら、「懐妊ですね。単なる食べ悪阻ですよ。」って医者に言われたんだ。それから産婦人科に行って診察して貰ったら、「妊娠3か月です。」て分かったんだよね。
この時は、特に考えなかった。既に2人の子供が居るし、もう1人増えても特に変わらないだろう、と思えたんだ。
ママも相手が誰かなんて追及しなかったし、私を責める事もしなかったんだよね。
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だって・・・この世の中、『結婚』しても幸せな結婚生活が続く保障なんて無いじゃない・・・私の両親みたいに『離婚』するケースがいくらだってあるでしょ?!
夫婦間で『離婚』が決まれば、子供の事情なんて何も考えないで、大人の事情で家族が離れ離れになっているんだよね。慣れ親しんだ家すらも手放すし、子供だった私は学校まで転校させられてさぁ。
『結婚』で得られるものが何なのかは、一度も結婚した経験が無い私には分からないけど、『離婚』となれば失うものの方が多いと思うんだよね。
『結婚後』に幸せな家庭を築いていたとして、子供を産んで育てていても夫婦関係が冷めてしまえば、『離婚』で親権争いで子供を奪われてしまうケースだってあるしね。
それを考えれば、私は何も悩む必要なんてないから幸せだと思うのよね。
この前から母親学級に参加したんだよね。
その時に、知り合った同年代の女性と少し仲良くなったから、お互いの家庭環境の情報交換みたいな事をしたんだ。そしたら、その女性に「節操がない。」とか「結婚もしてないのに、3人目とかあり得ない。」とかすごく非難されたんだ。
一体、あなたは私の何を知って言ってるの?って思えたし、私の人生、あなたに迷惑なんか掛けてないじゃない、って思ったよ。
そのうちあなただって、幸せな結婚生活から脱落して、子供を取られて一人寂しく暮らす羽目になるかもしれないじゃない・・・と心の中で抵抗したんだよね。
お金もない、貯金もない、結婚願望とかの欲もない・・・だけど私は幸せだって思えます。
ママと私と子供2人、そしてこれから生まれてくる息子の5人家族で、力を合わせて一生懸命頑張って生きていきます。
出産後は、ママと協力して昼間の時間帯に仕出し弁当を配達して何とか生計を立て直そうと思ってるんだよね。
もし、また何かの拍子で妊娠したら?
息子が産まれて暫くしたら、産婦人科で避妊リングを挿入して貰います。もう、4人目が出来ないように願ってますけどね・・・。
私の信念は、基本的に『来るもの拒まず、去る者追わず。」なのでね。
気を付けますよ(笑)
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
『人生は人それぞれ。』のシリーズで他にも作品を投稿しています。
宜しかったら読んでみて下さい。
宜しくお願い致します。