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星たちの生涯

作者: 豆電灯

どうも、今回は『星の世界』を描いた短編でございます。書いていて、表現力の無さを痛感しています...。


今回もよろしくお願いします。


では、後程……。


この世界のどこかに、星たちの生まれる世界があるという。そこは、毎日が夜。真っ暗で、空には月のような天体が、ひとつ、地表を薄ら照らすのみである。


そんな世界が、ザワザワと騒ぎ出す時がある。

それは、月のような天体が、欠けた部分が一切ない、真円をとった時だ。


さらりとした砂でできた地表がゆっくりと流動し、そこからゆっくりと、無数の光が浮き上がってくる。それはまるで、数え切れないほどの蛍が一斉に飛び立つような光景である。


よく見ると、光はそれぞれの大きさが違う。小さいもの、大きいもの、また光の強弱までもが異なる。それぞれが、まるで意識を持っているかのように。


そして、中には上がる半ばで力尽きるものもいる。左右にフラフラと舞うように飛び、発光をやめ、塊がサラサラと崩れ、眼下にある砂地に降り積もってゆく。


無数に誕生した光のうち、半数ほどがやっとのことで空へ到達し、空間に漂い始めると、周囲との間隔をあけつつ、自ら思うように光り、星と呼ばれるものへとなってゆく。


幾時間たつと、いくつかの星たちが、激しく閃光を放ちながら組合わさり、大きなものになってゆく。そして、ある程度大きくなった星たちは、更に上を目指し登ってゆく。いつの間にか、彼らは見えなくなってしまった。それはまるで、鮭の稚魚が成長し大海へと出ていくような。


彼らが旅立って数日後、月のような天体が真っ暗になり、輪郭だけが薄らと見えるような日、バチバチバチ、と物凄い音を立てながら、空から大量の砂粒が、まるで豪雨のように一斉に降り落ちる。その勢いは凄まじく、積もっている砂を掻き回し、あちらこちらで砂煙が上がっている。


彼らは寿命を迎えた星たちの、残骸である。


何世代も前に飛び立った、この場所に、次の世代を繋ぐため、また戻って来たのである。砂に彼らの残骸が混ざることで、初めて次に誕生する星たちの源が出来上がる。彼らの人生は、またここから始まるのである。グチャグチャに混ざり合ったそれらは、また小さな光となり砂の中から誕生し、空の向こうをめざして飛び立ってゆくのである

彼らの人生には、無駄なもは一切ない。全ての事柄が、次に繋がってゆく鍵となるのである。


我々の人生にも同様に無駄はなく、全ての事柄が意味を持っている、と私は思いたい。

読んでいただき、ありがとうございました。

誤字、脱字、指摘をお願いします。


いつかは長編を書いてみたいな、と思う今日この頃です。次も同じ形式でいきますので、よろしくお願いいたします。


では、また次のお話でお会いしましょう。

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