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歌の葉  作者: 黒茜
42/62

一匹狼と月

 荒野を駆ける 一匹狼

 今日も遠吠え空に向かって

 呼びかける仲間はいないが

 浮かぶ月は聞いていた


 夜と狼照らす 月

 今日も偽物の光で輝いて

 いつもの狼を見ていた

 東から本物が訪れるまで


 一匹狼空を見る

 輝く月が好きだった

 偽物の光放つ月

 駆ける狼憧れた


 荒野を駆ける 一匹狼

 今日もいつものように遠吠え

 呼びかける仲間はいないが

 渇いた銃声轟いた


 本物隠れ浮かぶ 月

 いつもの遠吠え聞こえない

 偽物の光が照らしだす

 冷たくなった一匹狼


 一匹狼空を見た

 輝く月は無かった

 本物去って浮かぶ月

 吠えない狼動かない


 東の空から顔だす 本物

 荒野に伏す哀れな骸

 慈悲と思って浴びせた熱

 残った白が輝いて


  

  


  

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