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歌の葉  作者: 黒茜
33/62

幸せの唄

 おじいちゃんちの縁側で

 少し震える手で持ってきた

 氷の入ったグラスと缶ビール

 大人になったと笑っていた

 年とったねと言い返し

 静かな庭に一つ音落ちた


 一人ぶらりと散歩して

 目の前駆けてく子供たち

 じゃれついてくる首輪の付いた犬

 十円玉が落ちてたら今ならきっと

 お届けしますと笑いながら

 日常ぷらぷら歩んでる


 劇的な変化がなくっても

 感じる事が出来るもの

 小さくてたまに見えない

 でもきっと凄く近くで

 僕等を笑顔にしてくれる


 何の変哲もない日々の中

 僕は退屈を感じていたけれど

 いつからだったかどこでだか

 それを悪くないと笑えるように

 それが良いと思えるように

 日常が愛しいと知った


 きっとそれは外にあって

 きっとそれは中にあって

 宝石の様には輝かず

 仄かな明かりを灯してる


 その言葉は短く一言

 ただ口にするのは無粋だから

 心で思っていればいい

 心で思って知らずに浮かぶ

 笑顔に気づいてまた笑おう

 


 


 

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