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未来の俺



寒空の下、20歳の俺は何やってんだろ。つまんねぇ学校通って授業中寝てる今の俺には全く想像がつかない。

当たり前のように隣にいるダチもよくツルむアイツともいつか離ればなれになるんだよな。




「山田。掃除サボっちゃ駄目でしょ?」



「ちょっとここ座れ。」



門脇は文句言いながら俺の横にしゃがんだ。



「ひぁーここ寒くない?風ピューピューじゃん。」



校舎と校舎の間でわりと人目につかないこの場所は俺のお気に入りだ。



「文句言うなっつの。」



「…で?サボってまでする話?」



「20歳の自分とか考えた事あるか?」



「山田でもそんな事考えるんだ?」



クスクス笑われて言わなければ良かったと後悔した。




「私は20歳になっても何年たっても変わらないでいたいよ。」



「…。」



「山田の世話やきたいしね。」



「ん?それは俺にプロポーズしてんのか?20歳まで俺をすきなら…おい、ちょっ…門脇!」




「目の前の掃除をしようね。」



チャイムが鳴って門脇も走って俺の前から姿を消した。



俺…



変なコト言ったっけ。



「20歳まで俺を好きなら結婚してやろっか?」




これだけは核心できる未来だ。門脇は最後まで聞いてくれず。寂しい独り言と化した。




あぁ。好きだよ。



門脇麻琴が好きだ。



言えない言わない現在。成人したら変わるのか?きっと何も変わらないだろう。

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