表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

プレーリードック

今回の主人公は、手強いです(笑)。脱力系ダンシと言うタイトルに近くなるよう精一杯書きます。



「好きだよ!」



「…ハイ?」




いきなり突拍子もない告白から始まってしまったが、俺、山田シュウは無言でその場を後にした。



まず今の展開を振り返ってみよう。




俺はサボっていた。適当に先公に見つからないような場所を見つけ、ソコでサボるのが日課。今日は、イイ所に段ボールの山がありその後ろに隠れた。

段ボールが背もたれになって丁度いい。




「こら!またサボって!しかも、その腰パンあり得ないって言ってんでしょ?」



世話やきババァが出た。クラスの俺を除く皆から信頼されてる女。サバサバしてて、男っぽい。髪はショートでスタイルは華奢?




「プレーリードック。」



「早く行くわよ。」



「お前プレーリードックに似てるよな。チンチンしてみろよ。」





殴られた。




「いってぇ。サボってるヤツ他にもいんだろ?椎原とか福井とか綾部とかさ。」




「今はあんただけなの!」



「腰パン他の奴もやってるだろ?会うたび会うたび俺にだけ言ってさ。パンツの柄が可愛いからって嫉妬すんなよな。」



チャイムが鳴った。



「嫉妬はしないわよ。」



「じゃあ、俺が好きとか?」




と言う答えに「好きだよ!」と返ってきたわけだ。





門脇が俺を好きとかあり得ねぇ。それ以前に女とかめんどいし。俺より強いし。



俺は逃げた。




授業の途中に教室に戻り、先公から喜ばれた。門脇はまだいない。ほっとする俺。




「スイマセン!遅れちゃいましたぁ!」



「門脇ー、お前が授業に遅れるなんて珍しいな。」




チラ見すると、門脇の目がほんのり赤い。泣いたのかよ。そんなに俺のこと…。まさかな。




結局授業中爆睡した俺。隣の席の行正に聞く所によると俺のよだれが半端なかったらしい。



「シュウ…お前女子の目も気にしろよなぁ。」



「気になんねぇ気にならねぇ気にしねぇ。」



「もうちょいピシっとしてみ?モテるべ?」



横から佑樹がそんな事をほざいた。行正は優等生タイプで女子にチヤホヤされる。佑樹はスポーツマンタイプで女子と仲がいい。



俺は興味ない。誤解される前に言うが男にも興味ない。


「高校男子が女子に興味ねぇとかあり得ねぇっしょ!」



「お前ら彼女いるもんな。」



「幸せだよ。」



「ノロケは聞かないからな。」



行正のほんとに幸せそうな顔を横目に、俺は便所に向かった。



「麻琴大丈夫?」



「大丈夫だよ。」



「もー麻琴泣かないでよ。」




廊下で群がる女子。そして門脇麻琴を慰めている。



うわー通りずれぇ。




でも通り道だから俺は知らん顔して通り過ぎた。が、誰も何も言わない。



ちらっと振り返ってみると、門脇が何で泣き出したか言わないらしい事が判明した。




「俺ひでー事した?」


「なんだよ急に。」



「朝から姉ちゃんに蹴られたんだよ。」




急に核心をつかれたと思ったら、隣のクラスの亮は自分のことを言ってたらしい。




「かったりぃ。聞けばいいじゃん。」



「だな。じゃ部活で!」



俺は便所から出た。



気持ちはスッキリしないのはアイツのせい?


まさかな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ