登りは長かったけどバックカントリーは楽しめた白山
5月24日午前10時前・・・新大阪駅
この日、白山登山とバックカントリーをするために新大阪駅で待っていた水城涼真と若宮朱莉は天音琴美と合流するため中央改札口の前で待っていた。午前10時前に到着する新幹線に乗っていると聞いていたのだが天音琴美はまだ来ていなかった。しばらく待っていると黒いザックにスキー板とスキー靴を装着して、薄いグレーのTシャツにピンクのレインジャケットを羽織ってグレーのトレッキングパンツにピンクのスニーカーを履いた天音琴美が中央改札口から出てきた。
天音琴美「涼真さん、朱莉ちゃんお待たせしました。今回もよろしくお願いします」
若宮朱莉「天音さん、おはようございます!こちらこそよろしくお願いします」
水城涼真「じゃあ早速やけど車に移動して出発しよか」
駅構内から駅前の駐車場へ移動すると天音琴美はトランクに荷物を積み込み後部座席に座ったので車を発進させた。新御堂筋から大阪外環状線に入ると吹田インターチェンジから名神高速道路を京都方面へと車を走らせた。
天音琴美「涼真さん、今夜は予約した市ノ瀬の旅館に一泊するとのことですが、その宿泊費をあたしに払わせてもらえないですか?」
水城涼真「なんでなん?」
天音琴美「いつもご一緒させていただいてますし、今回は思入れのある白山でバックカントリーすることができるとのことなので、お礼も兼ねてあたしが宿泊費を出させていただきたいのです」
水城涼真「俺らは登山仲間なんやし、そんなお礼なんていらんよ」
天音琴美「それはそうですけど、遅くなりましたがお二人の結婚祝いもしていませんでしたから、今回はあたしに支払わせてください」
若宮朱莉「涼真さん、お言葉に甘えさせてもらおうよ。天音さんは今回、白山でバックカントリーすることをとても楽しみにしてたんだし、その気持ちもあると思うの」
水城涼真「うーん、まあそういうことであれば天音さんのお言葉に甘えさせてもらうわ」
天音琴美「ありがとうございます!あたし、今回のバックカントリーは本当に楽しみにしてたんです」
天音琴美は今回の白山でのバックカントリーをよほど楽しみにしていたのか、これはお金の問題ではなく気持ちの問題で宿泊費を支払いたいとのことなのであろう。滋賀県を走らせていて途中にある多賀サービスエリアで休憩となった。若宮朱莉は「もうお腹ペコペコ」といって3人は早速フードコートのほうへ入っていった。水城涼真はきつねうどんを注文して、若宮朱莉は濃厚正油ラーメンの炒飯セット、天音琴美は近江鶏のカレーうどんを注文した。四人席に座って10分程すると各自が料理を取りにいった。
水城涼真「朱莉ちゃん、夜の宴会のこともあるのに昼からよーそんなこってりしたもん食えるなぁ」
若宮朱莉「明日のこともあるし、これはわたしのエネルギー源だから!ふぅー炒飯とラーメンはやっぱ合うね」
天音琴美「この近江鶏は外はサクサク、中はジューシーで美味しいよ」
そんな話をしながら昼食を終えると3人はすぐに車に乗った。車は米原ジャンクションより北陸自動車道に入って福井方面に向かって走らせた。福井北ジャンクションより国道158号線の中部縦貫自動車道に入ると東に向かって走らせた。勝山インターチェンジより県道に入ると山道になっていたが、雪はすっかり解けていたのでスイスイと進んでいくことができた。
午後15時40分・・・一ノ瀬の旅館
市ノ瀬駐車場に到着すると3人はさっさと車を降りて予約している旅館へ向かって行った。旅館の外観は立派なものとはいえないが、中に入ってみると意外と綺麗であった。今回予約がとれたのが14畳の和室であるが、ごろ寝になることは避けられなかった。旅館のロビーでチェックインすると3人は部屋へと案内された。部屋の中は3人分の布団が用意されていて、手前にはテーブルがあり、3人分の座布団が敷かれていた。それぞれ座布団に座ってまったりしていると、水城涼真と天音琴美がカバンの中から大量の缶ビールとおつまみを出してきた。
水城涼真「あとで料理来ると思うんやけど、明日も朝早いし、早速宴会としよか」
若宮朱莉「その前に、温泉に入ってきてもいい?」
水城涼真「せやった。じゃあ温泉に入ってから宴会をはじめよか」
そう言って3人は温泉へと向かって行った。今回は体を洗って温泉へ入浴したので普通より時間を要してしまったが、みんな1時間後には館内着に着替えて戻ってきた。そこで水城涼真は「じゃあ改めて乾杯!」と言った。ビールをグイグイと飲みはじめた天音琴美だったが、あっという間に一本空けてしまって、次なる缶ビールを飲みはじめた。
天音琴美「明日って正直、白馬と同じくらいの登りですよね?」
水城涼真「そうなんやけど、明日の天気があまりよくないんよ」
若宮朱莉「明日の白山の天気は曇り時々雨となっています」
天音琴美「またホワイトアウトにならないか心配だよ」
水城涼真「いや、その予報だとホワイトアウトはないと思うよ。ただ、昼からは高気圧に覆われるから青空が出てくる可能性もあるからな」
若宮朱莉「わたし、そこまで天気を見てなかった。昼から高気圧に覆われるんだったらチャンスがあるかもね」
天音琴美「どんな状況でも、あたしはがんばるよ!あっビールがなくなっちゃった。もう一本・・・」
水城涼真「天音さん、明日はホンマに朝早いし、この後料理もくるからそのくらいにしといたほうがええよ」
そんな話をしていると夕食が運ばれてきた。基本は山菜料理であったが、その中でも3人が目をしたのが岩魚の塩焼きであった。
若宮朱莉「天音さん、お魚料理が苦手だったようですが、この岩魚の塩焼きは大丈夫ですか?」
天音琴美「このくらいの魚なら食べれるようになったよ。ハタハタのおかげかもしれないけどね」
夕食を食べはじめて40分程経つと、天音琴美は完全にほろ酔い状態になっていた。
天音琴美「ねえ、聞いてよ。あたしこの前スタッフから告白されたの」
水城涼真「えええーーーっ!!それでどなしたん?
天音琴美「丁重にお断りさせていただいたよ。あたし、見た目で判断されるのはもううんざりなの」
若宮朱莉「そのお気持ち、すごくわかりますよ!わたし達って芸能人ってことで特別扱いされていますしね」
天音琴美「そうなのよね。誰もあたしの本心を知らないし、上辺だけで告白されても嬉しいとは思わない!」
若宮朱莉「天音さんはどういう男性がタイプなんですか?」
天音琴美「そうねえ、ちゃんとあたしの心の中を見てくれて一人の人間として扱ってくれる人かな」
若宮朱莉「それって今のわたしと涼真さんの関係に近い感じがします」
天音琴美「そうなのかも。だから朱莉ちゃんが羨ましいって気持ちもあるのよ。ただ、そんな人はあたしの近くにはいないからね」
若宮朱莉「あっちゃんは違うんですか?」
天音琴美「あっちゃんは理想以上の人なんだよね。あっちゃんのことは大好きだけど、関係を結んじゃったらあたしがダメになっていきそうで怖いの」
水城涼真「天音さんとあっちゃんは結ばれないほうがいいと思う。あっちゃん、頭ええからそういうことも考えながら接しているんやと思うわ」
天音琴美「そうなんですよね~でも、あたしも幸せになりたい!って気持ちはありますよ」
若宮朱莉「でも天音さんにもいつか、そういう人が現れると思いますよ」
天音琴美「そうだよね、朱莉ちゃん、ありがとう」
そんな話をしていると午後21時を過ぎていた。明日は午前4時起きなので宴会は〆て3人とも早く就寝することになった。
5月25日午前4時・・・一ノ瀬の旅館~別当出合
午前4時に目覚まし時計が鳴りはじめると3人は起床して登山準備をはじめた。今回は営業時間外とのことで朝風呂には入れなかった。目覚めのコーヒーを飲んで適当な会話をしながら目を覚ましていって4時40分にはチェックアウトを済ませて旅館を出た。まずは冬期通行止めになっている林道を別当出合まで歩いていくことからはじまった。林道には積雪がなく3人ともスニーカーだったので非常にスムーズに進んでいくことができた。ただ、スキー板とスキー靴を担ぎならということもあって、やはり重いし途中でしんどくなることもあった。1時間程ひたすら林道を歩き続けていると、ようやくアプローチポイントである別当出合に到着したが、時刻は5時50分を過ぎていた。別当出合付近には雪がなかったが、見上げてみると山のほうではまだ積雪があるようだった。ちなみにこの別当出合からの累積標高差は1500mを越えており距離も長い山行になるのだ。
水城涼真「ここまでダルかったからちょっと休憩しよか」
若宮朱莉「わたし、林道歩きはどうしても慣れないよ」
天音琴美「あたしは前回一ノ瀬から別当出合までバスだったけど、冬だと歩かないといけないのね」
水城涼真「問題はどこまで積雪があるかやな」
若宮朱莉「今回、わたしはフットの軽い靴で、みんなスニーカーみたいだけど、これで登っていくの?」
水城涼真「そうや。こういう時はスニーカーが有利やからな」
別当出合で10分ほど休憩をすると3人は砂防新道のほうへ行き少し長い吊り橋を渡っていき入山した。途中にあった道標には白山室堂まえあと5.2kmと記載されいたが、これはかなりの距離だと感じさせられた。上を見ると高い所から滝が流れているのだが、今回はその滝より高い場所へ登らないといけないのだ。そんなことを考えながら若宮朱莉は登っていった。入山して約40分で中飯場というベンチやテーブルが設置されている場所に到着した。この先から積雪していることから、バックカントリーはここまでだということがわかる。
水城涼真「ここで小休憩しよか。この先長いんやけどトイレがないから、先に行っといたほうがええよ」
若宮朱莉「大丈夫だけど、念のためにトイレに行っておくね」
天音琴美「あたしもトイレに行っておくね」
まだ開山時期ではないのか、登山客はほとんどおらずトイレも空いていた。5分程で若宮朱莉と天音琴美がトイレから戻ってくると水城涼真は「じゃあこのまま進んでいこか」と言った。しかしここからは雪道になるのだが、この季節の雪は既に腐っているということもあって壺足で十分登っていけるのだ。途中で別当覗(標高1750m)という場所があったのだが、ここからは別山の山容がよく見えていた。
午前8時30分・・・新・甚ノ助避難小屋~黒ボコ(標高2320m)
中飯場からの登りは長かったがそれほどの急斜面はなく、スムーズに登って行くことできた。若宮朱莉と天音琴美はスニーカーでこんな雪道を登っていて大丈夫なのかという心配をしていたが、たしかにこの雪質ではかなり歩きやすいのは間違いなかった。まだ山頂は見えていないが長い距離を歩いていてだんだん疲れてきた。もはや1時間以上は歩いているのでどこかで休憩をしたいところだが、休憩できるような場所もないのだ。息切れすることはなかったが、先が見えない精神的な辛さはあった。それから30分程登っていったところでようやく新・甚ノ助避難小屋が見えた。中飯場から2時間ぶっ通しで歩いてきたこともあって、この避難小屋の前で20分程休憩することにした。
天音琴美「白山ってこんなにしんどかったかなって思うんだけど、やはり積雪しているからでしょうか?」
水城涼真「それもあるけど、スキー板とスキー靴を担いでるわけやから、それなりに遠く感じてしまってるんよ」
若宮朱莉「長いって覚悟はしてたけど、実際に歩いてみるとやっぱりしんどいですよね」
水城涼真「その代わり、下山は高速道路のように早いし楽しいからな」
若宮朱莉「ところで、あっちに見えてる別山だけど、涼真さんはあの山にも登ったの?」
水城涼真「いや、別山のことを勉強したことはあったんやけど、ちょっと距離がありすぎるのと、もうええかなって思って登ってないんよ」
天音琴美「あたしも別山登山はいいかなって思っています」
水城涼真「とりあえず次は黒ボコを目指そうか。下山のスキーのこと考えるともうアドレナリンがバンバン飛んでるわ」
話し込んで20分の休憩時間を終えると3人は黒ボコを目指して登りはじめた。ここからは眺望をバックにした登りになり、ときどき立ち止まって後ろの景色を眺めるといったことが繰り返された。それから40分程登ったところで巨大な安山岩の奇岩がある黒ボコ(標高2320m)に到着した。ここは砂防新道と観光新道の合流点になっており、その先には阿陀ヶ原が広がっている。
水城涼真「やっと黒ボコまで登頂できたな。あとは阿陀ヶ原をひたすら登っていって白山の山頂である御前峰に登るだけやわ」
天音琴美「白山室堂には立ち寄らないのですか?」
水城涼真「左側にええ滑走斜面があるやん。白山室堂を避けて直登していくよ」
若宮朱莉「それにしてもお天気があまりよくないけど、景色はちゃんと見えてるんだね」
水城涼真「とりあえず、ここが最後の休憩所やからたっぷり休憩しといてな」
ここでも20分程休憩したあと、3人はスニーカーを脱いでスキー靴を履くとスキー板にシールを付けて御前峰のピークへ向けて登っていった。
午前11時30分・・・白山・御前峰(標高2702m)
黒ボコから白山室堂を避けて標高200mの登りであったが、これは意外とスムーズに登れた。雪がなくなっているポイントでスキー板をはずして稜線を登って御前峰のピークを目指していったのだが、強風でなかなか体が動かなかった。
天音琴美「あたし、前回はこんなところから登ってないからわからないけど、すごい風ね」
若宮朱莉「でも、もうすぐ山頂ですよ」
水城涼真「最後の稜線歩きだけがんばってな。まあスキー靴やから歩きにくいやろうけどな」
最後に急斜面のガレ場の登りがあったのだが、いくらスキー靴のバックルを外しているとはいえ登りはきつかった。しかし、そのガレ場を登り詰めると剣ヶ峰や大汝峰のどっしりした山容を望むことができた。そしてそのわずか先を進み、ついに白山・御前峰の山頂(標高2702m)に登頂することができた。周りは曇っていたものの、隣の別山や北陸地方の山々を見渡すことができた。山頂には三角点も設置されており少し先には白山を祀っている祠も設置されていた。
天音琴美「やったぁ、朱莉ちゃん、二人で記念撮影しよ」
若宮朱莉「はい。涼真さんお願い!」
天音琴美「あたし二回目の白山だけど、ぜんぜん景色が違っていたから驚いたよ。それにこの後、スキーで下山するって考えると楽しくて・・・」
若宮朱莉「ここまで長かったけど、わたし達が登ってきたところをスキーで滑っていくなんてもうワクワクしています」
白山・御前峰と記載された石柱に若宮朱莉と天音琴美が二人並ぶと水城涼真はシャッターを押して何枚か撮影した。
天音琴美「あたし、今回のバックカントリーも絶対にブログに載せるね。朱莉ちゃん、写真に入ってもいいでしょ?」
若宮朱莉「それは構いませんよ。それより滑走の動画は撮影しないんですか?」
天音琴美「もちろん動画撮影もしてブログに貼り付けるよ」
若宮朱莉「じゃあ、わたしも天音さんの滑走シーンを撮影しますね」
天音琴美「その動画、あとでSNSに送ってね!」
白山の山頂でしばらく休憩していると昼食をとりたくなったが、食料はもはや行動食しか持っていないので、水と行動食だけで腹を満たせることにした。
午前11時50分・・・バックカントリー開始
休憩を終えた3人は雪がなくなっているポイントまで戻っていった。水城涼真は「二人とも動画撮影するんやったら、俺は最後に滑るわ」と言った。まずはこのポイントから天音琴美がスキー板を装着して滑りはじめた。天音琴美はすっかり上手くなっているのだが雪質が腐っていることもあって綺麗なターンは切れなかった。しかし、10分もかからないうちに白山室堂の横まで滑り降りた。続いて若宮朱莉の滑走がはじまったが、上達してるとはいってもまだ完全に足を揃えてパラレルターンを切れておらず、後ろからみるとフォームはあまり綺麗ではない。それでも速度は早くてあっという間に天音琴美のころまで滑り降りた。最後に水城涼真は「やっほぉー」と声を出しながら滑走をはじめたが、もう完全に童心に戻っているのか、目を輝かせながら滑っていった。
若宮朱莉「涼真さん、まるで子供みたいだったよ」
水城涼真「童心に返ってるだけやから」
天音琴美「黒ボコからの斜面はちょっと急だよね」
水城涼真「途中で左にいかなあかんから、そこだけ気を付けて滑っていってな」
そんな話をして黒ボコから最初に滑走しはじめたのは若宮朱莉だった。急斜面で雪質も悪いのだが、若宮朱莉はこの斜面の滑走はほぼ直滑降で細かくターンを切りながら滑り降りていった。そしてルートとなってるポイントのところまで滑り降りると「キャー超楽しい!」と大声で言った。続いて天音琴美が滑走していったが、以前の骨折のことがあったのか慎重に滑走していった。最後に水城涼真が滑走をはじめたが、若宮朱莉と同じくほぼ直滑降で細かくターンを切りながら滑っていった。
水城涼真「よし、ここから登り返しがあるから板を外して戻っていこか」
若宮朱莉「登り返しといってもわずかだよね?」
水城涼真「そやけどトラバース地点も登り返しになってるから、10分程は我慢してな」
そこから若干登り気味のトラバース地点をスキー板を持ちながら歩いていき、最後の登り返しをすると再びスキー滑走することになった。ここからは交互に動画撮影することになり、先に若宮朱莉が滑走したあとで天音琴美を撮影することになっていた。ちょうど新・甚ノ助避難小屋がポイントとなっており、そこでストップして動画撮影をはじめた。天音琴美はこの斜面なら大丈夫だと思ってほぼ直滑降で細かくターンを切りながら滑っていった。動画撮影をストップした若宮朱莉は「天音さん、もう昔のことは気にしないで自由に滑ればいいんじゃないですか?」と言った。天音琴美は「そうなんだけど、急斜面はやっぱり慎重になってしまうの」と答えた。最後に水城涼真がほぼ直滑降で滑り降りてきた。
水城涼真「あとは中飯場まで最後の滑走やな。早かったなあ」
天音琴美「もう終わっちゃうんだね」
若宮朱莉「スキーの速度は早いですからね」
いよいよバックカントリースキーも最後になったところで、今度は先に天音琴美が滑走したあとで若宮朱莉を撮影することになった。さっさと滑走を終えた天音琴美は動画撮影の準備をすると若宮朱莉のほうを見て大きな声で「オッケー」と言った。それを聞いた若宮朱莉は滑走していったが、もはや3分もかからず天音琴美のところまで滑り降りていくことができた。最後に水城涼真がさっさと滑走して中飯場へと戻った。ここからは雪がないので歩いて戻っていかなければならない。文章では短いようであったが、白山のバックカントリースキーに要した時間は1時間半ほどであった。ところが白山・御前峰から約1時間半で中飯場まで下ってくることができたのは、やはりスキーという下山専用滑走道具が早いともいえる。3人は中飯場で少し休憩したところで別当出合まで戻り、最後に1時間程林道歩きをして、結局午後16時過ぎに一ノ瀬駐車場へ戻ってくることができた。
天音琴美「お疲れ様でした。白山でバックカントリースキーができて本当に良かったですし、めちゃくちゃ楽しかったです!」
若宮朱莉「お疲れ様でした。わたしは今回も天音さんとご一緒できて本当に良かったと思っていますし、白山でのバックカントリースキーは超最高でした!」
水城涼真「お疲れ様。とりあえず温泉に入って大阪に戻ろうって思ってるんやけど、天音さんは明日午後までに東京に戻れればええんやな?」
天音琴美「はい。明日の朝の新幹線で東京に戻ろうって思っています」
水城涼真「じゃあ日帰り温泉に入ってから大阪に戻ろか!」
そうして一ノ瀬の日帰り温泉に入った後、3人は大阪へと戻っていった。それから3日後、天音琴美は今回の白山でのバックカントリースキーの写真や動画をブログにアップして公開したところ、批判する声はなく『天音さんと若宮さん、かなりスキーが上達されましたね』、『白山でバックカントリースキーなんてできるんですね。参考にさせていただきます』、『天音さんと若宮さんの登山をこれからも応援しています』などのコメントが多数寄せられていた。




