蓮花高校襲撃事件
その後、俺は家の前にある公園のブランコに乗ってさっきの2人について色々考えていた。
(あぁ、どうやったら怪しまれずに確かめられるかなぁ…本人たちに直接聞いたら疑われるしぃ…)
そんなことを考えている時だった。
「わっ!」という声と共に肩を触られたのだ。
そして思わず俺は「イヤァァァァァァァァァァァァァァァ」と大声を出してしまった。
そのまま俺は膝から崩れ落ちた。
なんとか視線を上にやると「ちょっwながれ先輩驚きすぎでしょww」と笑って立ってるやつがいた。」
「すぅばぁるぅぅぅぅ!お前かよ!」
目の前に立っていたのは昴。俺の一個下で、唯一の幼い頃からの友達だ。
スバルはめっちゃいい奴なんだ!もう最高!でも、よく驚かされる…
ちなみに、家族以外で俺の能力を知ってるたった1人の人物でもある。
「あ、というか昴ぅ相談なんだぁ」
「どうしたんですか?ながれ先輩、なんかあったんですか?」
「今日帰り道ですれ違った2人組がなんか変だったんだよぉ!」
「変…ですか?顔白塗りだったんですか?」
「違うよ!なんていうんだろう、直感なんだけどあの2人、能力持ってる奴の気配みたいなの感じたのよ。」
「何ですかそれ、第六感か何かですか?まぁ、それでそれがどうしたんですか?」
「あの2人能力持ちなのかが何故か無性に気になるんだよ、もしかしたら昴以外にも何も気にしないで喋れる友達になれるかもしれない」
そう、俺は自分能力の事を気にせず喋れる友達が欲しかった。バレないように気にしながら人と喋るのに疲れてきたんだ。
だからって能力持ちってバラしてもすごい注目されていつものような学校生活が送れなくなる。
俺は中学生の頃そうなって自殺した人を知っている。だからそれだけは嫌だった。絶対に嫌だった。
「う〜ん…」
5秒後、昴は完全に諦めたような顔をした。
「まぁもう夕方ですし、明日朝から全校集会ですよ?朝早いんですからすぐご飯食べて寝ましょ!じゃあまた明日!」
と言って昴は家に帰って行った。
そして俺もその日はそれ以上考えるのはやめて寝た。
次の日の朝
「ふぁ〜、おはよ〜」
といつものようにリビングに向かうと、親父が呆れた顔をしていた。
「え…もしかして…今何時?」
「8時20分、遅刻だ。」
「何で起こしてくれなかったのさ!!」
「起こしたわ!4回くらい!体だって揺らしたよ!?俺だって頑張ったんだからねー!」
と、親父は何故か変な口調になっていた。
「あぁ寝癖直す暇ないしぃぃあぁぁ」
とりあえず俺は急いで着替えてパンだけ持って家を出た。
「ふぅぅ、フンッ!」
と、俺は全力で走り始めた。
途中で思いっきりジャンプして、ショートカットするために家の屋根の上を走った。
「うおおおおおおお!!!」
2分後、ぎりっぎり間に合った。
本当は家から自転車で10分かかるけど、まぁ気合いで何とかした。
俺が何でこんなに足が速いかって?それは前も言ったように幼い頃から親父と兄貴からのきっつい修行を叩き込まれてるからだ。
なんでそんなことしてるのかは知らないけど。
でも、ちゃんとした理由があるらしい。でも、不審者でたらオーバーキルできるレベルなんだよなぁ、、、まぁそんなことはいいか。
そしてその日もいつも通り過ごしていつも通り部活をした。
そのままいつものように帰る、”はずだった”。
場面は変わり、謎の声
「よし、今だ。」
「御意」
部活仲間と皆んなで帰ろうとして玄関から出たその時だった。ゴゴォォォォ!!!という音と共に学校が揺れた。
「うぉっ!地震か!?」
「なんですかね、結構大きかったですけど。」
他の部活終わりの人達もすこし驚いていた。
そう話していた次の瞬間だった。
次はドォォォォォォォォォォンッ!!!!という爆発音と共に次はグラウンド全体を砂煙が包んだ。
「次はなんだ!」
「さっきのってただの地震じゃなかったのかよ!!」
そして煙が晴れるとグラウンドに大きな穴が空いていた。そしてそこには、異様な見た目をした浮いている人形の化け物のような奴と全身を炎で包んだ武士のような見た目をした人形の化け物?人?どっちなのかはよくわからないが、この2人が穴の横に立っていた。
この場にいた全員は、驚きすぎて指一本動かせていなかった。
「あっ、あ、ああ…何だよこれ…何なんだよこいつら。」
「俺ら、殺されるのか?嘘だろ…」
「俺らが何したっていうんだよ、、」
更にその状況に追い討ちをかけるようにその穴から大量の小型の魔獣が何十匹も出てきた。
おいおいこれって…
(まさか…この学校への襲撃か‥!!)
謎の声
「恐怖を植え付けろ。桜田一族への、宣戦布告だ。」