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目の前に広がる荒れ果てた村、倒れて崩壊した家、そして、大地から生えてきている普通じゃあり得ないような大きさの木の根が村の至る所で崩れた建物や車を潰すようにその上に乗っていた。まるで“大量の木の根一本一本がさっきまで動いていたよう”だった。


1人じゃ怖くなって誰か人がいないか探そうとした。その時、どこか遠くから声が聞こえて来た。「...」何を言っているのか聞こえない「…い」少し聞こえた、なんて言っているんだ?「ぉーぃ」ん?「おーい!」その時俺ははっとした。


「流、いつまで寝てんだよ!次理科室だから早くしないと遅れるぞ?」とクラスメイトが言ってきた、さっきまでのあれは夢だった、俺は授業中からずっと居眠りしてしまっていたんだ。


「やっべ忘れてた!」俺はさっきの夢について考えるのを一旦やめて急いで机から教科書とノートを取り出して理科室に向かった。キーンコーンカーンコーンと6時間目終了ののチャイムが鳴って教室に戻り、帰りの会を済ませて外に出た。


そして俺はさっきの夢はなんだったのかとまた考え始めた。実は、どこかであの光景を見た事がある気がするんだ。思い出せないが、すごく昔に本当に現実で見たような、そんな感じがした。

思い出せそうで思い出せない記憶を思い出そうとしながら家に帰った。すると、テレビで立てこもり事件のニュースが流れていた。


アナウンサー「犯人は炎を操る能力を持っており警察は…」


そう、この世界について少し説明すると、この世界では特殊能力を使える人間と使えない人間がいるのだ。まず、どんな人でも例外なく生まれつき治癒能力は使える。でも、他の能力に関しては正直運だ。

生まれる直前にこの世に数えきれないほどある能力の中からランダムで神から能力を与えられる。能力は主に戦争、金儲け、護衛、警察などの職業で使われる。この犯人はその能力を悪用して立てこもりなんてしているのだ。


ちなみに治癒能力以外持ってない人も沢山いる、というか他の能力を持ってる人の方が少ない。ちなみに俺は持っていない。俺の親父もだ。後天的に覚醒する場合も稀にあるらしいが大体は生まれつきで物心着いた頃くらいに自覚する。


俺の家系は代々強力な能力を持つものが多い家系らしいから、親父は相当不遇な扱いを受けたらしい。でも誰よりも身体を鍛えあげた結果今和泉家の中では1番のお偉いさんらしい。親父に能力がないから俺も遺伝して無能力なのかもしれないが、親父はその分生身でクソ強い。逆立ちしても俺はまだ勝てない。相当努力したんだろうと思う。


無能力ってのは本来和泉家の価値観としては恥。だが親父がその価値観を変えてくれた。だが親父だけがそうでもまた価値観は戻る。ということで俺は親父の指導の元、その分生身を全力で鍛えている。この世界っていうか、俺に関しての話はこれでおしまい。


てかこの学校に能力がまあまあいて能力持ちがスクールカーストの上位を占めてるのが立てこもりより1番腹が立つんだが…まぁそんなことはどうでもいいとして、あの夢、一体なんだったんだろう…妙にリアルだったし、本当にあれは、ただの夢だったのか…?


なんか大事なこと、忘れてるような…

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