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第73話 寄道(5)

 ……着いた!

またもや、あっという間だった。

マウアー先生の華麗な魔法陣の中に入って…

マウアー先生の手を「キュッ」と、握った瞬間に……。

(振り落とされなくて、よかった~。)

心の叫びである。


 「ここは?」

「王都だよ。」

…なるほど。

見渡すと、丘の上に王宮が見える。


 マウアーは、王都が久しぶりだったらしい。

俺も、ほとんど初めてだったし…ハタからみたら、ふたりの田舎者が、キョロキョロと、「お上りサン」状態だろう。

(ふっ。)

自分でも、笑える光景だと、自覚した。


「欲しい物がある。」

と、マウアーが言うので、付き合った。

着いた先は、軍用の魔法道具を扱う店?のようなところに来た。

(貨幣がないから、どうやって買うんだ?)

俺は、興味津々だった。


 店?の中は、みたことない道具で、いっぱいだった。

(ふぅ~ん。これが魔法道具かぁ~。)

なかなかに、造形深い品物が揃っている。

「ハリー〇ッター」に、出てきそうな怪しげな、道具ばかりだった。

興味は、あるけど…まだ、触ることができない俺……。


 店番?の女性が、マウアーをみると、丁寧にあいさつをしていた。

お偉いサンに、接客するように…。

(不思議だ。この女…もしかして有名人?)

マウアーも、愛想よく、対応していた。


 みていると、マウアーは、品物を3つほど持って、台帳にサインしている。

(えっ? それだけで買えるの?)

ちょっと、驚きだ。

 聞くと、買えるらしい。

…買える…というか、もらえる…が正しいかな?

マウアーの説明によると、まだ下の位の兵士たちは、申請手続きをしないと、支給されないらしい。

ちなみに、マウアーは、部隊内の班長だった。

役持ちの兵士は、サインだけで、支給される…と。

 なるほどである。


 …と、いう感じで、俺とマウアーは、王都徘徊を満喫して、我が新生第6部隊の隊舎に戻った。

 ほとんど、マウアーに引っ張りまわされたけど…ね。

なので……せっかく、温泉に入ったのに、また疲れたことは、いうまでもないだろう。


 ここで少し、説明をしましょう。

王都には、「ゲート」が、いたる所にあります。

それは、住民たちが、勝手に転移しないように…と、配慮されているからです。

なので、ちゃんと「転移する場所」が必要なのです。

それは、人々が行き交う中に、突然、転移されると、非常に危険だからです。

なぜなら、転移場所に、人間がいたら、空間干渉が起きて、転移者が亜空間に、はじき飛ばされるからです。

一方、建物や、木、岩などの障害物上には、転移できません。

転移できない…というよりも、転移魔法が、発動しないのです。

だから、「バス停」みたいに、各地区ごとの「転移スポット」が、用意されているのですね。

なので、転移による事故防止になっています。


 「さすが王都!

でも、やっぱり、こわい!

亜空間に、はじき飛ばされるって………。」

 ホーク談。




 さらに、後日談。

転移中に、振り落とされたら、時空の狭間に落ちて、2度と現世に、戻れなくなるらしい。

時空の中は、ランダムに時間と空間が移動しているので、正しい座標が、つかめないのだ。

だから、そこからの脱出は、かなり困難だと……。

それに、時空間には、空気が存在しているかも、不明だからだ。

過去にも、失敗して、たくさんの人が行方不明になった……と。

(こわ~!)

魔法って、便利だけど…やっぱり、リスクも高かった。

 肝に銘じよう。


 後日談 その2。

このティフブルー王国には、貨幣がない。

(ゼクセル全土も同じです。)

なので、食堂や、日用雑貨などを利用するときには、直筆のサインが必要となる。

この「直筆のサイン」は、認識感知の魔法が施されたペンで、書くために、「本人である」と、認証される。

そして、本人がティフブルー王国の国民と、判断される。

ティフブルー王国に住む人は、この国に貢献(労働)することで、国民と認められる。

その家族も、同様です。

他の国も、同じような仕組みですね。

ちなみに、他国へ行く場合は、ちゃんと「関所」があって、身分を証明しないと、入れない。

(異世界人は、その出現した国に、認められると、国民になれる。)

ちなみに、ホークも、ザク王から新隊長として、任命されたから、晴れてティフブルー王国の民に、なれました。

しかも、隊長だから、武器などの軍用備品は、サインだけで支給される。

でも、ホークは、まだそのことを知りません(笑)。








 ふぅ~ん。

なるほどですね~。

今回は、いろいろと、世間一般の常識がわかったホークです。

でも、やっぱり魔法ってこわいです。

便利だからこそ、油断禁物です。

私たちも、いっしょですね。

車なんかは、便利だけど、本当に気をつけないとね。

自分もさることながら、他人にまで、迷惑をかけるからね。

…おっと、話しを戻しましょう。

さて、次回は、懐かしき我が隊舎へと、帰還します。

メンバーも、そろって、いよいよですね~。

お楽しみに。


 おっと、ひとつ報告があります。

「フォウ」のイメージキャラクターができました。

「みてみん」さんに、掲載しているので、興味のある方は、のぞいてみてください。

「ラビットアイ」で、検索すると、出てきますよ。

 よろしくお願いします。



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