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第24話 希望

 「北斗七星」それは、北の夜空を飾る有名な星座だ。

日本では、某マンガ「北斗の〇」のおかげで、いちばんメジャーな星座では、ないだろうか。

北斗七星は、おおくま座の腰から尻尾を構成する7つの恒星で「七曜の星」とも呼ばれる。

俺の故郷である福岡では、秋の頃に水平線ギリギリのところに見えるため「北斗の水くみ」と言うこともある。

そんな超有名な星座の北斗七星くんが、なんとこの世界では、見事なまでの裏返し。

おまけに南の方角にあるとは、なんとも常識はずれ。

(やはり、ファンタジーだな…。)

……いや。ちょっと待て!

もしかしたら…?

と、思い…そのまわりを探したら…

(見つけた!)

カシオペア座だ!

あの「W」の文字が、南の空にあった。

(カシオペア座は、裏返してもWだな…まさかのWの悲劇!)

しかし、その間にあるはずの北極星は、見当たらない。

(ああ~そういえば…)

北極星とは、子ぐま座の尻尾の先の明るい星だ。

そして、地球の自転軸の延長線上にある星だったはず。

だから地球上からは、動かないように見えるが、他の惑星からは、ふつうに動く星にしか見えないのだ。(…たぶん。)

「えっと…待って待って…。」

慌てるな、冷静に考えるんだ!

俺は、かつてないほどに脳細胞をフル回転させて、思考する。

…もしかすると、「この惑星」も同じ宇宙にあると、考えると…えっと…どうなる?

北斗七星は、ヒシャクの部分が下に見えるときは、ヒシャクの底の部分が左側にくる。

ヒシャクが上に見えるときは、底の部分が右側に見えていた…と思う。

(俺の記憶が正しければ…)

そして、今見える北斗七星は、ヒシャクの部分が下にある。

でも、底の部分は、左側にある。

(どうりで、なんか変な違和感があるはずだ…。)

やはり、これは…裏側から見た位置関係なのだ!

 ということは、この惑星は、(地球から見たとき)北斗七星を挟んで対極の位置関係にある…ということでは?

地球から北の方角に見えていた北斗七星が、この世界では、南に見える。

言い換えると、地球から見て、遥か北の方角にこの惑星がある……のか?

…言うなれば、「異世界」ではなく…「異星界」なのでは?

ちなみに地球から、北斗七星までの距離って、どれくらいだったかな?

確か…50とか80光年だったかな?

詳しくは、覚えていないけど…何にしろ、ものすご~く離れていることは、確かだろう。

それこそ、異世界だろうと、異星界だろうが、たいして変わらないほどに…。

地球の科学技術を持ってしても、行くことは、まず不可能だから…。

でも、もしかすると、地球外生命体が存在する…というロマンが……。

まぁ、俺のシロウト考えなので、信憑性はないのだけれども…。

それでも、俺と橘さんは、意気投合して、この寒い星空の下、熱く語り合った。

「そうじゃ!王都には、天文学者みたいなヤツらがおったぞ!今度ソイツらに会いに行こう!」

橘さんが、興奮気味に言った。

先に手はずは、整えてくれるそうだ。

なんか、思い付きな発想だったけど、ワクワクしてきたぞ!

俺は、この世界の澄んだ星空を眺めて言う

「宇宙は、壮大だなぁ~。」

 …と。



 すごい!ホーク!

なんか、すごいことに気づいたね!

異世界ではなく、「異星界」かぁ~。

異世界は、ファンタジーだけど、「異星界」は、ロマンだねぇ~。

この広大に広がる宇宙には、やっぱり他にも命があったんだねぇ~。

なんかワクワクするよ。

 そして、やっぱり…というか、なんでまた「Wの悲劇」なんて知っているの?

ほんとホークって、オジサンだね。

まぁ、今日は、もういいよ。

師匠とふたりで、好きなだけ盛り上がってください。

さて次回は、希望にワクワクするホークに、降りかかる災難が…。

お楽しみに。

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