表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/46

幕間01 あの騒動の裏側

※※ 注意 ※※


宗教的な話がちょっと出ます。

あくまでも、この物語内の設定です。

今、我々が生きている世界と、お話の舞台になっている世界は違います。

あくまでも、「お前の仕業かーーー!!!」くらいの雰囲気でお楽しみください。


世界設定(一部)


Aという現実の地球の様な世界があり、そこで死んだ魂を、”Aへ輪廻転生させる”ための魂の休息場所が、今回の物語であるBの世界。

休息場所とするなら、「人間が色々考えた物語も取り込んで世界を作ってしまおう!」「実際の世界も見本があるぞ!」となって作られたのが、Bの世界です。

もっと広く使えるように、地球のサイズを1.5倍で作成と、結構色々やっちゃってます。


ここらへんも後日纏める予定です。

 男は土下座(どげざ)をしていた。

 それはそれは綺麗(きれい)な土下座であった。

 他の者に、土下座とは何ぞや?と聞かれたら、これが土下座です!と言えるくらいに綺麗だった。

 土下座をしている男の前には、トーがを着こなした壮年(そうねん)の男と、鎖帷子(くさりかたびら)を着込んだ目つきの鋭い女性が立って見下ろしていた。


「……で、説明してもらえるかな?ロキくん。」


「……いやぁ鬼人族(オーガ)普人族(ヒューマン)のハーフってことで、それに”両性具有(フタナリ)”を付けたら面白そうだなぁって思いました!」


 土下座をしていた男が顔を上げて、満面の笑みでそう言い放った。反省の色は全然感じられない。その姿を見ていた、壮年の男と、目つきの鋭い女性は、互いの(ひたい)に手を当てて溜息(ためいき)()いた。


「……ロキ君。君、それと同じ様な事、百年前にもやったよね? もう何度目かな?」


首座神(しゅざしん)殿(どの)、既に三桁(さんけた)()えました。」


「え、そんなに? そんなに尻拭(しりぬぐ)いしてるの?」


「……残念ながら、生まれによっては育つ前に死ぬものも……。」


 目つきの鋭い女性のその言葉に、ロキは背中に()(あせ)をかいていた。首座神と呼ばれた壮年の男は、”いたずら”については比較的、寛容(かんよう)だ。次は気をつけなさい、もうしないように、と言った言葉や、監督(かんとく)を付ける形での制御で終わることがほとんどだ。しかし……いたずらの対象(たいしょう)理不尽(りふじん)な運命を辿(たど)った時、彼は激怒(げきど)する。


「こ、こ、こ、今回は、生まれも良いからそんなことにはならないよ!?そこも考えて相手選んだから!!」


 弁解の姿が正直言って、見苦(みぐる)しい。しかし、相手も正念場(しょうねんば)である。”いたずら”をした事実は変わらない。ならば、少しでも良い方向へ持っていこうと考えて行動する。それが、トリックスターの本領発揮(ほんりょうはっき)であった。


「アテナ君。どう思うかな?」


「……私は、対象者の(そば)に信徒がおりますので、この者に加護(かご)(さず)けようかと。」


「なるほど。アテナ君は加護かー……ん? おい、アテナ君。あの子を見てみろ。」


 そう言うと、水晶板(すいしょうばん)に投影されている映像を拡大する。そこは鬼人族が誓約をしているところだった。その真剣な誓約と青臭(あおくさ)さが人という物を感じさせる。それを見て、アテナもうんうんと深く頷いてた。人が逆境(ぎゃっきょう)の中、想いを貫くために足掻(あが)く姿は愛おしい。神々(かみがみ)共通認識(きょうつうにんしき)の一つである。


「……まぁロキ君が”両性具有”だけで終わらせるとは、困った事に考えづらいからね。今回は僕も加護を授けるとしよう。」


 首座神のその言葉に、ギクリとロキは顔を背ける。その仕草にやはりかと二人は更に溜息を重ねた。前回のいたずらはいつぐらいだったか、そして、どのくらいの罰だったかを思い返そうとした首座神の目の前に、紙の束を差し出すアテナ。その紙にはここ(しばら)くのロキの”介入”が細かく調査され、記載されていた。


「アテナ君は素晴らしいね。他の神々もこれくらいしてくれるなら、僕は取り(まと)め役を(つつし)んで引き受けるのにねぇ……。ロキ君……今回の子、性別を変えたね?……いや、()()()()()()()()()()()()()()()()()のか。」


 ロキの動きが止まった。先程まで、どんなに言葉を投げかけられても何かしらの反応を示していた男が、石になったかのように、一切の反応を止める。その行動が如実(にょじつ)に答えを語っていた。


「……(たし)か、転生(てんせい)した人々に個人的な理由で魔法をかけた場合、どんな罰則(ばっそく)だったかな。アテナ君。」


「……記憶を封印した上で、下界(げかい)にて人として一生(いっしょう)を送る。その間に起こった事は神々の間で娯楽番組としてピックアップ放送……ですね。」


「だそうだよ、ロキ君?……アテナ君、戦神(いくさがみ)チームに依頼して連れてってもらっちゃってね。長くても、そう()()()()()だから。お(つと)め頑張ってね〜。」


 いやだーー!!僕は好きなことをしたいんだーー!!と叫びながら、ロキがトールや、毘沙門天といった戦神に分類される神々に連行されていく。しかし、首座神には見えていた。彼の口の端が笑みを浮かべるように上がっていたことを。それを見た首座神は頭を掻きながら、苦笑いを浮かべた。この罰も彼にとっては、トリックスターである自分が描き出す喜劇の一部なのであろう。


「……いかがされましたか?」


「……いやぁ、ロキ君がちょっかい出した……アイルだったかな?彼……彼女か。彼女にどんな因果(いんが)が待っているかちょっと楽しみでね。」


 首座神はクスリと笑みを(こぼ)した。それを見たアテナは驚きの表情を浮かべた後、「そうですね。」と口にしながら微笑みを浮かべた。彼は神々の中でも、一番と言って良いほど、人々を愛し、(いつく)しんでいる。なにせ、本来の世界の三大宗教のうち、二つの宗教が彼に関わっているほどだ。明確に名を呼ばれることがないため、便宜上”首座神”と呼ばれている。愛が深い故に、一個一個の事に一喜一憂などをすることはない。そんな彼が、何百年ぶりともなる加護を授けた。その理由はどうあれ、面白いことになるであろう。

 彼女の信徒が傍にいる。

 情報を収集して、報告を多めに作ってあげよう。アテナはそう思った。

※作者からのお願い※


この度は、女オーガの冒険譚をお読みいただき、ありがとうございます!

よろしければ、下部にあります ☆☆☆☆☆ を押していただき、率直なご意見をいただけるとありがたいです。

少しずつではありますが、ブックマーク、評価もいただけており、感謝しております。

今後も頑張ってまいりますので、是非とも、宜しくお願い致します!


加藤備前守

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ