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大怪獣 V ガイグ  作者: 維己起邦
7/18

山神村

 山神村。

 「ここが山神村か」本沢。

 運転するリョオも地理には不案内。

 隣に座る弥生の指示通りに

自動車を走らせて来ただけ。

 「そうです」

 弥生は地元出身。

 この辺りには詳しい。

 助手の身月とカメラマンの空口を含む五人は

自動車くるまを降りた。

 「先生、足跡があります」リョオ。

 それも点々と。

 身月が空口が写真を。

 ガイガーカウンターでリョオが。

 「相当強いね」本沢。

 「はい」

 リョオたちは用意してあった

放射線防護服を着こんだ。

 巻尺を取り出してリョオが足跡のサイズを。

 「特徴が一致している。

 あれは」本沢。

 全く別の足跡も多数。

 「こっちはザイドの方の」弥生。

 「ザイドか。

 そうなるね」本沢。

 村人には足跡には近づかないように。

 本沢がリョオの持つガイガーカウンターを指さす。

 弥生は村人に取材を。

 「怪獣はどのあたりで

争っていたのですか」

 リョオは横から口をはさんだ。

 「そこで。

 噛みついたり、口から火を吐いたり

咥えてブン投げたり」村人が。

 リョオはそちらへ。

 何かを捜し始めた。

 「御口さん。何を」

 取材を一通り終えた弥生が聞いてきた。

 「いや、怪獣同士争ったなら-----

細胞の、肉片の一かけらでも

残っていないかと思ってね。

 それがあれば-----。

 それを調べて」

 怪獣が倒れ込んでできた巨大なくぼみが。

 そこかしこに。

 「あった。

 これだ」

 肉片が。

 大きい。

 怪獣の巨大さからすれば小さなものだろうが

何しろ巨大な生物。

 一抱ひとかかえほどもあるモノも。

 何トンあるのか見当もつかない。

 「ウインチでもなければ

こりゃダメだな」 

 適当な大きさのモノを捜す。

 肉片はそこかしこに転がっている。

 「こっちにもあったわよ」弥生。

 「触っちゃだめだよ」

 「ええ」

 放射能が怖い。

 「色が違うね」本沢も。

 「ザイドのモノですか」身月。

 「テレビに映っていたザイドも

こんな色でしたか」リョオ。

 「そうだね。

 とにかくこれを」本沢。

 自動車にたまたま積んであった

アルミ製のトランクケースに

それらを入れた。

 何しろ重い。

 ほんの小さな塊なのに。

 他にも血液や

皮膚の付いていたと思われる

鉱石の塊を多数発見した。

 「あの足跡も石膏で型を採りたいんだが」

 本沢はリョオたちを。

 どうするか。  

 「石膏を持って来なければ。

 化石に使った残りは確か。

 それと-----どうやって運ぶか」

 何しろ大きい。

 トレーラーでも持ってくるしかないか。

 -----。

 やはり無理か。

 「それより先生。

 これの分析を」リョオ。

 「どのみち、警察かどこかがするでしょうし」弥生。

 「警察といえば。

 我々が勝手にこんなことをしてもいいのでしょうか」

 身月が気付いた。

 「-----」本沢は無言。

 「悪い-----だろうな」リョオ。

 弥生も。後が怖い。

 「まあ大丈夫だろう」本沢。

 「とにかく東京へ」

 リョオは自動車を走らせた。




























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