樹海の一枚の紙と動き出す暗躍する者
二人組の小屋に四人組の人間が現れた時より時間は少しだけ遡りエントスの近くの洞窟で魔物を倒したパル達は洞窟の入口まで戻ってきた。そして一度エントスの町へと戻る事にした。パル達がエントスの町に戻ると傷を負っていた人間に魔物退治の事を伝えようと探したがその人間はすでに息をしていなかった。パル達はその人間を大切に弔うと魔王を討伐する為にさらに北にあるエリザレス山脈の麓を目指してエントスの町を出て歩きだした。二日ほど歩いてエリザレス山脈の麓近くまでやってきた。さらに進んで麓に着くとそのエリザレス山脈の麓には木々も多く樹海が出来上がっていた。人々はこの樹海で迷うと戻って来られないということからメイロー樹海と呼んでいた。パル達一行はそのメイロー樹海の入口から奥へと入っていった。パル達がメイロー樹海の中を歩いていると只でさえ木々が生い茂ってわかりにくくなっている所に霧が出てき始めた。霧が出てき始めてもパル達は歩き続けていた。だが数分後にはさらに霧でパル達の視界を奪っていき全く見えなくなった。そんな状態になっていても道を歩き続けていると風の音が微かに聞こえてきた。パル達は微かに聞こえてきた風の音がする方向へと歩いていった。風の音が強くなるにつれて霧で全く見えない中微かに洞窟らしきものが見えてきた。パル達は洞窟らしきものに向かって歩くとやはり洞窟だった。パル達は見つけた洞窟の中に入る事にした。洞窟の中を念入りに調べながら進んでいると仲間が洞窟の奥に何かを見つけた。仲間が早く来てくれと言ってパルを呼んだ。パルが呼ばれて洞窟の奥に行くと誰かがこの場所にいたのであろう紺性が残っていた。パル達はこの場所に何があったのか?を調べる為にさらに探索すると一枚の手紙を見つけた。その手紙には【あの人に・・・・・・あの人に会いたい!!】と書かれていた。だが文書の一部はかすれて見えなかった。パルはその手紙に書いてある事を見た後に何故か懐かしさをその手紙から感じていた。そしてパルはその手紙を咄嗟に燃やした。仲間達はその行動に驚いて手紙についた火を急いで消していた。しばらく洞窟の中で時間を過ごしてから洞窟の外に出るとメイロー樹海を覆っていた霧は消えていて樹海の風景がはっきりと見えていた。パル達は樹海を越える為に道を進んだ。そしてメイロー樹海を抜けてエリザレス山脈の入口に辿り着いた。
一方その頃、ある動物が王都アナタリアにいるカオス教の教祖からの指示を持ってきた。そして少しして王都アナタリアから遠く離れたアルカット神殿では教祖からの指示を受けてフードを被って顔を覆っているカオス教の信者の集団が集まっていた。その集団は教祖の指示に関する事で話し合っていた。信者の一人は「魔王を倒しに行こうとしている者は今どこら辺に来ているのか?」と魔王を倒しに行こうとしている者の今の場所を確認してきた。ある信者が「メイロー樹海まで来ています」と答えた。信者達の話し合いで魔王側もカルスの町にタリスタという人間を向かわせたという情報が入ってきていてその事を利用しようと決まった。あと腕のいい人間を監視の為に向かわせることにした。カオス教の信者は行動が早く真っ先にタリスタの通る道に操っている魔物とタリスタに似た人間を向かわせた。