変化の時
空は雲に隠れて魔物が人間の生活を脅かすほどの力を持つ世界になっていた。人間のやる気は魔王ゼルスが放つ暗黒のオーラの影響ですっかり失われていて人間は何の対抗策を訴えてもそれさえも関心がわかないまま数十年の時が過ぎてしまっていた。人々は英雄の出現を待つしかない所まで絶望していた。そんな中ある一人の勇敢な王が世界中に魔王討伐をする人間を求め始めた。だが人々はその勇敢な王の呼びかけに応じようとする事がなく魔王討伐は夢で終わるかと思っていた。そんな時ある人間の末裔の一人の青年が立ち上がろうとしていた。その青年の名はパルといった。パルが立ち上がろうとした事が新たな運命の歯車が音を立てて動き始めた。その運命の歯車が因縁と言えるほどのものになるとはこの時のパルは知らなかった。パルは王都アナタリアから少し離れた町から魔王討伐出来る人間を集めている勇敢な王に会う為に王がいる王都アナタリアへと向かっていた。自信と希望を胸に秘めて・・・・・・
一方その頃王がいる王都アナタリアに後に英雄と呼ばれる人達が集まっていた。その中に剣の腕を買われて城の中で兵士をしていたツクレードという人間がいた。ツクレードは魔王討伐に行きたいと思っていたがここにいる限りいけない事のジレンマでイライラしていた。さらに城の牢屋にも後に英雄と呼ばれる人間がいた。その人間はオルドラといって少し前に城に忍び込んで牢屋に捕まっていた。オルドラは忍び込んだ時に何かを見ていたがその何かがわからずただ牢屋に入ったままになっていた。さらに王都アナタリアの魔法屋にリメリアという魔力の強い人間がいるがその人間も後に英雄と呼ばれる人間だった。リメリアは魔法屋で過ぎていく日々を過ごしていた。そんな英雄達の日常が変化する時がやって来た。パルという人間が王都アナタリアに来た事によって・・・・・・