牢屋に入った元の王
ベリオレット達が元々いた王を牢屋に入れてから数年の時が過ぎていた。王都アナタリアの人間はベリオレットを新たな王として受け入れていた。それはベリオレット達が元の王が亡くなったという嘘の情報を伝えていたからだった。元々いた王はあれからも牢屋の中で生き続けていた。兵士から元々の王が牢屋で騒いでいると報告を受けたのはこれで何回目の事だろうか・・・・・・そろそろ顔だけ見せてやるかと思っていたベリオレットは牢屋に向かう事にした。元々いた王が捕らえられている牢屋は普通の場所からは行けないようになっていて特別な入口がある場所にあった。ベリオレットがその王がいる牢屋の場所に来るとそれを見た王は激しく怒った感じでベリオレットに「お前を信用しなければよかった。お前はいずれ私の手で・・・・・・」と叫んだ。その王の言葉はベリオレットに何も響く事はなくまだ元気があるなと感じるだけで牢屋を後にした。ベリオレットが牢屋から離れても王の叫び声は牢屋に虚しく響き渡った。
トルエリタから修行を受けてから数年間エリザレス山脈で修行していたオルドラは修行を終えて王都アナタリアにやって来ていた。王都アナタリアではある噂が街の人々の間で囁かれていた。その噂とは城の牢屋の奥から叫ぶ声が聞こえてくるというものだった。オルドラはその噂を街で聞いた後、本当かどうか調べる為に城の中に忍び込んだ。オルドラは城に忍び込んだ後、怪しまれないように牢屋へと進んで行った。そして牢屋の奥は頑丈に封鎖されていた。オルドラは頑丈に封鎖されていたその奥へと進んで行った。その後ろから怪しい影がオルドラを狙っていた。オルドラが牢屋の奥へと進んで行くと叫び声が聞こえてきた。だがその叫び声がどこから聞こえてくるのかオルドラにはわからなかった。しばらくの間その叫び声の聞こえる場所を探していた。叫び声のする方向に進んで行くと普通の牢屋ではない特殊な牢屋が現れた。オルドラはその牢屋を調べようと歩きだした。牢屋には何者かがいた。その何者かは現れたオルドラに叫び声を発した。だがその時オルドラの背後から兵士が現れてオルドラを囲んだ。オルドラは兵士に対して抵抗した。だが兵士の数は多くオルドラは捕まってしまった。そして牢に入れられ牢屋の奥はさらに頑丈に封鎖された。
ベリオレットは城の中で王としてパレットに関する人間の情報を探していた。そんな時、兵士から牢屋の奥に入ろうとしていた人間を捕まえたと報告があった。その人間は牢屋の奥に行けないように頑丈に封鎖されていた所が少し前に壊されていてその場所から元の王にいる牢屋に入って王の叫び声を聞いたかもしれないという報告を聞いて兵士に牢屋に入れたその人間を特別に監視しながら頑丈に封印していた場所をさらに頑丈にするように指示を出した。それからしばらくして兵士から牢屋に入れた人間の監視している状況を聞くと王の叫び声を聞いたという事を話している気配は見られないという事だった。ベリオレットはその報告を聞いてその後あまり気に留める事はなかった。その後にパレットを連れ去った時にいた人間が魔王として成長して暗黒のオーラを纏っている事を知ったベリオレットはその魔王をどうにかする手立てを考え始めた。
