ゼルが作り出した一つの剣
アルカリアの町で過ごしていたゼルは大きくなり青年になっていた。ゼルの中にある特異な能力のおかげで鍛冶職人として技術を高めていた。そんな時鍛冶職人の一部である噂がまことしやかに広まっていた。ゼルはある町にいる鍛冶職人が使う技術がかなり凄いという噂を聞いてその人間に会って技術を教えて貰おうとその人間がいる場所へと向かっていた。ゼルは噂で聞いただけでその場所へと向かっていたが中々見つからなかった。さらに探すと突然町が現れた。ゼルは突然現れた町へと向かうとその町は噂で聞いたその人間がいる場所に似ていた。ゼルはその町で噂に聞いた人間を探し始めた。しばらく探すとその人間らしい人物を見つけてその人間に技術を教えてほしいと頼み込んだ。ゼルが技術を教えて欲しいと頼み込んだ人間はカオス=コントンを去って行ったあのフレイルだった。フレイルは突然知らない人間に技術を教えてくれと言われて少し疑問を持った。自分の事は誰にも知られていないはずだった。しかし目の前に現れた人間は自分の事を知っている・・・・・・「何かあったらカオス教の人間が行く」そう言った人間の言葉が思い出された。目の前に現れた人間がそうなのか?と思ったフレイルは目の前にいる人間の願いを断った。ゼルは技術を教えて欲しいという頼みを断られたが諦める事は無かった。断られてもゼルはこの町に留まって再び頼み続けた。それだけゼルの決意は固かったのだった。フレイルは断っても何回も頼みに来るゼルの固い決意に負けて自分の持っている技術を教える事にした。それからゼルとフレイルの生活が始まった。
突然のゼルとの共同生活が始まったフレイルはこれまでの一人での生活とは違う生活になっていた。フレイルはゼルに技を見せる為に高度な文明の技術を使って物を作って見せた。フレイルが使っていた技術は周りの人間がやっている技術の何倍も高度な事をやっていた。ゼルはフレイルが見せてくれたその凄い技術を横で真剣な目をして一つも見逃さず覚えようと見ていた。フレイルは横にいるゼルからの視線を感じていたがゼルの方を見ないようにしながら真剣な目で覚えようとしているゼルに教えるかの様に作っていた。
それからしばらく経ってフレイルは見せるだけでなく直接ゼルに物を作る技術を教えるまでになっていた。ゼルはフレイルの技術をしっかりと体に刻み覚えていった。ゼルがやって来てから数年の時が経ちフレイルが持つ技術をゼルに全て教え込んだ。フレイルとゼルの別れの時が近づいてきた。ゼルはフレイルにお礼を言ってフレイルがいる町を出てアルカリアの町へと戻っていった。フレイルは去って行くゼルの背中を見ながらまたひとりの日常へと戻っていった。アルカリアの町へと戻ったゼルはフレイルから教わった技術を使って一つの剣を作りだした。その作り出した剣が運命の歯車の中に取り込まれていくとは・・・・・・