あの日の事を思い出す
人間のいる町へ行く準備が出来たゼルスは、魔王城の入口へとやって来た。ゼルスがやって来た時にはすでにタリスタはその場にやって来ていた。ゼルスとタリスタは、一緒に魔王城の入口から一番近くにある人間の町へと歩き出した。歩き出したゼルスとタリスタは人間に姿を変えていた事で周りの人間からは魔族だという事はまったく気づかれなかった。しばらく歩いたゼルスとタリスタは、アースリーの町に辿り着いた。アースリーの町は、少しだけ大きかった。ゼルスとタリスタが町の中に入ると賑やかな声で溢れていた。さらに進んで行くとある一角でどこかに雇われている女性が、雇用主から激しく責められていた。その光景を見たゼルスは、七年前のあの出来事を思い出した。ゼルスは、あのいつも悩まされている悪夢になっている出来事を・・・・・・ゼルスの大切な人を人間どもがさらっていったあの出来事を・・・・・・嫌な出来事を思い出したゼルスは、胸の鼓動が高まって苦しくなり気分が悪くなって、せっかく町で楽しもうとしていたのをやめて魔王城に帰る事にした。ゼルスは、タリスタの手を借りて魔王城へと辿り着いた