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四章【掴んだ気配】
トルエリタとの最初の修行を終えてから何回目の修行を迎えたジュカイドは、今日も気配を感じ取る修行を行っていた。今回もトルエリタは修行に入って気配を消した。なんとなく気配が分かるようになってきたジュカイドだったが、すべての気配を感じ取る事はできずにいた。微かにわかる気配をたよりに動いていたがまだ完全ではなかった。トルエリタは攻撃してくることはなかったが、気配は消えていた。ジュカイドが気配を感じ取るのに集中しすぎて意識が薄れかけたその時、ジュカイドは何かを感じ取りその方向に目線を向けた。するとトルエリタの気配を感じ取ることが出来た。そしてジュカイドは【そこにいますね】と一言いうとトルエリタは姿を現して【よくわかったな】と言って今日の修行が終わった。