四章【封印された魔王ゼルス】
奥の部屋で魔王ゼルスと話をしていると、見張りからパル達がこの城にやってきたという情報が入ってきた。魔王ゼルスは、待ち受ける為に手前の部屋に移動していた。テール達は、魔王の後を少し遅れてついていった。テール達は手前の部屋に着くと、パルと魔王ゼルスが対峙していた。部屋の空気は、魔王ゼルスが放っている暗黒のオーラとパル達が放っている信頼のオーラと名付けてしまうオーラが部屋中に溢れている。パルと魔王ゼルスの戦いは拮抗していた。しかし何処から炎が飛んできて魔王ゼルスに当たった。パル達は、その隙を見逃していなかった。テール達は、【やばい!!】と心の中で思いながら、パルが攻撃しようとしてきているのを、素早く飛び出して止めた。タリスタもその場所にいてパルの方に向かっていた。パル達、テール達、ゼルス達それぞれが一か所に集中していたその時、炎が出た方向からフードを被った集団が現れた。テール達、ゼルス達は、その集団の風貌に見た事のある顔をしていた。タリスタは、そのフードを被った集団が現れるとパル達ではなくその集団に向かっていった。タリスタがその集団に近づこうとしたときその集団から術をかけられて動けなくなってしまった。テール達は、パル達の攻撃を受け流すので一杯いっぱいだった。フードを被った集団は、魔王ゼルスに術をかけようとしていた。魔王ゼルスは、その術を避けようとしたが、運悪く術を受けてしまった。術の効果で動きが止まり始めた。そんな時、魔王ゼルスが【いつかお前たちを必ず倒してやる・・・・・・】と言葉を言った。術の効果が完全になり魔王ゼルスが封印されてしまった。フードを被った集団は、いつの間にかこの場を去っていた。パル達とテール達は、魔王ゼルスが封印されてしまった光景にお互い戦う事をやめてしまっていた。テール達は、変えることができなった悔しさにその場を離れた。パル達は、この事に違和感を持っているような顔をしていた。タリスタは、封印された魔王ゼルスの傍に立ち尽くしていた。