三章【見つけた物とある書物】
オルドラ達はアルカット神殿を出てカオス教の教祖が王になっていた王都アナタリアのあった場所へ向かおうとしていた。王都アナタリアの今はカオス教の教祖だったあの人間が時を越える術を使った後暴徒化したカオス教の信者が破壊を繰り返して昔の姿がなくなっていた。オルドラ達は、エリザレス山脈を越えてメイロー樹海も問題なく通り過ぎて王都アナタリア跡にやってきた。リメリアは、王都アナタリアで働いていた魔法屋の姿を思い出し涙が溢れていた。オルドラは、その様子を静かに見守っていた。しばらくしてオルドラ達は、王都アナタリア跡の探索を再開した。王都アナタリア跡周辺で調査をしているとある場所にフードを被った集団が向かって行くのを見たという情報が手に入った。リメリアとオルドラは、フードを被った集団が向かった場所へと向かう事にした。
魔王ゼルスを倒したカオス教の集団の一つは教祖のいる場所へと帰ろうと向かっていた。分身を作っていたゼルスとタリスタは、そのカオス教の集団の後を追って気づかれないようにしてカオス教の拠点を見つけようとしていた。カオス教の集団は、歩き続けて教祖のいる場所の近くまでやって来ていた。ゼルスとタリスタが隠していたオーラさえも感じ取っていたカオス教の集団はゼルスとタリスタの尾行を振り切って教祖の元に辿り着いた。
一方その頃テール達は、学術都市オシエーテに行く為に魔王城まで帰ってきていた。帰ってきてすぐにタリスタは、魔王ゼルスの墓標に祈りを捧げサタスンの亡骸とゼルスが常に探し続けていた人の亡骸も見つけた事を報告していた。テール達は、魔王城跡を探索しに行った。魔王の城を探索していると明らかに違和感のある場所を見つけた。その場所の土を掘っていくと古くなっている箱を見つけた。テール達は、古くなっている箱をタリスタに見せた。するとその古くなっている箱を見たタリスタは、何かに気づいたようで袋から鍵を取り出した。タリスタが取り出した鍵はその箱を開ける鍵だとタリスタは言った。テールはタリスタが取り出した鍵を使って古くなっていた箱を開けた。箱の中から紙が出てきた。その紙には四桁の数字が書かれていた。タリスタは、その紙が魔王城の扉を開ける番号だと教えてくれた。テールはその紙に何かを感じつつ持っていくことにした。
テール達は、魔王城跡から出て学術都市オシエーテへと向かっていた。『学術都市オシエーテで時を越える術の事がわかるのか?』そう頭の中で疑問に思いながらも歩くスピードをあげると学術都市オシエーテに早く着いた。辿り着いたテール達はそのままオスタリア図書館へと向かって時間を移動する方法を調べる事にした。オスタリア図書館に入るとロストが待ち構えていた。テール達はロストに今までの事を話すとロストが図書館の最深部に来てほしいと言った。テール達はロストの言う通り図書館の最深部へと向かって歩きだした。最深部に着くとロストが昔からこの図書館に伝え継がれている書物があったという事を教えてくれた。さらにロストは続けてその書物には時を越える術の事が書かれていると言われていたが、五千年前にロストリアという人物がこの図書館から持ち出したという噂があると言った。ロストは、ロストリアの墓に行ってみると何かわかるかもしれないと言ってきた。テール達は、この情報に望みをかけてロストリアの墓に向かう事にした。
王都アナタリア跡で有力な情報を手に入れたオルドラ達は、フードを被った集団が向かったと言われている場所の近くまでやって来ていた。その場所は王都アナタリア跡から遠く離れた山を越えて来た事もないような場所だった。情報にあった場所に近くまで来ているのだがその場所が詳しくわからなかった。しばらく時間が経った時、違う方向からフードを被った集団が何処かに向かっているのが見えてオルドラとリメリアは、そのフードを被ったカオス教の集団の後を追う事にした。その集団の後を追い続けているとかなり大きな建物が見えてきた。その建物の前でフードを被った集団が見張りに合図をした。フードを被ったカオス教の集団はその建物の中へと入っていった。オルドラとリメリアは拠点を見つけたと事をパル達に知らせる為にある場所に向かった。