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伝説回帰~物語の連鎖  作者: 旅の語り部
運命は動き出す
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三章【忍び寄る刃】

 テールは、只ならぬオーラを放つ二人に話しかけた。二人はテールに話しかけられて「やっと来たか」と言ってきた。テールは、その言葉の事を思い出した。『アースで待つ・・・・・・』手紙の送り主は、この二人のどちらかである事を確信した。二人の内一人は名前を言わなかったが、もう一人はタリスタと名乗った。タリスタと名乗った人間は、自分が代わりに手紙を出した事を認めた。タリスタのオーラも凄かったが、名前を言わぬ者のオーラは漆黒を越えた暗黒とも言えるオーラを放っていた。タリスタになぜ手紙を送ったのか?を聞いたがすぐには答えてくれなかった。タリスタに色々聞いていたその時テール達は気づいていなかったが、近くで怪しい影が忍び寄っていた。その怪しい影が徐々にテール達に近寄っていた。

 テールに近寄っていたのは怪しい影だけではなかった。旅の語り部になっていたパルとツクレードはアースへと急いでいた。パル達がアースに辿り着いたのは怪しい影がテール達に襲いかかっている時だった。さらに自分達の分身を作ってテール達が話しかけてきたのを少し離れて見ていた。すると、そこに近づく集団の影を見つけた。その集団の様子を見ていると見た事のあるフードを被った集団のカオス教だった。カオス教の集団は、自分達の分身とテール達を襲おうとしているようだった。

 テール達を監視し続けてきたカオス教の集団は、魔王城のあった場所までやってきた。魔王城跡でテールを監視しているとある二人組に話しかけていた。よく見ると教祖が探していた魔王ゼルスの顔が見えた。魔王ゼルスの顔を見たカオス教の集団は、フードを深くかぶりテールと魔王ゼルスを囲むように位置取りをして少しずつ距離を縮めて行って隙を窺って見守っていた。テールと魔王ゼルスが話していて隙が見えた瞬間最初に動き出してテールと魔王ゼルスに襲いかかった。

 テール達に忍び寄る影が近くなってきた。まだテールは気づいていなかった。忍び寄る影が大声を上げて向かってきた。その大声にジェームズとタリスタがその襲ってきたフードを被った集団の前に立ちはだかって戦闘態勢になっていた。戦闘が始まりジェームズとタリスタはその集団の攻撃を躱して何とか防いでいた。そこへマールも参戦してこちらに向かってきた人間との攻防はこちらが優勢になってきていた。暗黒のオーラ放つ人間とテールは、この状況に安心しきっていた。その様子を見ていたゼルスとタリスタは、カオス教の別働隊が隠れていてさらなる隙が出るのを待っているのが見えた。少ししてカオス教の別働隊が動いた。ゼルスとタリスタは「危ない」と叫びそうになったが、カオス教の実態を探る為に我慢した。別動隊の攻撃はゼルスの分身を襲っていった。

 劣勢になっているはずの人間は、笑みを見せていた。テールは、その笑みに怪しさを感じていると、その人間とは反対側から複数の気配を感じた。その気配と同時に複数の人間が暗黒のオーラを放つ人間に攻撃をしてきた。その攻撃は、暗黒のオーラを放つ人間の体に向けられていた。複数の人間の攻撃が暗黒のオーラを放つ人間の体に次々と当たっていく。テールは、暗黒のオーラを放つ人間にこれ以上攻撃が当たるのを防ぐ為に複数の人間と暗黒のオーラを放つ人間の間に入り攻撃を防いでいた。最初に大声を上げて向かってきた集団は、暗黒のオーラを放つ人間が複数の人間の攻撃を受けていたのを見届けると少し後ずさりをしつつ、他の集団に退くように指示を出してきた。集団は、その指示を見ると一斉に逃げて行った。集団が逃げていくと、タリスタとジェームズがこちらに向かってきた。オーラを放つ人間は、攻撃を受けすぎてやばい状況になっていた。だがまだ意識は少しあった。三人はオーラを放つ人間に近寄った。オーラを放つ人間は、テールに自分の名前がゼルスだと伝えた。テールは、その名を聞いて学術都市オシエーテのオスタリア図書館の最深部で見た英雄伝説に書かれていた魔王の名と同じ事に気づいた。ゼルスは、タリスタに自分はもう助からないと言ってテールと一緒に行動するように伝えた。タリスタは、その言葉に従う事にした。その言葉を聞いたゼルスは、静かに眠りについた。その様子を少し離れて見ていたパルとツクレードは、魔王ゼルスの亡骸を見ないままカオス教に関する情報を得る為に学術都市オシエーテに向かう事にした。


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