食へと続く道から日課になった場所
テールはゆっくりと夢の世界から戻ってきた。外はすっかり陽が上がりかけて太陽の光が輝いていた。テールは夜中に聞こえた声がどうしても頭の中から離れなかった。あの声の主は誰だったのか?とそんな事をテールが考えていると「早く降りてきなさい!!」と女性の声が下の方から聞こえてきた。テールは美味しそうな匂いが鼻に入ってきて下の階に急いで降りていった。テールが階段を降りるとその場所にペットのラッキーが立ち止まっていた。立ち止まっていたラッキーを構う事なくいい匂いのする左側の部屋に入った。その軌跡は食欲へと続く道だった。テールはテーブルにあった食事へと駆け寄った。そして周りを見るとラッキーが自分の食事がまだ出てきていないのを催促するような目で母親の周りをまわっていた。テールはそんなラッキーを横目に10分もしない時間で食事を食べ終わらせた。食事が終わるとテールは日課になっている場所へ行こうとした。その時母親が特製の大きなおにぎりを渡してきてテールは大きなおにぎりを受け取って日課になっている場所に向かう為に家のドアを開けた。その少し後でラッキーの外に出た。一方その頃、パレットの血筋の人間を監視しようとしていたカオス教の人間は目的の家の前まで来ていてそこから出て来た人間を見ながら様子を見ていた。
テールは玄関のドアをバタンと閉めて東の方向へと歩き始めた。歩きながら町の風景を見ていると活気に溢れていて知っている人に挨拶をしながらも日課になっている場所へと向かっている。歩き始めて五分した時後ろから人の気配がしたので振り返ると同じぐらいの年齢の人間が「またあの場所に行くの?」と話しかけてきた。同じくらいの年齢の人間はあのいつも行く場所の事を知っていた。確かあいつはあの場所を知らなかったはずだった。なぜ?と疑問に思いながらも同じくらいの年齢の人間に「ああいくよ。ジェームズ」とこの人間の名前はジェームズと言っていつも俺と遊んでいる人間だった。ジェームズは連れて行ってくれと言ってきた。テールはどうしようかな?と考えていると後ろから気配を感じた。気配の感じた方を見てみるとラッキーが後ろにいた。考えた後ジェームズを連れて行く事にした。