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猫みたいな僕の可愛い彼女

作者: ちぇしゃ

この小説を少しでも見ようとしてくれて本当に嬉しいです!


初めて短編小説を書いてみました~!

しかも男性目線!

見苦しくても許してください~


「ひーくん。起きて?学校行こ?」


僕、響の事を「ひーくん」と呼ぶのは幼馴染の真央。僕たちは近所に住んでいて、小学校も中学校も高校だって、ずっと一緒。

そして更に、大学だって一緒。実家の近くには大学が無いから、今度こそ離れてしまうと覚悟していたけれど、偶然にも目指す大学は同じだった。これには僕も真央も本気で驚いていた。残念ながら学部は違ったけれど。

 入学を希望しているのが真央と同じ大学だと分かった瞬間、僕のやる気ゲージは一気に上がった。真央と離れた志望大学ならやる気が無かったけれど、一緒と分かったなら勉強するしかない。間違ってもどちらかが落ちたりしないように、二人で必死になって勉強した。


 ちなみに、本当に違う大学を志望していたら、僕が変えていたと思う。どうしても受けたい大学なんてないしね。世の中の受験生には悪いけど、こんなもんだと思う。夢なんてなくても、大学で専門的に学ぶうちに、本当になりたいと思う事もあるだろうし。僕は何となく大学に行く。それは悪いことじゃない。そんな人沢山いる。僕もその一人なだけ。受かる所に行く。それだけ。

 

 そしてもともと頭の作りが悪くなかった僕たちはあっさり受かった。これでまた一緒。


 二人でちゃんと受かったことを、本人以上に喜んだ僕らの親たちは、僕と真央のアパートを隣の部屋にしてくれた。心から親に勝称賛を送りたい。





 僕は小さい頃から真央が好きだった。自分ではしっかりしていると思っているけれど、どこか抜けている可愛い真央。美少女だけど、性格が歪んでいないから男どもに人気がある。でも、それをひけらかしたりしないから女の子の友達だって多い。

 でも、ほんとに可愛すぎるのも問題。今まで僕が何人の男を葬って(精神的)きたと思ってんの。幸い、僕自身もイケメンの部類に入るらしい(親友談)から、真央に付きまとっていた男に「僕の彼女に声かけないでくれる?つぶすよ?」「それとも何?僕に勝てると思ってんの?」と言ったら逃げてくれた。時々物理でやりたい時もあるけれど、それは流石に、ね。


 あ、勿論、僕のそんな黒い部分を真央は知らないよ?真央は前に、僕が葬った男から「響はやばいぞ?別れた方がいいぞ?」って言われていたけれど、「ひーくんは優しくてかっこいいの。そんな事言わないよ?」って言ってた。天使かよ。


 本当に付き合っていて良かった。付き合っていなかったら、僕本当にストーカーみたいだよね。真央の友人関係、講義の時間割、予定。ほとんどを把握している。

 …言っておくけど、盗聴とかそんなのはしてないからね?真央が話してくれるから知っているだけだよ?





 と、ここまで聞くと、僕だけがヤバイ人に思えてくるだろう。それは間違っていないが否定もしたい。僕をこんなに狂わせたのは他でもない真央だ。





「待って、講義は2限からになったって言ってたよね?まだ早いと思うよ?」

「あれ?…あ、そっか。1限休講になったんだった。」


 真央は今日も抜けている。そこも可愛い。このまま僕なしでは生きていけないようにしたい。というかする。餌付け作戦もその一環だ。


「ひーくん、お腹空いた…」

「うん。すぐに作るね。僕もまだだから一緒にたべよう」


 真央は料理が得意ではない。掃除とか洗濯はできるのに料理はだめ。味付けの才能がない。僕的には頑張って作っているものならどんなものでも美味しいと思うんだけどね(真央限定)。

 でも、このお腹に手を当ててひもじいという気持ちを前面に押し出してくる感じ。僕を殺しにかかっているとしか思えない。





 とここで気付いた人ももしかしたらいるのではないだろうか…。先程、僕を狂わせた原因が真央だと言いましたよね?それがこの状況ですよ。真央は警戒心のかけらもなく、僕の部屋に平気で居座るんですよ?朝、目を覚ましたら、隣で寝てるんですよ?おかしいなぁ。僕玄関に鍵かけているはずなんだけどなぁ。

 僕と真央は一日を結構な頻度で一緒に過ごしている。真央は料理が出来ないから、冷蔵庫に何も入っていない。つまり、ご飯は絶対僕の部屋でだべる。これはもう同棲といっても過言ではないのでは?

 

「ふふ、やっぱり真央はぬけてるねぇ」


 ベッドの中で何故か一緒に寝転んでいる真央の頭をそっと撫でる。


「へへ」


 ベッドの中で!……大事なことなのでもう一度言います。ベッドの中で!幸せそうに笑う僕の彼女!襲ってもいいんじゃないでしょうか?!逆に襲ってはいけない理由があるなら教えてください!

 そして、この可愛さを僕以外の男に見せろと…?正気か?

 僕、耐えていると思うなぁ。世の中の男性なら分かってくれるのではないのだろうか。


「ひーくん、ごはん…」


 あー、可愛い。

 この潤んだ目。ご飯も欲しいけど、頭を撫でられるのは好きで止めて欲しくないという葛藤が見られる。可愛すぎる。朝からこれは良くない。

いじめたいけど可愛がりたい。今なら小学生男子の心境がよくわかる。


「ふふ、ごめんね。真央がかわいいからつい」


 でも、真央の事だけは絶対いじめない。甘やかして甘やかして甘やかしたい。


「ひーくん、ちゅーして?」


 なのに!なんで、この子はぶっこんでくるかな?!拒否はしないけど!したくないけど!


「ひーくん、ちゅー、や?」


 潤んだ目で見てくる。今日が僕の命日になるかも。


「嫌な訳ないよ?」

 

 真央の額にそっとキスを落とす。真央の表情がふにゃりと緩んで言い表せないくらい幸せそうな顔になる。


「かわいい」

「むぅ。ひーくんだってかっこいいもん」


 この気持ちをどうすればいい?そうだな。取り敢えず。朝食に向けよう。飛び切り美味しい朝食を作ろう。餌付けをしよう。

 よし、起きよう。


「じゃあ、あさごはん何食べたい?」

「うーん、あ!ホットケーキ!はちみつたっぷりのねこさんのやつ!」


 はい。可愛い。

 真央が言っているのはよく僕が作っている猫型のホットケーキの事だ。結構作るのは簡単で、真央はそれにたっぷりの蜂蜜をつけて食べるのが好きだ。


「りょーかい」


 そして真央は作っている場面を見るのも好きらしい。僕の腰に後ろから抱き着いて横から覗き込んでみてくる。はい、可愛い。え、危ない?僕が真央の可愛い顔に油を飛ばすと思ってんの?


 ホットケーキミックスに牛乳を入れて、卵黄を混ぜて。泡立てた卵白と混ぜる。そしてそれを温めたフライパンで焼いていく。


「うん、美味しく出来そう」

「やった」


 今日も綺麗なきつね色。あぁ、パティシエになれるかもしれない。ホットケーキ限定かつ真央限定だけど。

 そこにたっぷりの蜂蜜をかけて、


「はいどうぞ」

「おいしそう…」


 目をキラキラさせて、ふにゃりととろけた顔をして。可愛い以外の言葉でどうやって表そう?

 よし、自分も分も焼くかな。自分の分は適当で。


「ひーくん、すーき」

「僕も好きだよ」


 ……料理中じゃない時に言ってほしかったな。手が汚れてるから抱きしめられない。なんていうんだっけ。こういうの。あぁ、思い出した。バカップル。

 ……なんか嫌だな。そんな言葉に僕と真央の関係性をあてはめないで欲しい。


「えへへ」


 耳を赤くして僕の背中に顔をこすりつけている。

 あぁ、やっぱり僕の彼女は可愛い。でも、僕の本性にはまだ気づかないでくれると嬉しいな。ばれても逃がさないけどね?


 取り敢えず、もう少しで鳴きそうなお腹の虫を鎮める為にもホットケーキを食べて下さいな。あつあつのうちに。



もし、少しでもこの小説をいいなぁって感じたら、☆☆☆☆☆を★★★★★にしてもらてると、すっごく嬉しいです!

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