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留年になったので異世界生活することにしました  作者: 萌えがみ
第7章 うさぎさん達、外海旅行に赴きます

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71話 うさぎさん達、外海旅行! 大海原へと出る

【旅行は楽しくケンカはしないこれ鉄則な】


 時間になったので舟置き場の方面へ。

 人がわんさかとおり、各乗船のには受付のお姉さんが立っていた。


 他の船の方を見ると豪華客船も見える。

 金メッキで塗られた貧人では、到底一生ご縁がなさそうな船も中には見えた。とても貧民が手出しできそうにない装飾が特徴的だ。


「あの船目立ちすぎだろ」


 いかにも豪華すぎるであろう船を見ながら私は呟く。

 ただ単に前を向きながら、順番待ちするのも暇なので他の客船を見たのだが。

 度合いがかけ離れすぎて見る気が伏せた。一言で言うと私には身が重すぎた。


「愛理さんどうしたんですか? 気が沈んでいますよ」


 仲間からも心配される後始末。

 凡人にあんな船はきついって。目立ちすぎだろ。

 他の船はわりかし普通の船だが、あの金の船が非常に目立つ。

 1人だけ場違いな人がそこに紛れているような、そんな感覚。

 頼むから早く行ってくれ。

……あの客船いくらするんだろう。乗り込んだ瞬間図に乗るお坊ちゃまがいそうだが、あぁ乗らないのが勝ちだうんそうしよう。


 数十分が経過した。

 ようやく受付の方に近づくと、お姉さんが話しかけてくる。


「券をご確認してもよろしいでしょうか?」

「あ、はいこれ。後ろの4人も乗るからさお願い」

「かしこまりました」


 券をお姉さんに手渡すと確認を始めた。

 内容を飲み込むと略言ながら淡々と私達に説明する。


「手始めに冒険者カードを見せてくれませんか」


 それぞれ見せる。


「……確認しましたではご説明します」


 一瞬顔が笑った様に見えたのは気のせいか。

 まあいいや。


「愛理様達はどちらへ向かわれますか? 本旅行は各大陸へと行くことができるツアーとなっておりますが」


 ほうほう。


「1週間をどうお使いになられるかはご自由ですが、ちゃんと行かれる場所は前持って決めた方がよろしいですよ。適当な大陸に降りたら痛い目にあった人も中にはおられますしね」


 あぁ計画的にやれってことね。

 って一体なにがあったんだよ。出オチでモンスターにフルボッコにされたとかそんな感じか?


「1週間経ちましたら、その折、船は各大陸の港へと向かいますので、乗りたい場合がございましたら、朝と夕方いつでもまたいいタイミングでお越しくださいませ」


 ふむ、なら遅れても泳いで追いかける必要はないか。

 いや、逆にそれ過酷だろ。

 そうならない為の処置に決まっているでしょこれは。


 逆になったらギ○スに載る案件だよ。

 興味ないけどさ。

 ならここで1つみんなに提案。


「そういえば、考えてなかったな。みんなどうする?」


 スーちゃんが裾を引っ張ってくる。

 どうしたんだろう。

 緊張してトイレ行きたくなったとか。

 よくあるよね、うずうずしてトイレ行きたくなる時が。多くの場合は遠足に限る。

 私はそういう経験実はあったりする。

 え、どうでもいいからスーちゃんの話聞けって?


 わかっているから。

 それでどうしたんだろうか。


「……愛理さん、大大陸地方はまだ行けませんよ。あそこはSランクが3人以上必要ですから」


 何かと思えば、必要最低限の忠告だった。

 大大陸ってそんなにハードルが高いの。聞けば大大陸の各街及びダンジョンには最低条件としてSランク冒険者が2人以上必須なんだとか。

 Sランク2人とかクソ終わっているだろ。なにその初心者お断り。じゃけんランク上げしましょうねと言わんばかりの案件は。はぁまんどくせ。


 ミヤリーだけSランク以上ではあるものの。

 私はA、シホさんがB、スーちゃんはA。

 他Sランク冒険者は1人もいない。……つまり仮に大大陸に行ったとしても、ひたすら建物に入らず緑地を延々と踏みしめるなんとも貧しい旅行が私を待っている。……これじゃダメだ。


 なんだこのアンバランスなランクの順位は。

 つまりその大大陸に行くことは不可能なわけか。

 なら他にどこか行ける場所はあるの。

 できれば、誰でも行ける場所がいいな。


「じゃあどこに行けるの?」

「でしたら中大陸とかどうです? あそこはBランク以上条件の国や街が多かったはずです。そこに行かれては」


 シホさんが提案してくる。

 聞けば。

 小大陸の方は面積が狭すぎて、あまり見どころのある場所はないみたいだが。

 ならここはシホさんの提案に乗り、中大陸へと赴こうかな。


「じゃあお姉さん中大陸の方頼むよ」

「はい、それでは楽しい旅をなさってくださいね」


 受付のお姉さんに見送られながら、私達は船へと乗り。

 海の向こうにある、中大陸目指して並大陸を後にするのだった。


☾ ☾ ☾


 船の外で景色を眺めていた。

 水面は陽の光を浴び目映く煌めき。

 波立つ音が下から聞こえ、海独特の匂いが漂ってくる。


 私達が横一列に海を見ていると。

 シマ模様の服と頭につけている、バンダナが特徴的な船の乗員さんが声をかけてきた。


「よう! お嬢ちゃん達はどこへ行くんだい? ……って変わった服着てんだな」


 うさぎのパーカーをチラチラ見ながら言ってくる。

 もうこれテンプレだな。

 最初の私ならブチギレしていたのだが。今となればその怒りさえ湧き上がってこない。


 なんだろう。

 言葉に慣れちゃったのかな。

 これ以降、私をなんやかんや悪く言ってきても極力無視するのが1番だな。そこはTPO……つまり時と場合そして場所を考えてやるのが1番。


「そうだね、私達は中大陸に行くつもりだよ。まだ海の向こうに行ったことがなくてさ」


 すると真剣な顔付きをして。


「あのどうかされたんですか? 深刻そうなお顔をされていますが」

「海は怖いぞ?」


 へ?


「怖いって何が?」

「この海一帯にはな、強力なモンスターがたくさんうじゃうじゃいるんだ。中には猛毒を持ったモンスターもいる」


「へぇ」


 無碍に対応。

 状態異常に耐性を持つ私には、そんなの他人事にすぎない。


「なんでそんな無関心なんだよ」

「だって私強いし」

「つ、強い? あんたが? ふははは」


 馬鹿にされて笑われる。

 この野郎。前言撤回。

 ぶん殴りたくなった。


「もし強いっていうのなら、その証拠にここに住む凶悪モンスターイカ大王でも倒してこいよ」


 と高々に言いながら笑う。

 イカ大王?

 どんな見た目なんだろうか。


 うーん。

 RPGでよく出てくるような。でかいイカのモンスターかわからん。

 というか今さらっとフラグのようなことを吐いていたが、大丈夫かこれ。

 出航つったら。

 まず最初ボスと戦うのが、RPGの鉄板なんだけどさてどうなる。

 だ、大丈夫だよね? この船沈んだりは。


「愛理、とりあえず着いたらどこに行くか決めましょうよ」

「あ、ミヤリーさんここなんてどうです? 入場条件はCランク以上、娯楽施設もたくさんあるみたいですよ」

「お、ほんとだ。シホナイス、って私の大好きなカジノもあるやろうかしら」


 二人して地図を広げ場所を指さしながら、目的地を決めていた。因みにその地図はスーちゃん製のもの。旅のさなかで買ったんだとか。


 ってコラぁそこ、勝手に話進めんな。

 必ず私の同意を求めろよ。集団行動は大事って先生に習わなかったかい?

 すると私の横に立つスーちゃんが2人の前に出て注意。


「……お二人とも。愛理さんを無視して話進めるのはやめましょうよ」


 スーちゃんがまともな対応をしてくれる。

 おっと船のお方との話が逸れた。

 で、なんかフラグ的な事を言っちゃっていたけど。


 大丈夫なのかこれは。

 すると突如。

 地震が起き、乗船が揺れ動く。


「わっわなんですかこれ!」

「お、おまふざけんなよ! 余計なフラグなんか持ち込むから変な事起こるんだろうが!」


 先ほどのフラグマン事、船上員フラグ野郎に向けて言う。


「知らねえよ! 悪気はねえから……おっとと! 落ちる落ちる」

「「いやいやおめーが余計なこと言うからじゃねええええか!」」

「……! 愛理さん前! 前に何か来ます!」


 スーちゃんが前の方を指差す。

 そこから巨大な物体が、浮上しながら姿を露わとした。


「イカああああああああああああああ!」


 巨大な触手が特徴的な見た目と、胴体が細長い体。

 言い換えれば巨大な矢印のような図体が特徴的な。

 巨大なイカだった。


「い、イカ大王だ! も、もうだめだおしまいだ。みんな食われるあのイカ野郎に。くッ!」


 どこかのヘタレみたいな言い方するなよ船上員さん。

 寝言言う暇あったら、砲弾でも撃って戦え。……って先ほどの威勢はどこいったんだよ。灯火の消えたろうそくみたいにやる気が0なっていますけどぉ!?


 達者なのは口だけなのか? はいチキン乙です。

 船に乗る大勢の客は怯えている。中には剣をプルプルと震えながら持つ冒険者もいるが、おい無理すんな死にてえのか。


「戦うしかないか」


 拳を突き出し身構える。

 あ、決して狙って言ったわけではないよ?

 ()()だけに。


「あ、愛理さんどうしたんですか? 服を変えて」

「決まっているじゃん」


 このパーカー使うの久々に使う気がする。

 前回はクラゲだったよね? 今回はイカ。触手相手が連続してんなおい。

 私は微笑しながら、アクア・ラビットパーカーにチェンジし。


「食料を確保しに行くだけさ!」

「ちょ、ちょっと愛理さん!? あ、行っちゃった」


 シホさんの言葉をよそに。私は水中へとダイブし。

 水中から現れた巨大イカ。……イカ大王を倒しに向かうのであった。

 ったくめんどくせえな。

 今晩は、イカのフルコースにでもするか。

今週最後の投稿になりますこんばんは。

久々のアクアラビットパーカーの登場です。

今回は巨大いかとの戦いになります。

来週にその戦いを描くつもりなのですが、果たしてどんな戦いが繰り広げられるのやら。

久々の水柱戦で少し表現しにくい面々に直面するかもですが頑張って書いていくのでよろしくお願いします。

さて今週も頑張って書いて参りました。

今週でようやく新章に突入できたので、また皆様が楽しんでもらえるような小説にしたいと思っているので来週も引き続き応援の都度よろしくです。

では皆様続きは来週です。

ブクマ評価等はお任せするのでもしよろしければ、お願いします。

休日また校正等も行うのでそちらも見てくださるとありがたいです。

ではまた来週お願いしますありがとうございました。

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