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留年になったので異世界生活することにしました  作者: 萌えがみ
第5章 うさぎさん達、力を付けに行きます!

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40話 うさぎさんは、嫌々ながらも頑張ります その1

【ゲームは攻略本読むより、自分で考えながら攻略した方が楽しい】


 身構える3人。

 1人は先走ってまたもや棺桶に逆戻りしたが、これは一体どうしたものか。


 眼前に立ち塞がるベチャガエル5匹を相手に、各々次の攻撃に向けて体制をとる。

 つうか今度は即死効果ときたか。


 某ゲームの呪文だと仲間NPCが、無意味に何度も唱えパーティを困らせる要因にもなっていた。効く確率がどれぐらいのものか、それは私の知ったこっちゃない。あぁでもリメイク前だと戦闘中に8回逃げすると、以降攻撃が必ずクリティカルになるとかいうぶっ飛んだ仕様がありあれが唯一の救い手でもあったな。


「あいつらの即死攻撃どうしようか。……めっちゃ詰まったんだけど」

「ええと、とりあえず仕留めに行きましょうか?」


 率先してシホさんが。

 やはり、頼れるのは仲間。……そう一部は除いて。

 ミヤリーはというと、端の草むらにポツンと目立つように置いている。

 うわぁ。あんなところに置いて大丈夫だったかな。

 ちょっと目を離すと誰かに誘拐されそうな感じもしなくも。


「んもう! 愛理ふざけないで! 早く蘇生させなさい……スーちゃんお願い」


 棺桶からドンドンと。

 だからうっせー! 私は神様でもなんでもねえ!!

 少しは我慢という言葉を覚えておけ。


「……どうしますか愛理さん」


 叩く音を気にするスーちゃんは、棺桶を見つめながら私に聞いてくる。

 それは言うまでもない。


「あぁスーちゃん大丈夫だよ。ミヤリーはすぐまた死んじゃうからさあの子の言葉はスルーで」

「ちょ!? 正気なの?」


 いちいち声がうるさい。というか少しは我慢するというのも大事だぞ? だから学習しましょうねミヤリー。その声量は暴れ狂う猛獣のような感じで。

 さて、シホさんはというと。


「……ッ」

「魔法かけておきますね」


 剣を身構えるシホさんにスーちゃんがまた、何かの魔法を。


「……状態異常を無効にする魔法ですよこれで大丈夫なはずです」


 さすが天才魔法使いだ。

 これしきの魔法は造作もないことなのだろうか。


 本気で。

 少女の魔法を習得するのも悪く……。

 さて弟子入りする準備でも今のうちに行っておこうか。

 ……一言礼を言ったシホさんは。


 私達の前に立って足を広げた。

 背中に付けていた剣と盾をそれぞれ手に持つと、中腰になっていつもの戦闘モードの勇ましい目つきとなった。


 いつも思うんだけど、戦っているときの彼女って人が変わるんだよね。

 シホさんとは別の人格のシホさんが前に立っているような感じがして。……二重人格は考えにくいけど……癖かなにかかな。


 盾を前に出し、剣を真っ直ぐに持って直進。

 吹き荒れる風が彼女の髪をなびかせると、一瞬にしてカエル5匹の前に立った。……カエルは口から先ほど同様に息を彼女に吹きかけようとするが、その口を開ける拍子に彼女は。


「遅いッ」


 口に目がけて剣を突き刺し1匹が即死する。……続く両隣にいる残るカエル3匹を素早い剣さばきによって敵の部位は地面に血を散らしながら散乱した。


「……やりますねシホさん」

「当然だよ、なんだって私の相棒的な存在だからね」


 感服するスーちゃんは、彼女の見事な戦いっぷりに呆然としていた。

 まあね。あんな尋常じゃない動きなんか見せられたら、そんな反応になるよね。


 残るは2匹。

 倒した敵の残骸を見向きにもせず、彼女は辺りを一瞥。

 しかしシホさんのいる場所周辺には、ベチャガエルの姿はなく。


 ……ふと私は。

 後ろの方を見るそこには。


「おるやん」


 2匹のベチャガエルが。


「……全然気づきませんでしたよ」

「多分、シホさんが走っていた時に回り込んでいたんじゃないかな」


 とはいうものの、こちらが気づくまでに待ってくれるとはなんていい奴。

 ……いやもしかしたら舐めプか? 随分余裕だなおい。

 飛び上がり、大きな舌を伸ばし攻撃してくるカエル。片手をぎっしりと固定され身動きしづらくなるが。


「不覚でした……杖が地面に。これでは魔法が唱えられませんね。……愛理さんなんとかなりませんか?」

 困っているのは分かるんだけど、私に急に振っても。

「お二人とも大丈夫ですか?」


 向こうから駆け出そうとするシホさん。

 距離的に……まあシホさんくらいなら空腹モードにならない限りは大丈夫かな。

 でも私は拒んだ。


「ど、どうしてです?」


 瞬発に脳に悪知恵が働く。

……ほうそうだそうすればいいじゃないか。


「へへ。大丈夫だよシホさんこんなクソガエル私達2人で十分だよ」


 縛り付けられる私達の片手。

 強力な力量によってうまく動かすことはできない。

 だが、それが一番の穴があるわけで。


☾ ☾ ☾


【どんな敵にも弱点は必ずある】


 隣にいるスーちゃんに私は背中を合わせ作戦会議。


「いい? スーちゃんよく聞いて」


 こくりと首肯するスーちゃん。


「私が反対方向に回るように走るから、スーちゃんも同じようにやって」

「………………あぁなるほどそういうことですか」


 考えを巡らすスーちゃんは飲みこんだように理解する様子をみせた。


「……愛理さん我ながらぐっどアイデアですよ。……私も小さい頃そんな発想よく思いついたものです」

「……それって? ……まあいいやじゃレッツゴー!」


 スーちゃんの思い出話はさておき。

 私達はそれぞれ逆方向に走り出す。掴まれた舌は引力によってどんどん伸びていく。


「げ、げこ?」


 カエル2匹は、青ざめた顔付きをしながら走り回る私達を見る。

 というかこの舌どれだけ長いんだよ。世界陸上のスタジアム並に長いかも。

 まあいいか。

 次に、円周を描くように猛ダッシュ。


「げ、げこ!?」


 ベチャガエルの舌は、どんどんがんじがらめ状態になっていき一瞬にして、2匹を掴まれた舌を利用し1つの束にした。


 要はぐるぐる巻き。

 浅知恵な発想だと思う。 でもこれなら相手も自由に身動き取れないはず。……はいざまあ。

 再び私とスーちゃんは向かい合うと言葉を交わす。


「やりましたね。愛理さん」

「どうってことないよこんなもの」


 やり方ださいとか言わないでね。

 あぁ……ださい? なんかごめん。

 後ろでパチパチするシホさん。


「なるほど縄みたいに縛るとはいい発想ですね」


 いやたいしたことじゃないと思うけど。

 別にこれはガキなら誰でも思いつく、(いにしえ)から伝わりし秘奥技みたいなものだし。


「……でも愛理さんこれをどうやって?」


 さっきは離れていたから、できなかったけどこれぐらい近ければやることに越したことはない。

 さあてカエルさん、覚悟はよろしくて?


「スーちゃん心配要らないよ……これはこうするの。 ラビットチェンジ!」


 ノーマルパーカーにチェンジして塞がれていない腕に念じる。

 掴まれている二本の舌をぎっしりと掴み、力を強く強くイメージし。

 すると徐々に力が増していき、私はその掴んでいる舌を。


「クソガエルが。長い舌が(あだ)になったね……はぁ!」


 ぐっちょん!

 掴まれていた舌は、私の上昇した力に耐えきれず千切れる。


 絶え間なく。

 焦りを見せ互いに顔を見合うベチャガエル2匹は、距離を詰めた私に気まずそうな顔をする。

 散々さっきは余裕ぶっていたじゃねえか。


 今更命乞いすれば助けてやるとか、そんな気持ちは一切ないからな。

 渾身の2発のアッパーで、ベチャガエルを宙に上げて。


「仕上げだよ。ラビットチャンジ! アサルト」


 片手に持った銃を構え、地面を思い切り蹴って飛び上がる。

 そして真上にいる敵を。


「燃え尽きろ!」


 私の銃弾によって身ごとベチャガエル達は焼き尽くされたのであった。


☾ ☾ ☾


【ゲームは自分で攻略するから楽しいのだ】


「まさかあんな勝ち方をするなんて」

「……愛理さんらしくっていいんじゃないですかシホさん」


 道端。

 戦いを終え、進み行く私達。あと94匹か。

 あのような強敵を、また相手にしなければならないと思うとそれはまた過酷じゃね。


「でも愛理どうせトドメさすなら私にさせてもよかったんじゃない?」


 最初。出オチ作ったお前が言う筋ではないと思うが。

 というかいつの間にか復活しているし。


「はぁ。戦いが終わった後、スーちゃんにもう一度頼んだら潔く私の願いを聞き入れてくれたよ」


 頭の後ろで手を組みながら、口笛を吹きながら余裕ぶるミヤリー。

 いや、少しは詫びろよ。


「……ミヤリーさんがとてもかわいそうにおねだりするものでつい」

「ミヤリーさん、いい加減無防備に突っ込むのやめてくださいよ」


 2人の説教に気にも留めず「はいはい」と言葉を返す彼女。

 やばい、もう死ぬのが当たり前だとか思っているんじゃないだろうな?

 すると話題を変えるように。


「ところでさ、家手に入れたらどうするの。……私は美味しい手料理食べたいな」


 食べ物の話題で話を逸らそうとするミヤリー。


「そうですね、まずは部屋の分担をするのが先ですよ」


 確かにそれは私も思う。


「できれば私、大きい部屋がいいんだけど」

「……大丈夫ですよ愛理さん。なんでもその家昔王族が使っていた家なんで、どこの部屋も広々としているらしいですよ」


 それなら安心だな。

 って王族の家? マジで言ってんの?

 ガチの豪族の家みたことないから……それはとても楽しみなんだが。


 ……かくして反省の色を見せないミヤリーの話に乗せられたまま、残り94匹のモンスター狩りを続行するのであった。


 頑張れ愛理さん。苦労せずに自由は勝ち取れないぞ。

 私達の苦労はまだまだ続く。

1日遅れですこんばんは。

昨日は腕の調子が悪くて書けませんでした。あぁ私は決して中二病ではありませんよ?あしからず。

いよいよワンホームを手に入れる愛理達一行でですが、果たして無事に念願の家を手に入れられるのか。

家はどんな感じかといいますとそれは手に入れてからのお楽しみということで。

不幸に見回れ苦労する愛理ですが、根は仲間思いのいい子ですなので家を手に入れれば彼女も裕福な毎日を……過ごせるのだろうか←おいおい

さて今日は以上となります。今週も始まりましたが頑張って書いていく所存であります。

引き続き愛理達の冒険は続きますので宜しければまた下らないやりとりをするうさぎさん一行にご期待くださいではでは。

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